【美味本Select】中央区高砂『嗣味(つぐみ)』
九州の豊かな食文化を
日本料理を通して未来へ。
目の前に器が現れるたび、端正な料理に頬が緩む。
そして素材、器、調理法など、ひとつひとつに添えられる店主・井上長嗣さんの愛情深い言葉もまた、この店の魅力の一つだ。
久留米で生まれ育ち、学生時代、先に料理の道へ進んだ兄の姿に憧れて関西へ。
京都で修業を重ねたのち、2018年に兄と立ち上げた東京・新橋の日本料理店「味亭」は、瞬く間に美食家たちの間で話題となった。
そして2020年6月、かねてから抱いていた、「福岡で店を」の思いを叶えるべく帰郷し、「嗣味」をオープン。
京都で磨いた腕と、九州産の素材が出会うことで育まれた料理は、まさに新しい日本料理と言えるだろう。
メニューは1万8000円のコース1本。
コースは先付けからデザートまで約11品。
「ここに、自分ができる全てを注ぎたいと思っています」と井上さん。
一方、休日には九州の美味を求めて旅をするという夫妻の仲睦まじさが店をやさしい空気で包み、至福の時間をより彩り豊かにしてくれる。
※この記事は、『美味本2021』より抜粋して掲載しています。
嗣味(つぐみ)
住所/福岡市中央区高砂1-6-6サンクス高砂101
TEL/092-401-1819
営業時間/18:00~(日によって料理開始時間が異なる。要予約)
定休日/不定 席数/6席
駐車場/なし カード/不可