【家づくりのお宅訪問】ダイニングを中心に、家族の笑顔が弾ける暮らし「サン建築工房がつくった新築住宅」

2021年04月10日 公開

グレーブラウンの塗り壁と木の玄関扉の風合いが、ちょっとほかにない上品な印象を生むW邸。木の香り漂うすっきりと美しい玄関を抜けて中へ案内されると、1階は階段を挟んで、左手にLDKと和室、右手に水回りを置き、回遊できるよう間仕切りをなくしたオープンな住空間が広がる。ご夫妻が家づくりを意識したのは、次男が生まれた2年ほど前。「それまでは賃貸マンションに住んでいたが、さすがに男の子2人が走り回るのは大変で・・・何よりのびのびと育てられない環境がストレスでした」と奥さま。「子どもたちが走り回れるくらいの一戸建てがいいね」と土地探しから始め、治安の良さやアクセス、環境を考慮し、理想的な場所を選んだ。「全体的に気を使った温もりのある家」をコンセプトに。家づくりパートナーには「自分たちの想いを反映できるところがいい」と、地元の工務店に目を向け、惹かれたのが「サン建築工房」。「夫の仕事関係の先輩がサン建築工房さんで家を建てていて、信頼できる方が家づくりされたというのも決め手の一つでした」。

玄関土間はシンプルに、靴箱は掃除しやすく圧迫感の出ないフロートタイプを設置

玄関横にシューズクロークを設置し、玄関は常に美しくキープ

家族の暮らしの中心であるLDK。階段横の動線を防げないスペースにさり気なくOMソーラーダクトを設置

間取りを決めるうえで役立ったのは、一番大事にした場所を起点に考えること。「料理が好きなので、キッチンとダイニングテーブルを横並びにした動線をポイントに、間取りを提案してもらいました」と、奥さまはダイニングを中心に家族集う暮らしをリクエスト。
見た目の美しさだけでなく、作業性が高く、コミュニケーションが取りやすい空間が生まれた。「どういう暮らしがしたいかイメージしていれば、ブレたときも立ち返って、本当に必要なものがどうか判断がつきやすかったです。そのために事前に自分で情報収集しておいてよかった」と振り返る。もともと間取りを見たりデザイン選びなどが好きな奥さまが主導し、設計者とイメージを共有しながら理想像をカタチにしていった。

木の家に馴染む、ステンレスのワークトップとオークを組み合わせたオープンなペニンシュラスタイル。「ミーレの食洗機やガスオーブン、パントリーなどが整って幸せです」と奥さま

ダイニングのこだわりと共に、掃除のしやすさも重要なポイント。キッチンから子どもたちが遊ぶ様子が見える場所に、小上がりの和室を置いた。普段は子どもたちが遊ぶスペースとして、押し入れをおもちゃ収納に利用することで、必要以上に散らかることもない。「以前の住まいでは、その都度片付けないと食事もできなくて。いまは和室だけを片付けてリセットすれば、ストレスになりません」と、リビング空間は常に整った状態にしておくことが、スッキリ快適に暮らせるコツだと話す。
また、「なるべく物を置かない」というのも生活感を出さず、清々しく暮らすためのポイント。あとで柔軟に模様替えが楽しめるように、あえてテレビボードやソファといった大物は置かないルールに。また、最初から壁掛けテレビを想定し、設置する壁面を補強してもらうなど細やかな要望にも応えてもらったそう。

和室まで目が行き届く縦長のレイアウト。「定期的に、年齢に応じたおもちゃの整理や模様替えを楽しめます」と奥さま

洗面室と脱衣所はセパレートに。余分なものは置かず、洗面台の下に収納できるように造作した。トイレも壁面収納を設け、すっきりシンプルにまとめている

小上がりの和室は、足元にも引き出しを備え、収納力たっぷり。子どもたちが遊んだ後は押入れ収納でリセット！

足触りが心地い階段を上がると、2階には正面に主寝室があり、吹抜けに面した壁面にはご主人の書斎カウンター、あとは大きなフリースペースが広がる。余分なものは何も置かず、寝室も大きなベッドのみ、眠るための部屋として、リラックスできるように整えられている。「工事中も様子は時々覗いていましたが、挨拶程度で問題なくカタチにしていただきました。ただ、私たちは初心者なので、何センチ幅とか図面を見てもイメージが沸かないんですよね。ですから、打ち合わせは入念に。実際に話している場所のテーブルを参考にしたりと、具体的に想像できるように確認していきました」と振り返る。建築技術の高さと共に、こうして融通を利かせてくれる点も、良きパートナーの証拠とも言えるだろう。

2階はカウンターやフリースペースのある開放感たっぷりの空間に。広々とした主寝室は大きなベッドを置いたシンプルな造りに。クローゼットは身支度できるよう1階に置いた

子煩悩のご主人が休みの日は、子どもたちの笑い声がなお一層響くW邸。居心地の良さを高めているのが、自然派の奥さまのリクエストで導入したOMソーラーだ。家中、空気の温度がむらなく循環するから、どの部屋でも通年で身体にやさしい温度をキープ。「冬の間は底冷えもなく、友人もスリッパ要らずだねって。蓄熱効果で給湯のガス代がかからないのも嬉しいですね」と、思い描いていた暮らしを満喫できている。

照明やスイッチ、ドアパーツなどは奥さまのセレクト。木や壁に馴染むアンティークな金属で上手にコーディネートした