Fuku Spo – アビスパ福岡/重廣卓也
重廣 卓也(Shigehiro Takuya)ミッドフィルダー・背番号7
その先に見えるものがあるから
何度だって立ち上がれる
目標だったJ1で開幕戦を迎えたアビスパ福岡。苦しい状況が続く中、常にその先にあるものを見据え、重廣卓也は走り続ける。
目指すべき場所が
見えた気がする開幕戦
J1でのプレーは僕自身初めてだったので、個人としても名古屋を相手にどこまで通用するのかすごく楽しみでした。このプレーならJ1でも通用するだろうとか、自分なりに勝手に線引きしていたけど、それが全く通用しなくて……力の差をすごく感じましたね。試合が終わった後は、何もさせてもらえなかった自分の無力さを強く感じて、開幕戦の日はプロに入って一番落ち込んだ日になりました。やっぱりJ1は、速さ、強さといったフィジカルの面がかなり強いですね。チーム力というよりは、個人の力がJ2とは全く違うなという印象でした。5年周期のジンクスとか言われていますけど、打ち破るためには連敗しないことが一番。負ける日があっても、次の試合にうまく繋げていけたらJ1でも生き残っていけると思っています。
実は、自分の弱みはメンタルなんです。相手にビビるときがたまにあって、メンタル弱いなって実感します。開幕戦も、始まるまではやってやろうって前向きな気持ちだったんですけど、前半で名古屋の山崎選手にスライディングされてからビビりましたね、正直。悪意はないだろうし、滑っただけとはいえ、その当たり方が今まで感じたことのない衝撃で、ビビったというよりはビックリしました。そこで少しひるんでしまいましたね。
J1での個人的な目標は、怪我をせずに全試合出場すること。自分の強みは90分間走り切れる体力だと思っているので、それをもっと活かせるように、できるだけ多くの試合に出場して、チームの勝利に貢献したいです。その中で、自分自身がJ1で通用するプレーを1試合1試合身につけて成長していきたいです。
変化が多いシーズンになる予感
去年とは雰囲気もガラッと変わりました。やっぱり外国人が去年に比べたらたくさんいるので、英語、スペイン語とかがかなり飛び交うように。日本人選手もムードメーカ的な人が来ましたよ。僕の先輩である渡選手とか、すごく変わった人で、みんな面白がっていじったりしています(笑)変わったといえばキャンプも。コロナの影響もあって一人部屋になったので、朝起こしあうとか、練習から帰ってきて一緒にゲームとかトランプをすることもできなくて……きついトレーニング後に同じ部屋の仲間と息抜きするっていうのがキャンプの醍醐味だったので、そういった意味では少し寂しいキャンプでしたね。
\Q&Aコーナー/
Q.仲のいい選手は?
A.個人的にはよし君(吉岡選手)が好きですね。僕の方が1個下なんですけど、よし君の全然先輩感を感じさせない柔らかくてかわいい雰囲気がすごく好きで、よくいじらせてもらっています。意外と内気というかシャイな部分があって、キャンプが始まるまでは少ししか話したことなかったんですけど、キャンプ中ずっと一緒に過ごしたので、そこで仲良くなりました。でも、もしキャンプで同部屋の人を指名できるとしたら、そこは湯澤選手一択ですね。“空気”みたいな存在なんですよ、彼。これ、めちゃめちゃ褒め言葉ですよ(笑)ちょっと僕が疲れているなと思ったら、そっとしておいてくれたり、元気づけようと楽しい話をしてくれたり。結構相談にも乗ってくれるので、頼れる兄貴って感じです。
Q.好きなお店は?
A.最近はコロナの影響であまり外に出ないようにしていますが、もともとはカフェ巡りがすごく好きです。特に好きなお店は、篠栗にある「茶房 わらび野」ですね。去年、福岡に来たばかりのときに行ったんですけど、すぐ気に入りました。カフェに行ったら絶対ブラックコーヒー派です。しかも、ホットの。夏でも絶対ホットを頼みます。そのコーヒーの旨さで、お店の感じがなんとなくわかる気がします(笑)コーヒーは絶対欠かせないですね、人生の中で。あ、それは言いすぎたかな。でも、コーヒーは毎日飲みます。お気に入りの豆はまだ見つかってなくて、いろんな種類のコーヒーを今は試しています。これからもっと追及してコーヒーを極めるつもりです。
文・取材/岩井咲里香