Fuku Spo – 福岡ソフトバンクホークス/甲斐拓也
甲斐 拓也(かい たくや選手・背番号19)
全ては勝利のために。
密なコミュニケーションで投手の魅力をカイタクや~!
昨年は4年連続4回目のゴールデン・クラブ賞、2度目のベストナイン、千賀滉大との最優秀バッテリー賞初受賞など、名だたる賞を総なめにした甲斐拓也。球界を代表する捕手になりつつある甲斐選手に、捕手としての思い、投手への思い、今年にかける意気込みを聞いた。
女房役として チームの勝利のために
遂にシーズンが開幕しました。昨年が今までにない特別なシーズンだったので、こうやって無事に開幕を迎えられること、野球ができていることにとても感謝しています。これも色々な人の支えや、新型コロナウイルスと戦っている方々のおかげです。野球ができることに感謝しながら、チームのリーグ優勝、5年連続日本一を目指して頑張ります。最後はみんなで笑って終わりたいですね。
開幕から4連勝といいスタートを切りましたが、143試合とまだまだ先は長いです。優勝するためには、昨日の試合の半生を境に活かせるかどうかの積み重ねだと思うので、一つの勝ち負けに一喜一憂することなく、気を引き締めていきたいと思います。
僕は常にチームの勝利や先発投手に勝ち星を付けることを重視しながら、試合に臨んでいます。当然、個人の結果も大事なんですが、自分が活躍してもチームが負けたら捕手としてはどうなのかな、という思いがあって。逆に打てなかった日もチームが勝てば、「やれた」って思うんです。本当は両方いい日が一番なんですけどね。捕手はそういうポジションだと思っています。ホークスは力をもっている投手が本当に多くて、最年長の和田(毅)さんもすごい球を投げてくれます。一人ひとりの球を活かすことが勝ちにもつながるので、しっかりとリードしたいですし、そのためにも日ごろのコミュニケーションが欠かせません。試合の日もマウンドとホームベースの間には18m44㎝の距離があるんですが、ジェスチャーや表情を介して意思疎通するよう心がけています。と言いつつ、実際は結構、投手のみんなに助けてもらっているんです。
憧れのレジェンドからの アドバイスを糧に
今年のキャンプ中も城島健司さん(球団会長付特別アドバイザー)にたくさん見てもらって、たくさんアドバイスいただきました。同じポジションなので、言わずとも通じる部分があり、本当にいい時間でしたね。実は、捕手に興味を持ったきっかけは城島さんなんです。小学時代にホークスで活躍されているのを見て、かっこいいなって。だから、今こうやって話ができること自体が幸せですし、これ以上ない環境にいると思っています。昨年も苦しい時期に城島さんが声をかけてくださったんです。特に心に残っているのは「悩みはたくさんあるかもしれないけど、それは買いがその立場にいるからこそ感じられた悩みなんだよ。これからさらにレベルアップすれば、違う悩みが出てくるかもしれないけど、甲斐なら大丈夫だ」という言葉ですね。本当に嬉しかったですね。
捕手って特殊なポジションで、いわゆる「心休まるとき」がないんで。試合が終わった後も今日の反省を翌日に活かすために試合の映像を見て対策を練りますし、シーズン中はその繰り返しです。起きてから寝るまで野球のことばかり考えている感じですね。野球から離れているのは寝る前の何分間か。あとは日曜のデーゲームが終わった直後が、少しホッとできるタイミングですね。2歳半の息子はとにかく野球が好きすぎて、起床直後であろうと、僕が試合から直後であろうと「野球がしたい」って言ってくるんです。本当に元気が良くて、最強に可愛い。それに、小さなグローブをはめてしっかりキャッチするし、バッドの振り方もうまいので、わが子ながら「天才だな」と思います。でも、将来野球選手になりたいって言っても、捕手はすすめないかな(笑)。自分からやりたいって言ったら、応援してしまうでしょうけどね!
甲斐選手のプライベートに迫るQ&A
Q.お気に入りの飲食店は?
A.行く頻度が多いのは焼肉ですね。お気に入りの店は博多区半道橋にある「ちゃんこまる直」。ちゃんこ鍋もおいしいけど、唐揚げが絶品です。
Q.仲のいいチームメイトは?
A.同期入団の千賀ですね。野球では女房役なんですが、一歩球場から出ると立場逆転。千賀が「好き好き~」って言ってくる感じです(笑)。