【インタビュー】福岡発の新星、マルシィを直撃! 「僕ら4人で、いつかブームを作れるぐらいの存在になりたい」
発表されている楽曲は配信で現在わずか6曲。しかし、そのどれもが高次元で再生回数を伸ばし続けており、福岡から全国へ羽ばたこうとしているバンドがマルシィだ。いまだ謎の多い彼ら4人の実態を探るべく初インタビューを敢行。撮影は地元での初ライヴの場所だというライヴハウス『キューブリック』で行なった。
自分の中での一番良い曲というものを更新していって、
いつかブームを作れるぐらいの存在になりたい。
―結成の経緯から聞かせてください。
うきょう:僕は小さい頃から歌うことが好きで、友人にバンドマンが多かったんですけど、一緒にカラオケで歌っている時に「バンドやりたいな」と思ってそのことを話したら「俺の友だちがバンドやってるから紹介するよ」と言われて、会ったのがタクミで。
フジイ:最初は今と違うギタリストとドラマーがいる4人だったんですけど、みんな大学生だったので進路を考えてその2人が抜けて、その後おさみぃとめゐびーが加入しました。
うきょう:僕のバイト先のオーナーの紹介で「ギター上手い奴いるよ」と。それでおさみぃと会ってデモ音源を聴かせて誘いました。今のバンド名になったのもその頃です。めゐびーはバンド名を変えた後で3~4人ぐらいドラマーを紹介してもらって、全員とスタジオに入ってオーディションみたいにしました。
めゐびー:元々組んでいた3ピースバンドが解散して、節目として東京に行こうかと思ったタイミングでマルシィの話が来て。僕は人付き合いがあまり得意ではなかったんですけど、アットホームな感じでマルシィは受け入れてくれたので「最高やな」と。
―バンド名の話が出ましたが、名付け親はおさみぃさんですよね。
おさみぃ:そうですね、僕が入った段階で凄く長いバンド名だったんですよ。「これだとおぼえにくいし、変えない?」とメンバーに提案して。今でもおぼえてるんですけど、スタジオを出てみんなでいくつか案を出し合いました。僕がボソッと言った「マルシィ」というバンド名にその後正式に決まったんです。
―ちなみにボツ案はどんなものが?
フジイ:恥ずかしい名前がいっぱいあったな(笑)。
うきょう:たしか…「ニコラシカ」っていうお酒の名前から取った名前があったんですけど、調べてみたらそのバンド名がすでに存在していて却下になりました。親しみやすいバンドになりたかったので、おぼえやすさを最も重視していました。
―音楽的ルーツなど、皆さんのパーソナリティについても教えてください。
めゐびー:以前やっていたバンドはtricotやtoeみたいなマスロックをやっていました。元々オルタナティブやシューゲイザーが好きで、もっと遡ると中学生の頃はK-POP、小学生の頃は湘南乃風やET-KINGとか。
うきょう:僕は幼少の頃は親の車の中で歌謡曲とか古すぎて思い出せないような曲がよく流れていて、中高生の頃はGReeeeNとか清水翔太さんとかAAAとか、今やっている音楽と全然違いますけどAK-69とか。旬の楽曲を聴いてきた感じです。
フジイ:僕は音楽の目覚めはX JAPANです。たしか再結成の頃からどんどんハマっていって、気付いたら自分もバンドを始めていました。初めて買ったベースもXのTAIJIモデルで。
おさみぃ:自分もタクミと一緒で、X JAPANで音楽が好きになりました。高校一年生の時にお年玉でエレキギターを買って、それこそ『紅』とかをカバーし始めたり。
―バンドのルーツの2/4がX JAPANじゃないですか。
おさみぃ:マルシィから想像できないですよね(笑)。今考えたらギターのフレーズなどはXから影響を受けていると思います。
―それぞれのキャラクター的にはいかがですか?
うきょう:めゐびーは不思議キャラよね。ただ、緩い感じに見えるけど内には自分の世界観もあって。
―ドラムを叩いている映像を見ると印象がまた変わりますよね。
めゐびー:それはよく言われます。ドラムを間近にするとちょっと真剣になっちゃうというか。バンドの変化球的なところで、良いギャップとして見てくれたらいいなと(笑)。
おさみぃ:うきょうはバンドの作詞作曲を担当しているリーダー的存在でありつつ、最近は凄く落ち着いたと思う。前はもうちょっとワイワイしてた気がする。
うきょう:最初の頃に比べると今はバンドへの思いが全然違って、本気でたくさんの人に曲を届けたいと思って音楽をやっているのと、この4人でアリーナとか大きいステージに立ちたい、絶対そうなるって決めてやっているという部分があるので、始めた頃とは比べものにならないぐらい気持ちの変化はあると思います。
―では、フジイさんは?
おさみぃ:タクミはムードメーカーよね。一番よく喋るし、いつもニコニコしてる。芯があって大人なのもタクミかな。
―そんなおさみぃさんは?
うきょう:おさみぃは、結構頼りになる存在かな。曲を作っている時に迷っていることとかがあったらおさみぃに相談したりします。
フジイ:兄貴肌よね。
うきょう:お父さんみたいな。
―さて、音楽についてですが、うきょうさんがツイッターで「『Drama』はバンドを始めるきっかけになった曲」という旨の投稿をされていましたね。詳しく聞かせていただけますか?
うきょう:『Drama』は僕が初めて作った楽曲です。スマホのボイスメモで弾き語りを録音していて、最初にタクミに渡した3曲ぐらいの中にすでにありました。他のみんなも『Drama』を聴いて「これならやっていける」と思ってくれたみたいで。世に出したいと思って作った曲ではなかったんですけど、書いてよかったなと思います。
フジイ:「はじめまして」の状態のうきょうから曲が送られてきて、聴いた時に曲に凄く共感できたので「一緒にやったら面白いな」と思って力強く返事をしたことをおぼえています。
おさみぃ:僕はYouTubeにあがっていたデモみたいな音源を聴いて、声がまず甘くて良いなと。後ろの演奏は凄くガチャガチャでそこは最初は心配だったんですけど(笑)。
―マルシィは失恋や報われない思いを主に鳴らしていますが、そういったものが生まれる背景はなんでしょう?
うきょう:僕が結構女々しいところがあって。人ってみんな強がったりしちゃうと思うんですけど、そういった弱い部分をそのまま歌詞にしています。
―ライヴがやりにくいコロナ禍でも支持を増していった印象です。
うきょう:ライヴをやりたい気持ちは強かったんですけど、まずは知ってもらわないと観に来てもらえないので、全員で一曲ずつ魂込めて作っていこうと。そして2曲目に出した『絵空』がたくさん聴いてもらえて。こういう時期だからこそプラスにはたらいた部分もあるのかなと思います。
―バンドとして描く未来像は?
めゐびー:個人的な部分ですが、マルシィとしての自分の在り方を見つけて、どうアウトプットしていくかを目標にしています。
おさみぃ:応援してくれる方は着実に増えていると思うんですけど、今やれることをとにかくやって、大きい会場で多くの人を前に恩返ししたいです。
フジイ:僕が音楽を始めたきっかけのX JAPANがドームでライヴをやっていたので、僕らも東京ドームや武道館でライヴをやったり、そういった野望に向かって一歩ずつ進んでいけたらと思います。
うきょう:僕は、これから自分の中での一番良い曲というものを更新していけたらいいなと思っていて。その結果、たくさんの人に聴いてもらって、ブームが作れるぐらいの存在になりたいと思っています。今はリリースの予定もなく作っている曲たちがあって、最近リリースした『ワスレナグサ』と『オードトワレ』はミディアムテンポだったんですけど、それとは違った雰囲気の曲を作ろうと取り組んでいます。楽しみにしていてください。
新曲『プラネタリウム』の配信が決定!
7月28日(水)0:00より、ファン待望のライヴ定番曲『プラネタリウム』の配信がスタート! Music Videoのヒロインには、AbemaTV『オオカミ』シリーズ出演の女優・川口葵が登場。Music Videoは7月28日(水)21:00にマルシィのYouTube chにてプレミアム公開。