Fuku Spo – 福岡ソフトバンクホークス/真砂 勇介
真砂 勇介(まさご ゆうすけ・背番号64)
プロ9年目でついに覚醒!?
左キラーがレギュラー定着へまっしぐら!
右の大砲として期待され続けてきた真砂勇介が、快音を鳴らしている。今季は熾烈なポジション争いをかいくぐり、自身初の開幕1軍入り。難しい場面での起用にバットで応えている。ホークスで一、二を争う明るいキャラクターの真砂が活躍すれば、2年連続のリーグ優勝を目指すチームに活気を与えること間違いなし!
代打の切り札から スタメン定着を目指して
今年はオープン戦から左投手相手にいい結果を残すことができたので、目標だった「開幕一軍」を掴むことができました。まだまだ代打での起用が多いので、左キラーの(川島)慶三さんや、途中からでも必ず結果を出す長谷川(勇也)さんなど、勝負強い先輩たちから、ベンチ裏で準備をする時間にたくさん話を聞いて、日々勉強させてもらっています。キャラもそうだし、声の出し方一つとっても、本当にすごいと思うことばかり。僕も先輩たちのように「なんとかしてくれる」という信頼を掴んで、1年間フルに一軍にいられるように頑張りたいと思います。そして、その先に目指すのはレギュラー。もっともっとアピールするという気持ちを忘れずに、結果を残していきたいと思います。
昨年はシーズン前から「バッティングで結果が出るんじゃないか」という手応えがありました。二軍で打率3割以上をキープし、一軍に上がってすぐに安打が出たので、あ〜自分がやっていたことは間違いじゃなかったんだという気持ちでした。ホークスに入って今年で9年目ですが、2年前から「どんな結果であれ、野球を楽しむこと」を大事にしています。入団後しばらくは、野球=仕事という意識が強く、野球を始めた頃の「楽しむ」という原点を忘れていましたが、野球を嫌いな状態で終わりたくないと思って、些細なことでも楽しもうと思うようにしたんです。そうしたら結果が付いてくるようになって。長いシーズン戦っていると苦しいこともあるんですが、そこを乗り切るためにも、メンタルの持ちようって大事だと実感しています。
プロ9年目に思う 続けることの大切さ
野球を始めたのは小学4年生で、友人が所属していた少年野球チームの練習試合に駆り出されたのがきっかけです。練習したこともないまま私服でスタメンに起用され、いきなりのヒット! そこまでは良かったんですが、ルールもわからず走ったらアウトになりました(笑)。監督からはその後も「野球のセンスがない」って言われていましたね。中学校で野球部に入りましたが、遊び盛りだったので毎日練習があるのは嫌だな、辞めたいなと思いながら続けていました。高校でも仕方なしに続けていた感じだったので、全然プロ野球選手も目指していなくて。意識が少しずつ変わったのは、スカウトが見に来るようになってからです。だから、プロの世界に入ってからの衝撃、刺激がめちゃくちゃ大きかったですね。「俺が一番下手やん。すごいところに来てしまった・・・」という状態からのスタートでもここまで続けてこられたのは、何も残せずに引退するのは嫌だ、少しでもいいから名前が残るような活躍をしようというのが、モチベーションの根底にあったからだと思います。
僕の経験から子どもたちに伝えられることがあるとすれば、目標を達成しようと思うと必ず厳しい道のりが待っていますが、それが失敗に終わったとしても、やり続けたという事実が自分に誇りを与えてくれるので、まず続けることを頑張って欲しいということです。結果がでることがベストではありますが、まずはやり続けることが何事も大事なのかなと思いますね。そして、小さい目標を立てて、その成果を積み重ねて、大きな目標に近づいていくというのが理想なんじゃないかと思います。
僕の少し先の目標は「プロで10年やること」です。今年はそういう意味でも大事な年。2021年はファンに名前をしっかり覚えてもらう年にしたいと思います。
Q.息抜き方法を教えてください
外出ができないので、ゲームとドラマやアニメ鑑賞などをしている時間が安らぎますね。以前は韓国ドラマなんて、と思っていたんですが、最近「梨泰院クラス」を見たら止まらなくなっちゃって。遅ればせながら韓国ドラマデビューしました。
Q.おすすめの飲食店は
福岡市博多区にある「スタミナ家どろんぱっ」です。めちゃくちゃ旨いです。僕はタン、さがり、ハラミ、レバーが鉄板。最初はまずタンを頼んで欲しいですね。
<プロフィール>
2012年、ドラフト4位でホークスに入団。高い身体能力が光る走攻守揃った大型外野手。17年に一軍デビュー。20年には自己最多の50試合以上に出場し、日本シリーズでも安打を記録。今季は初の開幕一軍入りを果たし、6月5日には5番センターでスタメンに名を連ねた