サケノバ!北九州vol.2
北九州のホットな酒場の今をご紹介する企画『サケノバ!』
今宵は、古木を守りながらも新しいものを取り入れる、小倉の街で一歩先行く繁盛店にクローズアップ。
絶品餃子から、新感覚の焼き鳥、豪快な海鮮料理まで、今食すべき酒のアテを、とくとご覧あれ!
大衆酒場 餃子のたっちゃん 本店
全店で一日一万個以上!
遂に餃子工場まで建てちゃう『たっちゃん』の快進撃
方の4時。魚町で行列ができている店があれば、それは「たっちゃん」に違いない。
北九州の酒場市場を牽引してきた『太陽の船』グループの新業態として3年前に本店がオープン。
いまや小倉に2店舗、天神や東京でも盛況の餃子酒場がここ。行列の秘密は毎日16時~18時に行われるハッピーアワー。
看板商品の焼き餃子(7個280円)や生ビール(480円)、人気の檸檬フィズ(380円)がなんと半額になる。
全国の餃子を食べ歩き、大きさや皮の厚み、餡の量や酒との相性を熟考し開発された餃子は、ニンニク不使用で野菜たっぷり。パリッと焼きたてを頬張れば、もっちりジューシーで箸が止まらない。
タレは、自らでブレンドする酢醤油のほか、酢胡椒や、自家製の肉味噌で、何皿でも新鮮に味わえる。
更にもうひとつの名物『鶏の半身揚げ(980円)』もハズせない。餃子の合間にふっくら柔らかい肉にかぶりつき、酒を流し込むひとときを、口福と呼ばず何と呼ぼう。
更には、この二大名物の他にも、酒のアテからご飯ものまで食べたいものが勢揃い。強い…強すぎる!
白基調で明るい店内は、女性でも入りやすく、0次会から4次会、おひとり様から団体まで、あらゆるシーンで、安くおいしく満足できる大衆酒場の理想形。
この活気に充てられたら、誰もが完敗(乾杯?)するに違いない。
大衆酒場 餃子のたっちゃん 本店
所:北九州市小倉北区魚町1-6-1 1F
tel:093-513-2929
営:16:00~OS 翌2:00 日曜〜OS 23:00
休:不定
P:なし
席:60席
カード/可
公式ホームページ
焼き鳥角打ちバル Gill&co.(ジルアンドコー)
小倉の角打ちに新風!
焼鳥×各国料理でかしわ文化を再構築
作年の3月に魚町にオープンした『ジルアンドコー』は、小倉のコワーキングスペース『秘密基地』が運営する焼鳥メインの洒落たバル。小倉駅徒歩3分の好立地で、通りに面した角打ちスペースでは、常連客に加え、出張や観光で訪れた県外や海外のゲストが渾然一体となり賑わっている。そのオープンな空気とスタッフの自然体な接客は、小倉のまちで人と人を繋いできた秘密基地のマインドがベースにあるからだろう。焼台歴14年の太田店長が焼く焼鳥は、高火力の炭火で肉汁を閉じ込めるためジューシーでやわらかい。なかでも「かしわ文化の再構築」と銘打ち、定番のかしわを各国料理でアレンジした『フュージョン串』は、ここでしか味わえない逸品だ。横浜出身の店長は、北九州で初めて角打ち文化に触れ「このスタイルで、もっといろんなお酒が飲めたら更に楽しい」と、九州では珍しいレアな日本酒や焼酎も豊富に取り揃えている。年齢や性別、国境などのあらゆるボーダーを超え、誰もが肩を並べて気持ちよく酔える空間。小倉にまた角打ちの名店が誕生した。
ジャポネソース・ジェノベーゼ・ハニーマスタード・金山寺わさび味噌などが“かしわ”に融合するフュージョン串。レアで焼き上げジューシーな『ハツ』『レバ』も人気。串に合わせたい日本酒や焼酎は、気さくな女将・江里口さんにオススメを聞いてみよう。いろんなお酒をちょっとずつ楽しめる日本酒6種類の『飲み比べセット』(780円)
焼き鳥角打ちバル Gill&co.(ジルアンドコー)
所:九州市小倉北区小倉北区魚町1-6-4
tel:093-967-0248
営:15:00〜OS23:00 日曜〜OS22:00
休:無休
P:なし
席:45席
カード/不可
公式ホームページ
地魚屋台 ごっつぁん
千円札握りしめ
今宵も向かうは大人の駄菓子屋
小倉駅北口の裏通りに燦然と輝く赤提灯。ガレージ風のオープンな店内にはサラリーマンや出張客がひしめく。小倉の酒場ブームにおけるエポックメイキングな店舗のひとつ『ごっつぁん』は、不動産事業にはじまり、いまや小倉の繁盛店9店舗を運営する『タグボート』が、5年前に本社の1Fを改装して始めた大衆酒場。玄界灘で獲れた新鮮な地魚の刺身290円〜や、駄菓子感覚で1つから注文できる名物の天ぷら100円〜、生ビールなどのドリンクも280円〜と破格の価格設定に度肝を抜かれる。更に真骨頂は、質量共にハンパない料理。トロ箱からこぼれんばかりの刺盛りやバットで豪快に出てくるあら炊きなど、すべてが規格外。驚異のコスパだ。全店のスタッフを取りまとめる勅使河原さんは「事務所兼で家賃が安い分、お客様にめいっぱい還元したい」という。「日々おっさんの喜ぶことしか考えてません。目指すは週2回立ち寄ってもらえるお店」。まさに、疲れていても懐が寂しくても、元気がもらえる『俺たちの酒場』がここにある。
誰もが驚く『本日の鮮魚6点(!)盛り』(2,380円)はマストメニュー。「役職はない。しいて言うなら飲み会盛り上げマスターかな?」と語る勅使河原さん。ごっつぁんスタッフの超近距接客が、疲れたおっさんの心を癒やすのだ