【福岡麺本2021】時代に合わせて進化する 伝統と革新の味わい『天龍ラーメン』
丼一杯の世界に広がる
無限大の熱意とラーメン愛
1972年に創業した『天龍ラーメン』は、昭和の時代から地域で親しまれているラーメン店。2014年に先代の孫である森崎龍之介さんへと代替わりし、平成・令和と進化している。
幼少の頃から祖父のラーメン作りをそばで見てきた、現店主の森崎龍之介さん。店を受け継いだのを機に羽釜を導入するなどリニューアルを図ったが、平ザルで湯切りするスタイルは祖父の代から変わらない。
口当たりはなめらかでクリーミー。ゲンコツや頭骨など5種類の骨でとるスープは、臭みを除くために丁寧な下処理とアク取りを行う。仕込みには熱効率が良い羽釜を使い、いわゆる“呼び戻し”製法で骨を継ぎ足して濃度を凝縮。
さらにゼラチンが豊富な豚骨も加え、スープの乳化を進めるとともにとろみをプラス。一般的な豚骨ラーメンの濃度が10%前後なのに対し、同店は豚骨を炊いた釜の時点で10%以上。元ダレと合わせた濃度は、なんと約15%もある。それでもラードや背油を使用していないので、後味はすっきり。
提供前にもひと手間加えて再乳化させるスープは、表面がきめ細かく泡立っている。
コロナ禍においては、ラーメンのテイクアウトにも柔軟に対応。「ラーメンで誰かを笑顔にしたい」と語る森崎さん。
先代が築いた味をベースにしつつ、時代に合わせて巧みに進化を遂げていく。笑顔の懸け橋となるべく次の時代に挑み続けている。
[所]糟屋郡志免町南里1-3-31
[☎]092-935-1588
[営]11:30~21:00※なくなり次第終了
[休]木曜
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