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Fuku Spo – 福岡ソフトバンクホークス/松本 裕樹

松本 裕樹(まつもと ゆうき・背番号66)

覚醒を待っていた!!

プロ7年目のドラ1右腕が、ついに一軍に定着!

長く苦しめられてきた腰痛を克服し、自己最多の30試合余りに登板、3勝をあげてキャリアハイを実現した松本裕樹投手。球団が「将来のエース候補」と期待する逸材にとって、2021年は公私に渡ってターニングポイントになったようだ。

 

フォームの改善で 手応え感じる後半戦に

昨シーズンまでは登板後やトレーニング後に腰の痛みがあり、足が思うように上がらないなどの症状もあったため、パフォーマンスの向上のためなら、と思い切って腰椎椎間板ヘルニアの手術を受けました。痛みが完全にゼロになったわけではありませんが、今年は試合後の感じがこれまでとは全く違っていたので、手術を決断してよかったと実感した1年でした。

シーズン序盤は手術後のリハビリがあったので少し出遅れましたが、しっかり投げらえるようになってからは「チームの戦力になりたい」という一心でした。前半戦は思っていた通りに投げられることが少なくてモヤモヤしていましたが、後半戦はやりたいことが表現できたんじゃないかなと思います。転機になったのは、東京五輪による中断期間でした。五輪前は状態が悪くて、球速も出ていなかったので、思い切ってスピードを求めてみようとフォームの見直しを行ったんです。特に意識したのは、足を上げてからリリースに至るまでの動きで、勢いを付けながら投げるイメージを持つようにしました。そこから中継ぎとして11試合16イニング連続無失点で抑えることもできましたし、感覚と動きがハマっていたのかなと感じています。

今季は前半に先発でも投げましたし、後半は中継ぎで登板させてもらいました。どのポジションでも、任された以上は結果を出すだけ。毎回マウンドに立つ時は、あと先のことは考えず、目の前にいる一人のバッターをしっかり抑えること、1イニングをゼロで抑えることを意識しています。真っ直ぐでガンガン押すタイプでもないし、これと言った特徴がある選手でもないと思っているので、とにかく一球一球を丁寧に投げています。また、サイン通りに投げるだけでなく、大胆にいくところ、慎重にいくところを、自分でもしっかり考えながら投げるよう心がけています。

 

息子のためにも チームの中心選手へ

ホークスの投手陣はみんな意識が高いので、話をしていると刺激を受けることが多いです。よく、お互いの感覚などを話し合うのは石川(柊太)さん、板東(湧梧)さん、杉山(一樹)ですかね。身体の使い方などを聞いて実際に試してみると、自分の中にはなかった感覚に出合えることもあるので、大事な時間ですね。

プライベートでは、今年1月に入籍し、8月には第一子が生まれました。食事内容を工夫したり、サポートしてくれますし、精神的にも今まで以上に充実した感じがあります。マウンドに上がる時に、森山(良二)投手コーチから「息子のために」と声をかけられるんです。それを言われたら、易々と打たれるわけにはいかないという気持ちが強くなります。将来的にどのポジションが定位置になるかわかりませんが、幼少期に憧れた松坂大輔さんみたいに、チームの中心選手として活躍することが目標です。これからも応援よろしくお願いします。

 

 

<編集部からのQ&A>

Q.オフの日の過ごし方は?

A.ゆっくり寝て、ゆっくりお風呂入って、自宅でのんびりすることです。オンラインでシューティングゲームをすることも大好きです。

 

Q.お気に入りの飲食店を教えて!

A.5年間寮に住んでいたので、まだ店を知らないんです。肉が好きなので、外に出られるようになったら、お気に入りを見つけていきたいですね。

 

<プロフィール>

2014年ドラフト1巡目でホークスに入団。将来のエース候補として期待され、斉藤和巳さんがつけていた背番号66を継承する。‘17年にプロ初勝利を含む2勝。昨年は中継ぎとして6ホールドを記録。今季は自己最多となる30試合余りに登板し、中継ぎの一角として首脳陣の信頼を勝ち取った。

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