【Go to GOTO！】（五島市編）～「五島列島キリシタン物語」3島教会巡り編その2～馬の蹄の形をした奈留島の、『旧五輪教会堂』『牢屋の窄殉教記念教会』へ

2022年01月23日 公開

～Go to GOTO！【五島市編】～

自然や歴史遺産に加え、トレンドスポットも続々登場中の五島市を旅しませんか？

今回ご紹介するのは世界遺産を巡る着地型ツアー『「五島列島キリシタン物語」3島巡り編その2』です。

江戸時代の禁教令下、五島列島には多くのキリシタンが移り住み、以後二百数十年に渡って密かに信仰を守り続けてきました。列島内には50もの教会が建てられ、その一部は2018年に世界文化遺産に登録された『長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産』の関連施設でもあります。

五島列島を訪ねるなら、ぜひその歴史にも触れておきたいもの。ということで、五島市観光協会が主催するツアー『「五島列島キリシタン物語」3島巡り編〜奈留島・久賀島・福江島〜』に参加してみました。

〜まずはその1をご覧ください♪〜

奈留島で『江上天主堂』を見学した後は、再び港へ戻り、海上タクシーに乗って久賀島へ。すぐお隣の島ですが、頻繁に船が出ているわけではないので、個人で向かおうとするとなかなか大変。やっぱりツアーに参加して良かった♪

しかも、ツアーだと、かなりアクセスしにくい『旧五輪教会堂』前の港にピタッと着岸してくれます。それにしても、外観はまるで日本家屋のような『旧五輪教会堂』。果たして中はどうなっているのか…？

堂内に入ると、そこはまさに“教会”でした。天井は、コウモリが羽を広げたような美しいリブ・ヴォールト天井。板張りは、とても珍しいのだそう。

資料によると、『旧五輪教会堂』は、1881（明治14）年に、まず島内の浜脇地区に完成。その後、人口の増加により、1931（昭和3）年に『浜脇教会』が新設されることになり、分解されてイカダに乗せられ、五輪地区へ。さらに老朽化のため、1985（昭和60）年に『五輪教会』が新築されたことから解体の話が出るも、大学の教授や地元の方々の協力により、保存が決定。今では、国の重要文化財です。尽力された方々、本当にありがとうございました！

窓からは静かな海が望めます。まるで絵画のよう！

心静かになれる場所。なお、この『旧五輪教会堂』も、内部の見学には事前予約が必要です。ツアーの場合は、そうした手配も全て事前に完了しているのでご安心を。

『旧五輪教会堂』の見学後は、貸切バスで、『久賀島観光交流拠点センター』に向かいます。1880年頃に建てられた古民家をリノベーションして2018年に開館したスポット。こちらでランチタイムです♪

さて、昼食と休憩を終えて向かったのは、『牢屋の窄殉教記念教会』。ここは、1868（明治元年）年に起こったある事件の舞台となった場所です。

五島藩は、キリスト教信者も島を支える貴重な人材だったため、彼らの信仰を黙認していましたが、長崎からは年に一度踏み絵の使者が島を回るなど、キリスト教は引き続き弾圧されていました。それでも、「自らに正直に」と、1868（明治元年）年、キリスト教の信仰を表明した約200名は、捕らえられ、投獄されてしまうのです。牢屋の広さはわずか12畳。200名はそこに8ヵ月間閉じ込められながら数々の拷問を受け、42名が命を落としました。ズラリと並んだ石碑には、亡くなった方々の名前が刻まれています。

1984（昭和59）年、殉教の場所に建てられた『牢屋の窄殉教記念教会』内には、床に敷かれた絨毯が12畳分のみ色分けされ、人々がいかに苦しい状況に置かれていたかがわかるようになっています。ここでの、“自由と平和を勝ち取るための戦い”があったからこそ、今がある。ガイドさんのお話が心に染みました。

再びバスに乗り、田浦港へ。途中、車窓からは『浜脇教会』も見ることができました。コンクリート造りの立派な教会。久賀島の人々は、海からこの姿を確認できると、「島に帰ってきた〜！」と感じるそうです。

定期船から望む『浜脇教会』

神々しい光が、島を包み込んでいました。

次は福江島へ。続きは『「五島列島キリシタン物語」3島教会巡り編その3』でどうぞ。

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■DATA

「五島列島キリシタン物語」3島巡り編〜奈留島・久賀島・福江島〜
[所] 福江港に集合
[電] 0959-72-2963（五島市観光協会）
[営]9:25までに福江港に集合、所要時間約6時間
[休]実施日はHPにて確認を
[料]大人（中学生以上）1万3000円、子ども1万円
（ガイド料、各交通費、昼食代、教会への寄付金を含む）
https://www.gototrip.gotokanko.jp/tour_detail/13
（ツアー詳細ページ）