Fuku Spo – アビスパ福岡/森山 公弥
DF 森山 公弥(もりやま きみや・背番号44)
歯痒さと悔しさをバネに 来季は飛躍の一年に
「J1で10位以内」の目標を達成し、チーム最高順位の8位でシーズンを終えたアビスパ福岡。5年周期のジンクスは打ち破ったが、出場機会が少なかった森山公弥にとっては悔しいシーズンとなった。プロ2年目となる来季に期待が高まる。
僕にとっては悔しいシーズン。早くチームに貢献したい
’20年の8月にアカデミーからトップチームへの昇格が決まって、今年がプロデビューの年となりました。アビスパ福岡のユースに入った時から目指していた場所なので、まずはそれが実現して嬉しかったですね。プロ1年目からJ1のチームでやれたことはプラスになりましたが、試合経験は全く詰めなかったので、自分としては悔しいシーズンでもありました。アカデミーとトップチームでは、パスのスピード感やフィジカルの面はもちろん、外国籍の選手がいることが大きな違いだったので、いい刺激をもらえています。同じアカデミー出身の冨安選手は若いのに世界で活躍していて、本当にすごいと思います。ポジション的にも自分と重なる部分があるので、勉強になります。彼が出る試合はチェックしていますが、いつもすごいなと思いながら観ています。
今年4月にのルヴァンカップ・鳥栖戦がプロデビュー戦となったのですが、試合前は本当に緊張していました。でも、隣にいた大生くん(渡)が、ずっと声をかけてくれて、試合に入ったらリラックスできました。実際にトップチームの輪に入ってみて感じたことは、チームの一体感がすごいということ。スタッフの方々を含め、若い選手やベテランの選手、外国籍の選手も関係なく、全員でコミュニケーションが取れている印象です。
リーグ戦でも何度かベンチ入りはして、何かアクシデントがない限り出る機会のないポジションではありましたが、それでも呼ばれたらいつでも出られるようにしっかり準備はしていました。ホームのヴィッセル神戸戦でもベンチに入っていたのですが、ずっとテレビで見ていたイニエスタ選手を間近で見られたことは、やっぱり嬉しかったですね。来シーズンは、まず1試合でも多くの試合に出場することが目標です。早くチームに貢献できるように、これからも頑張っていきたいと思います。
若手だからこそ どんどんチャレンジしていきたい
僕には兄が2人いるのですが、ふたりともサッカーをしていたので気づいたら僕もサッカーを始めていて、ただひたすらサッカーを楽しんでいました。アビスパのジュニアユースに入ってから、プロという存在との距離が近くなった気がして、そこからプロを目指し始めました。今シーズン序盤は、トップチームの選手のスピード感や、周りに気を遣っていたこともあってサッカー人生で一番苦しかった時期かもしれません。ですが、徐々に慣れてきて、今では自らどんどん声を出すこともできるようになりました。
左足のキックやパスの精度は僕の武器だと思っているので、あとは右足のキックの精度も上げていければプレーの幅が広がっていくと思います。一番若手ということもあるので、チームの底上げというか、下からどんどんチャレンジしていきたいです。そして、将来的には寛君(前)のように、プレーで示しながらチームをまとめられる選手になりたいですね。
編集部からのQ&A
Q.トップチームで唯一の寮生とお聞きしましたが、寮生活はいかがですか?
ひとりで寂しいです…(笑)。ユースの高校生は同じ寮に住んではいるんですけど、階が違うので交流する機会もないですね。
Q.休みの日は何をしていますか?
本当に何もしていないです。寮が海に近いので、散歩をすることはありますけど基本暇ですね。あとは、この前車の免許を取りました! (編集部:運転は得意な方ですか?)いや、まだ怖いですね…。でも、九州内のどこか有名な観光スポットとかにドライブしていきたいです。一緒に連れていくなら祐二君(北島)とか山ノ井君とかかな。年が近いので普段から仲良くしてくれている2人です。
Q.これから仲良くしたい選手は?
結構どの選手も仲良くしゃべってくれるので、皆と仲良くしたいです。1人は選べません…。
Q.福岡県出身ということで、地元のいいところを教えてください。
僕の地元は飯塚なのですが、田舎で静かなところがいいですね。とても落ち着きます。
最後に、サポーターの皆さんにメッセージをお願いします。
今シーズン、チームとして目標達成することができたのは、皆さんの応援のおかげです。本当にありがとうございました。また来シーズンも頑張っていきますので、応援よろしくお願いします!
〈PROFILE〉
森山公弥 Kimiya MORIYAMA
生年月日 2002年4月4日
身長178㎝ 体重73㎏
出身地 福岡県
アビスパ福岡のアカデミー出身。’20年8月にトップチームへの昇格が発表され、’21年4月21日のルヴァンカップ・鳥栖戦でプロデビューを果たす。好きなアーティストはMrs. GREEN APPLE
文・インタビュー/岩井咲里香