【リノベの達人】予算が活きる。想いも生きる。 経年美が息づくわが家をリノベーションで。『株式会社ホームランド』黄さんのお仕事

2022年04月15日 公開

リノベの達人
株式会社ホームランド

黄 文静　／　Bunsei　Kou

黄 文静　中国出身、日本在住20年。営業兼設計を担当。二級建築士／インテリアコーディネーター／福岡県耐震診断アドバイザー。母の影響でインテリアや建築に興味を持ち、建築を学ぶために日本の大学へ留学。「リノベーションに関わった物件のお客様から『生活が楽しくなりました』と言われるのが一番嬉しいです。私が提案しているのは単なる空間という形ではなく、お客様それぞれの暮らし方なのだと実感しています」。

年を重ねるほど
愛着が湧く家が理想

［ホームランド］が創業時から大切にしている言葉。その１つが〝経年美〞だ。

「新築時の住まいが美しいのは当たり前ですよね。でも、私たちがめざすのは、築年数を経てもなお美しいと感じる、〝経年美〞の息づく住まいです。プロヴァンスもナチュラルも和モダンも、どのタイプの家にも同じことがいえます。新築の場合も、昔からあったような家をとご希望になるお客様が多いんですよ」と同社の建築士・黄さんは言う。

確かに、愛着のある建物や空間を次の世代に遺したい時、リフォームやリノベーションで〝経年美〞という価値を加えるのは、とても有効な手段だ。空間のスペックが上がるのはもちろん、思い出という財産も次代に受け継ぐことができる。

「家づくりと同じように、リフォームやリノベーションも、ただお金をかければいいというものではありません。プラン次第で予算の活かし方は大きく変わるんですよ。限られた予算しかないという方でも、デザインや素材など、こだわりの優先順を決めていけば、理想的なデザインをつくることは可能です」。

洗練されたデザインにこだわり ホテルのようなラグジュアリー空間へ。

住居兼事務所スペースとなる２フロアをリノベーション。ホテルのようなラグジュアリーな雰囲気をコンセプトに、プライベートと来客用の２つのリビングを設けた。
奥さまの希望に応え、キッチンは大理石を使用したセミオーダータイプ。高級感漂うスマートなデザインが魅力。生活感を感じさせる食器類や家電もすべて収納できるように設計。アイアンのアクセントも効いている

住む人の想いが第一
一緒にわが家を創っていく

［ホームランド］でキャリアを重ねて10年以上。様々なリクエストに応えるほど、黄さんはぐんぐんスキルを上げてきた。

最近では、フィットネスジムがある家。１０００本以上のワインを貯蔵できるセラーがある家。薪をくべる暖炉がある家…黄さんは〝ものすごく特徴がある〞新築案件を手掛ける機会が増えているそうだ。

「たとえば、海外生活が長い方からは、日本の一般の住宅ではなかなか採用されないような珍しい設備を取り入れてほしいというリクエストをいただいたことがあります。写真をヒントに、お望みの建具を大工さんと相談しながら造作したこともあります。大きい家も、小さな空間も、それぞれに大変さはありますが、やり遂げた時の喜びも大きい。１人ひとりの理想を、限られた空間の中でどう活かしたらいいか、全体のバランスを考えながらデザインに落とし込んでいきます」。

思い出が詰まった実家の建具や道具を活かし、マンションが古民家風に

お母様が作ったステンドグラスや、お父様のお気に入りだった和室の照明、歴史を感じる古い梁など、取り壊しが決まった奥さまの実家から思い出の詰まった建具や品々を運び、自宅マンションのリノベーションに活かした

これまでに担当したリノベーション案件はもちろん、新築案件で積んだ経験もすべて、今の黄さんのリノベーションの仕事に活きている。

「私もまだまだ勉強中。アイデアの引き出しを増やしています。でも、いちばん大事なのは、お客様の想い。まずは制限を設けず、自由にご希望を教えてください。住まいのお悩みやご家族の思い出など、色々なお話をしながら、お施主様と一緒に理想の家を創り上げていけたらうれしいですね」。

１００年後も、２００年後も、手を加えながら経年美を感じるわが家を大事にしたい。そう考える人々に寄り添う、黄さんたち［ホームランド］のリノベーションの施工例は同社のホームぺージ「ＷＥＢバーチャル展示場」でも公開中。いつでも気軽にチェックしてほしい。