【リノベの達人】人が、冒険が好き。 共感から始める ユニークな家づくり。『リノベスタジオ』徳山さん・大平さんのお仕事

2022年04月20日 公開

リノベの達人
リノベスタジオ リノベンチャー株式会社

徳山 武　／　Takeshi Tokuyama（左）・　大平 雅人　／　Masato Ohira（右）

徳山 武　リノベスタジオ リノベンチャー株式会社 代表　　1969年生まれ、北九州市小倉北区出身。中学生の頃、友人と作った船の模型がものづくりの原点。社会人になり、様々な業界に携わる中で店舗の内装を機に建築の世界へ。現場で経験を重ね、リノベーション専門の会社を立ち上げる。一人ひとりのライフスタイルをくみ取り、悩みを解決し、最適なリノベーション方法を提案する。

大平 雅人　リノベスタジオ リノベンチャー株式会社 スタッフ　　1986年生まれ、行橋市出身。福岡大学を卒業後、営業職を経て、インテリアショップ「フランフラン」に5年勤務した後、大川市の前田建具製作所で5年、建具と家具づくりを学ぶ。子育てのタイミングで北九州へ戻り、［リノベスタジオ］へ入社して1年半。パース製作、トータルでの提案の仕方など家づくり全般を勉強中。

施主の感性や世界観を
理解して楽しく提案

「生活を楽しむを創る」をテーマに、北九州近郊で実績を積み重ねている［リノベスタジオ］。リノベーションの選択肢が広がる中、リノベスタジオの型にはまらない事例スタイルや人柄など、直感でいいなと感じ、オーダーする人も少なくない。

代表の徳山さんが対話で大切にしているのは、施主の感性に触れ、何が好みかを理解した上での提案。例えば、今号で紹介されている３軒のお宅訪問事例を見ても、それが伝わってくる。古いものが好きで築70年の長屋をリノベーションしたＫ邸では、今にない建物の味わいや造りのよさ、ご夫妻のセンスから受けた刺激をものづくりに注ぎ、１２０％施主好みのリノベ空間へと仕上げていった。

ステンドグラス作家・Ｔさん宅の部分リノベでは、創造性や世界観を大切に、大胆な色や柄使いなどを取り入れ、固定観念を払拭。そして、愛猫と暮らすＨさんご夫妻のマンションリノベでは、キャットウォークが違和感なくとけ込み、室内窓がポイントになったスタイルのある住空間を完成させた。

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自宅でも、どこでも
望んだ場所がオフィスに！

仕事に集中できる自分空間「ハコオフィス」

オフィスでも自宅でも、周りの環境に左右されることなく適応する、まさに“どこでもオフィス”。防炎・抗菌・抗ウイルスの素材を使用し、カラーはホワイト・ブラック・レッドが標準。別注でオリジナルカラーのオーダーも可能

作業するのに必要十分な広さを採ったハコオフィスは、キャスター付きなので移動もらくらく、快適な機能を搭載。AC電源や換気ファンを設置し、外部の音を遮断する吸音、自閉機能を備えたドア、作業面を明るく照らすLEDダウンライトといった設備が整っている。消防法に対応しており、安全面も安心。

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人生経験のノウハウが
ユニークな提案の源に

その共感力の高さは「人が好き、冒険が好きだから」と理由づけられるのかもしれない。その人の好み、考え方などに惚れ込み、新しい世界を見ることができる喜びを徳山さんは、幸せに感じている。だから、事例も同じ色に染まらず、異なる魅力を持つリノベ空間へと変化していくのだ。

とはいえ、明確なイメージを持たなくても、高い提案力で答えを導き出してくれるから安心。［リノベスタジオ］の基本理念は、スタート時点で不安要素を取り払い、家づくりをいかに楽しんでもらうか、「人とモノの居場所」を希望に合わせて、つくっていくこと。

徳山さんのもとで、そうした柔軟な仕事ぶりを学ぶスタッフの大平さんは、大手ショップや家具職人としてインテリア業界に身を置いてきた。木のルーバーでエアコンを目隠しするなど、雰囲気を壊さず心地よく過ごせる細やかな提案を意識している。「家具と家づくりでは、考え捉え方が全く違います。社長は“まずはやってみよう”と背中を押し、迷ったら意見をくれるんですが、それが私の想定範囲を越えるユニークなアイディアだったりするので、毎回発見や学びがあります」と笑顔を見せる。

そうした家づくりにおける独特の発想は個人宅に収まらない。リモートワークに集中できる空間として提案してきた「ハコオフィス」は、北九州市の新商品創出事業に認定され、メディアや行政、企業など多方面から注目を集めている。

建築から入った視野でない、豊富な人生経験から得たノウハウが原点にある徳山さん。しなやかな発想から次はどんな住まいの世界を生み出すのか、楽しみだ。