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【子育て特集】しっかり「遊び込む」ことで想像力や創造力が育まれます。「ながずみ幼稚園 園長・金子夏代先生インタビュー」

子どもたちの自発的な意欲や想像力を引き出し
主体性を育む幼児教育のために『ながずみ幼稚園』が大切にしていることとは?

ながずみ幼稚園
園長・金子 夏代先生

教師だった両親が設立した『ながずみ幼稚園』に美術短大を卒業後、入職。造形教室を担当しながら幼稚園教諭の資格を取得し、平成20(2008)年同園の園長に就任。52年に渡り、豊かな感性を育む幼児教育に尽力する

 


 

大きなけやきの木のまわりを元気に走り回る子どもたち。木の温もりが感じられる木造の園舎は、昭和40年の創立時から、修理を重ねながら大切に受け継がれているものだ。「豊かな心と身体を育むには、自然が身近にある環境で、しっかり遊びこむことが大切です」と語るのは『ながずみ幼稚園』の園長・金子夏代先生。遊びではなく、遊びこみ。それは、子どもたちが主体性を持って遊ぶことを意味する。「子どもたちは遊びを通して、物事への接し方や友達との関係性を学びます。三つ子の魂百までと言われているように、幼児期の体験は一生の土台になるんですよ」。

そのために同園では、手作りの竹馬やコマなどの伝統的な遊びや、菜園で育てた野菜を調理して食べる食育などを取り入れ、五感をフル回転して体感し学ぶことを大切にしている。なかでも、力を入れてきたのが、絵や工作などの造形活動だ。美術短大を卒業し、同園に入職した金子先生は、52年に渡って、幼児の造形教室に取り組んできた。「楽しい絵を描くためには『生活』が大事なんだと気がついて、幼稚園教諭の資格を取って、こどもたちの『園生活』に関わるようになったんです」。

 

鉄節化により解体された小学校の廃材を利用して建てられたという木造の園舎。木の感触が心地いい教室や廊下には、ステンドグラスや絵画などのアートが溢れていて、子どもたちの好奇心を刺激する空間だ

 

時代は、絵画や音楽などの情操教育が盛んになり始めた昭和50年代のこと。幼児造形や新しい動きの研修会用に泊りがけでいくつも参加して学び、それを実践してきたそうだ。「造形を取り入れての楽しさやそれによる成長は、何よりも子どもたちが教えてくれました」。

同園の造形活動は、ごっこ遊びの延長上にある。上手になることを求めずに、紙や絵の具、身近な廃材、ダンボールや木材などを使って、遊びこむことが大切なのだ。2年に1度行われる造形展では、テーマとなる絵本の世界に入り込んで、クラス総出で1ヵ月かけて大作に挑戦。その圧倒的な作品には、成長した子どもたちの「生きる力」が漲っている。

「遊びを通した造形活動の素晴らしさは、心を解放し、生き生きとできることです」と、金子先生。何色が好き?次はどうしたい?と心に問いかけ、自分の意思で選び、手を動かして作り上げることで、自己表現を学んでいく。

 

シンボルツリーであるけやきの他、桜やビワ、クスノキなどが育ち、緑いっぱいの園庭でしっかり遊ぶ時間。

 

伸び伸びとした毎日の遊びが子どもたちの心や身体をつくる

 

「卒園生がよく言うのは、幼稚園でいっぱい遊んだから、勉強が好きになった、ということです。遊びや体験を通して挑戦する楽しさや、友達や先生と協力することで、できた!という達成感が得られた子どもたちは、何事にも粘り強く取り組める強い心や、他者を思いやる優しさが、自然と身についているんですよ」。

 


 

学校法人けやきの木学園 ながずみ幼稚園

住所:福岡市南区長住2-16-28

電話:092-551-0884

HP:http://nagazumi-youchien.com/

 


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