トップに
戻る

Fuku Spo – アビスパ福岡/木戸 皓貴

木戸 皓貴(Kido Koki)・フォワード 背番号13

悔しさと成長のルーキーイヤー。

振り返ると2018シーズンは悔しい、苦しいシーズンというのが率直な感想です。でも、自分の中で目標にしていた「ケガなくシーズンをやり切る」ということはクリアできました。久しぶりに1年を通じてサッカーをできたことは、僕にとっては大きなことです。なかなか試合に絡めなかったので、何が足りなかったのかを自己分析して、次の成長に繫げたいと思います。

僕はFWやウイングなど攻撃的なポジションで使われることが多いので、ゴールを取れずにインパクトを与えることができませんでした。ゴール以外のチャンスメイクやシュートを打つことが練習から足りなかったと思います。そうしたことを練習から狙っていかないとポジション争いが激しいので試合に絡むことはできません。もっとチームのために献身的にプレーして、ゴールを狙っていくことが試合での起用につながると思います。でも、それに1年目で気付けたことは大きいと思います。リーグ戦11試合、天皇杯2試合に出場しましたがゴールはありませんでした。しかし、シーズンが進むにつれて成長しましたし、パフォーマンスも上がっていきました。1つゴールを決めていれば波に乗れたと思うので、そこは前向きに捉えています。今季は監督も代わり、体制も変わると思うので、自分のベースとなる軸を作り、調子が悪くなってもそこに立ち帰り、ブレずにやっていくことがまずは目標です。

 

ケガをしたからこそ、 できるようになったプレーも。

4歳の頃、兄の影響でサッカーをはじめ、小さい頃からサッカー選手になりたいと思っていました。小学1年生の時から東福岡高校までベルマーレ湘南の松田天馬選手と同じチームでした。彼のおかげでここまで成長できたと思います。ポジションやプレースタイルは違いますが、彼に負けたくないという気持ちがいつもありましたし、彼がいなかったら今頃サッカーを辞めていたでしょうね。彼が試合で点を取ったら、「俺も取ってやる」という気持ちになりましたし、僕にとって良い刺激を与えてくれました。お互いに切磋琢磨してここまで来れたと思います。

大学に行って大きなケガをしたことでメンタル的に強くなれました。大学2年の時から毎年大きなヒザのケガをしたので、サッカーをしていた時間より、リハビリをしていた時間の方が長かった。2度目のケガをした時には辞めることも考えました。肉体的にもメンタル的にもどん底まで落ちましたが、今ではサッカーを続けて良かったと思います。  最初にケガをした時は何もできなくて地獄だと思いました。もうケガはしたくないと思っていたのに、次の年もケガをしたのであの時は気持ちの整理がつきませんでした。リハビリで8ヶ月くらい同じことを毎日続けたのは辛かった。プレーできそうなのにできず、先が見えなかったので、イラ立ちや焦りもありました。そんな時にプロアスリートのケガから復帰した場面をテレビで見たり、チームの試合を見てイメージトレーニングをしたりしてモチベーションを上げました。2度目のケガの時はキャプテンでもあったのでチームの力になれずに悔しかったのですが、チームメートに支えられました。復帰して練習試合に出た時はめちゃくちゃ楽しかった。サッカーを始めたばかりの頃の純粋な気持ちになりました。リハビリ中は自分に何が足りないのか振り返る時間がたっぷりありましたし、それが貴重な時間となり、メンタルを強く保てたと思います。ケガをしたからこそできるようになったプレーもあります。そのプレーに、高校時代のゴールに向かうがむしゃらなスタイルを加えたいと思い、居残り練習でシュート練習を続けて、良い時の感覚を戻すことができました。また、山瀬功治選手など同じケガを乗り越えた先輩たちを見ていると、ケガを言い訳にせず、真摯にサッカーに取り組まれています。そうしたプロとしての姿勢はもちろん、自分の体と向き合う姿勢は参考になります。

0ゴールで終わったシーズンは初めてだったので、今季は誰が見ても「アイツ常にゴールを狙っているな」と思われるように、練習からそうしたプレーを見せていきたいと思います。練習でできないことは試合でもできないので、もう一度FWとしての感覚、ゴールに向かう姿勢を高めていけばゴールできると思います。僕は1点取ったら、2~3試合連続で取ることが多かったのでキッカケとなるゴールがほしいですね。

 

応援が後押しになる。去年の悔しさを今季にぶつける。

2018シーズンは連勝が少なく、チームとしても個人としても苦しい状況の時にレベルファイブスタジアムや雁の巣の練習場で応援していただいたことが後押しになりました。その応援があったから熱い気持ちが冷めることはありませんでした。本当に感謝しています。サポーターのみなさんの期待に応えられなかったことが悔しいので、この悔しさを今シーズンにぶつけたいと思います。引き続き熱い声援をお願いします。

 

編集部からのおまけ質問「行きつけの店、教えてください!」

僕、めちゃくちゃ食べるんですよ。昔は食が細かったのですが、高校の頃に食べさせられて、お腹いっぱいからでも食べられるようになりました。学生の頃はラーメンの替え玉を7~8玉、ステーキだと400gとライスを食べますが、帰る頃にはお腹が空いていました(笑)。カレーは毎日でもいいくらい好きです。和白の「インディアン」の焼きカレーはめっちゃ好きでよく行きます。それと奈良屋町の「松坂屋」はオススメです。すき焼きも美味しいですが、僕のオススメはしゃぶしゃぶです。岩下敬輔くんや松田力くんに連れて行ってもらうことが多いのですが、敬輔くんと焼肉屋に行くと、僕が後輩なので肉を焼こうとすると、「俺が全部やるから」って肉に触らせてもらえないんです(笑)。

※シティ情報Fukuoka 2019年2月号本誌掲載

SNS運用代行サービス