ふくおかの地魚まつり春魚
自然の恵みに近いからこそもっと知って、もっと食べて福岡の水産業を応援しよう!
筑前海、豊前海、有明海…周囲を海に囲まれた福岡県は豊かな水産資源に恵まれている。
山から海へと流れ出る栄養分は多くの生き物を育む。
海が近いからこそ、鮮度も保たれ、いつでも新鮮な魚介が手に入る。
鯛、鰆、イカ、穴子、ハモ、ノリ、牡蠣、カニ、あさり、わかめ…年を通してたくさんの種類の魚介に恵まれ、そんな水産物を美味しく我々に提供してくれるのが、鮮度を高める技術を持った熟練の漁師たちであり、地元で獲れる魚のおいしい食べ方を知り尽くす腕のいい料理人たちだ。
だからこそ我々は、もっとその存在を知り、福岡県の美味しい水産物に関わる産業を応援したい。
福岡県ではこうした県産の水産物を広く消費者に知って食べてもらおうと、県産水産物を積極的に取り扱う飲食店や販売店を「ふくおかの地魚応援の店」として認定し、『ふくおかの魚フェア』というキャンペーンを展開している。
《シティ情報ふくおか》でも、これから来年3月まで連載で、『ふくおかの魚フェア』に参加している「ふくおかの地魚応援の店」や福岡の豊かな水産物を紹介していく。
第1回目の今回は、令和最初の号として、めでたい春の魚からはじめよう。
筑前海の天然マダイ
福岡県は日本最大級の天然マダイの産地!
5月になると、福岡県沖の筑前海では、マダイ、シロギス、カワハギなどを網ですくい獲る「吾智(ごち)網漁」が解禁になる。
中でも福岡県沖の海域は古くからマダイが多く獲れる漁場として知られ、現在も天然マダイにおいては日本一の漁獲量を誇る糸島市をはじめ、福津市、宗像市など、県内の漁港は鯛漁を行う漁船で賑わいをみせる。
天然のマダイといえば、桜色に輝く美しい色と整った姿体でお祝いの席には欠かすことのできない高級魚だ。
熟練の漁師たちによる活き〆により、市場に出ても身は硬直せずにぷっくらと膨らんで色もキレイなまま。まるで生きているかのように目も輝いて見える。
天然特有の滑らかな舌ざわり、香り、甘みは、刺身、塩焼き、吸い物、煮付けなど、和食に限らずフレンチなどの洋食分野でも幅広く味わうことができる。
鯛のまち福津市の鯛茶づけ
ふくつの鯛茶づけフェア
5月11日(土)〜6月30日(日)
場所福津市内飲食店各店にて
問い合わせ先:ふくつ観光協会
0940-42-9988
一番競りに選ばれる福間漁港の天然マダイ
「福間のマダイは高い値がつく」という。福岡市中央卸売市場鮮魚市場でも“一番競り”にかかる一級品だ。
福間漁港で鯛漁を行う「第二来進丸」の田畑徳さんを訪ねた。福間のマダイに高値がつく理由は、マダイを扱う技術の高さだという。
活き〆、神経〆など、きちんと処理されたマダイは色艶も良く硬直せずに身も柔らかいまま。『福間のマダイ』というだけで一目置かれる存在である。
また港から福岡市の市場まで近いというのも利点だ。一番競りは深夜3時。昼間に獲った魚はいったん生簀などで夜まで活かしておき、夜遅く神経〆などの処理を行った後、深夜1時頃に福岡市の市場へ出荷。
競りが始まるほんの数時間前まで活かしておくことができるのだ。
最近は獲れる量も減ってきたというが、めでたい席に天然マダイは必須。
令和元年最初の記念すべき一番競りに、この日130箱ほどが出荷された。
地元に揚がる旬の天然マダイを
お茶づけで食べる贅沢!
毎年5月から天然マダイの漁シーズンを迎える福津市で、今年も「ふくつの鯛茶づけフェア」がスタートした。
毎年、魚の目利きに長けた地元の料理人たちが吟味した、筑前海の旬の天然マダイをイチ早く「鯛茶づけ」で味わえるとあって、県内外からたくさんの客が訪れる。
今回はそんな福津市内の「ふくおかの地魚応援の店」で味わえる、贅沢な「鯛茶づけ」の数々を紹介しよう。
博多わび助 福間店
わび助秘伝のタレに漬け込んだ玄界灘産の天然マダイと山芋を、熱々のご飯にのせ、特製出汁で仕上げた。豪快に食べよう!
電話:0940-42-2900
営業時間:11:00~14:00/17:00~24:00
定休日:ランチのみ土曜・日祝日
駐車場:8台
福津ぶどうの樹 海岸通り
マルマーレ
鯛の刺身と、ゴマダレをからめた刺身の両方をご用意。食べ比べた後は自家製あご出汁でお茶づけに。茶碗蒸しと小鉢も付いてくる。
電話:0940-43-1414
営業時間:11:30~16:00(O.S.14:30)
定休日:火曜
駐車場:50台
http://www.budounoki.co.jp
農園野菜と大地の恵み
となりのグリル
黒ゴマ香る鯛刺し、小さな鯛握りを満喫した後は、磯の香りが広がる特製出汁と鯛めしの鯛茶づけをご用意。前菜、サラダ、デザート付きの特別コースで趣の異なる三つの味が楽しめる。
電話:0940-72-4200
営業時間:11:00~15:00/17:00~18:00
定休日:木曜
駐車場:10台
http://tonari-grill.jp
漁師・割烹 安徳丸
釣りたての天然マダイを船より水揚げ。新鮮なマダイを秘伝のタレとダシで頂く至高の逸品。小鉢、香の物、サラダ、茶碗蒸しが付き、タレは、ゴマだれ、醤油だれの2種類から選べる。
電話:0940-42-2335
営業時間:11:30~14:00
定休日:6月30日までは無休
駐車場:4台
寿し 神力
地元の漁師が獲った天然マダイを、10種類の具材を使った秘伝のゴマダレに、煎茶と抹茶をブレンドした特製茶をかけて食べる自慢の一品。小鉢、茶わん蒸し、鯛のにぎり3貫も付く。
電話:0940-52-5808
営業時間:11:30~14:00
定休日:木曜
駐車場:4台
大磯
自慢の特製出汁を使い、のり、ゴマ、しそをトッピングした鯛茶づけ。玄界灘を見渡しながら絶品の鯛茶づけを。15名以上のグループなら送迎バスが利用できる。
電話:0940-43-1151
営業時間:11:00~16:00
定休日:不定
駐車場:15台
中華料理 春香
鯛のアラと鶏ガラをブレンドしたスープで作った「鯛塩らーめん」は、玄界灘で獲れた天然マダイを使用。〆は「鯛めし焼おにぎり」にスープや出汁をかけて鯛茶づけとして楽しめる逸品。
電話:0940-42-5143
営業時間:11:00~14:00/17:00~21:00
定休日:火曜
駐車場:8台
正直亭
自慢の会席料理に鯛茶づけをプラス。自家製タレをつけてご飯に乗せて食べるも良し、お茶をかけてお茶づけにするも良し。お好みに合わせて楽しめる。
欧風カジュアルレストラン
HYDE PARK
カリカリに焼いたリゾットに、天然マダイとアサリのだし汁、サフランを加え、フランスマルセイユ風に仕上げた洋風茶づけ。
電話:0940-55-3466
営業時間:11:30~14:30(OS14:00)
定休日:ランチのみ日・月曜
駐車場:9台
宮地館
生簀で泳いでいる天然マダイを使った、超新鮮な極上鯛茶づけ。まずはそのまま鯛丼、さらに特製出汁をかけて鯛茶づけで。一度に両方の美味しさを味わえる。ご飯と自家製の漬物はおかわり自由だ。
電話:0940-52-0176
営業時間:11:00〜15:00
定休日:水・木曜
Seaside Kitchen MIU
新鮮な天然マダイを特製ダレに漬けこみ、絶品の鯛出汁でお茶づけに!玄界の海でとれたマダイをたっぷり堪能しよう。
電話:0940-72-4619
営業時間:11:30~15:00(OS14:30)
定休日:不定
駐車場:5台
http://seaside-kitchen-miu.com
ギャラリー蔵
津屋崎発!新感覚の花盛鯛茶づけ。「蔵の鯛茶づけ」として全国の百貨店や土産店にも出店している人気の味をぜひ味わって!
味季の地魚 よし田
すべてこだわりの天然マダイ尽くしで提供。鯛茶づけに、鯛のウニ巻き、握り寿司、天ぷら盛り、鯛の西京漬け、海老シュウマイも付いている。
電話:0940-52-0464
営業時間:12:00~14:00
定休日:火曜(天候により休み)
駐車場:15台
花靖
活きの良い天然マダイを使った料理が評判。店内は主に個室。5月~6月にかけての鯛は一番おいしく、ご飯と鯛を別々に出すので、鯛の刺身も楽しめる。
電話:0940-52-2221
営業時間:11:30~14:30
(金~日曜11:30~14:30/
17:00~20:00)
定休日:月曜
駐車場:20台
味処 海しゃん
活きの良い玄界灘産の天然マダイ!
大将自慢のゴマだれと出汁でどうぞ。食通もうなる味だ。会席の予約などで満席の場合があるので事前に確認を。
電話:0940-52-2355
営業時間:11:30~14:00
定休日:月曜
駐車場:30台
つやざき漁港食堂 空と海
リニューアルしたお魚センター2階の食堂。玄界灘産の魚料理とイカの活き造りを食べに他県から来る客も。福津産の天然マダイと香味野菜の鯛茶づけを、料亭出身の料理長の特製ゴマダレで召し上がれ!
華杏弥太楼
玄界灘産の活きの良い天然マダイを霜皮造りにし、創業からの秘伝のタレをかけて提供。そのままコリコリの食感を楽しむも良し、熱々の昆布出汁をかけても良し。鯛のあら煮も絶品。海が見える個室で味わえる。
いけす料理 磯太郎
超新鮮!漁師直送の新鮮な地魚を扱う店。店オリジナルのタレで食べる鯛茶づけは絶品。小鉢2品とフルーツも付く。貸切営業の場合があるので事前に確認を。
電話:0940-52-5051
営業時間:11:00~14:00
定休日:水曜・木曜(木曜はランチのみ営業)
駐車場:14台
http://www.isotaroh-tsuyazaki.com
かどや食堂
福津で獲れた鯛を半日漬け込んで鯛茶づけに。小鉢2品と鯛のスープも付く。5名以上のグループは要予約。
電話:0940-52-1337
営業時間:11:00~14:00/
16:30〜20:00
定休日:水・木曜
駐車場:20台
ふくおかの魚トピックス
SAKANA TOPIcs
糸島はマダイの漁獲量日本一!
8つの漁港から獲れたての魚が届く
ここはJF糸島(糸島漁業協同組合)が直営する糸島の旬の水産物が一堂に集まる直売所だ。
糸島半島周辺の海域は豊富な魚種に恵まれ、深江・加布里・福吉・船越・岐志新町・姫島・芥屋・野北の8つの漁港から獲れたての魚が届き、それぞれ漁港別に陳列される。
入荷状況もホームページからライブカメラで見ることができるのも便利だ。
これからはマダイやイサキ、芝エビ、車エビ、ケンサキイカなど魚種も豊富になってくるそうだ。
場所:福岡県糸島市志摩津和崎33-1
電話:092-327-4033
営業時間:8:30~17:30
定休日:盆・正月
[公式HP]http://shimanoshiki.jp/
県内屈指の大漁港から届く魚介に
毎朝行列ができる大人気の道の駅
福岡県最大の水揚げ高を誇る宗像市鐘崎漁港をはじめ、神湊、大島、地島の4つの漁港から漁師さんたちが獲れたて新鮮な魚介を届けてくれる人気の道の駅。
宗像沖の好漁場から届く豊富な海産物を求め、北九州や福岡からやってくる客が毎朝開店前に行列を作るほどの人気ぶりだ。
5月からは「ごち網漁」が解禁されることもあり、筑前海で獲れる天然マダイが豊富に入荷。
冷蔵ケースにズラリと並んだ朱色のマダイの姿は壮観だ。
場所:福岡県宗像市江口1172
電話:0940-62-2715
営業時間:9:00~17:00
(6~9月は8:30~)
定休日:第4月曜(祝日の場合は翌日)
盆・正月
豊前海にコショウダイの季節到来!
漁師さんから直接買える直売所
1階は漁師さんが豊前海から獲ってきたばかりの魚を対面販売する豊築漁協直売所「四季旬海」。
2階は地元のお母さんたちが作る新鮮な魚介料理を楽しめる漁師食堂「うのしま豊築丸」。
初夏になるとコショウダイが産卵のために豊前海へやってくるため「うのしま豊築丸」でも「コショウダイ定食」を5月中旬から6月末まで提供。
脂がのり、身の締まりも良く最も美味しい季節だとか。
また6月8日(土)は「うみてらす豊前3周年感謝祭」も開催される。
場所:福岡県豊前市宇島76-31
1階:豊築漁協直売所「四季旬海」
電話:0979-64-6717
営業時間:9:00~17:00
2階:漁師食堂うのしま豊築丸
電話:0979-82-2620
営業時間:11:00~14:30(OS14:00)
※品切れ次第閉店
定休日:火曜、お盆、年末年始