【大刀洗町】すべてが土に還る!SDGsな服作り『ロォーリング』
【大刀洗町ってどんなところ???】
福岡県南部に位置している、筑後平野の中にある町です。昔ながらの風景が残る町だが、電車では約1時間で博多・天神へ行くことができ、大分自動車道のインターも近いなど、福岡都市圏や周辺地域へのアクセスも良好。南北朝時代の名将・菊池武光が「大原合戦」の後に血で染まった刀を洗ったという故事が町名の由来とされています。
水利の良さから藍の特産地だった大刀洗町三川周辺。その地で久留米絣や久留米織を使ったオリジナルアパレルラインの企画・デザイン・縫製、染の工程まですべてワンストップで行っているのが『ロォーリング』だ。
今回お話をお伺いしたのは畑作業からデザインまで手掛ける代表の實藤 俊彦さん。先祖代々この地で藍染や仕立てを家業としている家系の方。40年前に家業を継ぐ形で今の仕事を始めた。当初は下請けの縫製業を営んでいたが低価格な海外製造の波が押し寄せ事業が停滞。
その解決策として現代的なデザインのオリジナルアイテムを伝統的な藍染や久留米絣で作るアパレルメーカーとしてロォーリングを立ち上げたそうだ。それから30年、今や全国からファンが新作を買いに訪れる人気ブランドとなった。
店内にあるアイテムは昔の割烹着を現代風にアップデートした「タートルネックカッポウギ」など独創的なものも多い。「ルターセⓇ」は生地を3枚縫い合わせた「三葉仕立て」のシリーズでマフラーやポンチョが人気。
3面裏表の布の表情の変化を楽しめるアイテムだ。いずれも安くはないが一点一点丁寧に作られているため長く使い続けることができる。
こちらはヒット商品の『侍マスク』。ロォーリング独自の製法で織り上げた「からくり織り」で作られており肌にやさしい。耳にかけるひもの長さを調節できる点も使い勝手がいい一品だ。
特別に2階の工房を見せていただいた。工程ごとに整理されたスペースに昔から使い続けている機械と最新の機械の両方が並ぶ。モノにより両方必要になるそうだ。聞けば古い機器は修理などメンテナンスにかなりの費用がかかるらしい。
新型機でも同じことはできるが最適ではない。コストよりも作るものにとってベストな手間暇をかける同社のこだわりを感じる光景だ。
取材帰りに工房の裏に畑を見せていただく。ここで藍草を育てているそうだ。實藤代表の祖母の代がすべて自前で久留米絣を作っていたことから、なんとかしてその伝統を受け継ぎたいと15年前から藍の無農薬栽培にチャレンジ。やっとこの地の原種となりつつある藍を「三川藍Ⓡ」と名付けた。
「うちの服は長く使っていただいた後、すべてに土に還すことができます。その土で綿花と藍が育ち、また服が生まれる。だからロォーリングよ(笑)」と實藤代表。そのコンセプトは立ち上げ時から変わらないという。SDGzの超先駆けだ。伝統と革新をともに大切にするショップ、ロォーリング。大刀洗巡りの際にはぜひ訪れてみてほしい。
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【大刀洗町】ロォーリング
住所:三井郡大刀洗町三川550-3
電話:0942-77-3297
営業時間:9:00~17:00
定休:なし
P:あり
カード/可 PayPay可