【みやま市】福岡市内から60分弱で楽しめる四季折々の自然の風景『清水寺本坊庭園』
【みやま市ってどんなところ?】
みやま市は福岡県の南部に位置し、温暖で日照時間も長く、豊かな自然と水に恵まれた町で、2007年1月29日に旧山門郡瀬高町、山川町、三池郡高田町が合併して誕生しました。鉄道網に加え、みやま柳川ICを有しており、福岡市へ45分圏内と交通の利便性が良い。市名の「みやま」とは、三池郡の「三」と山門郡の「山」からとったものです
『清水寺本坊庭園』は室町時代に画僧・雪舟が中国で学んだ山水技術をいかして築庭されたと伝えられる庭園だ。清水連山の愛宕山を借景に岩清水をひいた心字池を中心に周囲に紅葉を配しており、春は新緑、秋は紅葉など、四季折々の景色を楽しめる。
この日は春の新緑の息吹の中、さまざまな野鳥の鳴き声が聞こえ、目の前を穴熊が走り抜けていった。無心で過ごせるとても居心地の良い空間だ。
今回、話を聞いたのは清水寺36代目住職の鍋島 隆啓(りゅうけい)さん。本坊とは住職の住まいの事。なのでこの日も山で草刈りを済まされた後、ふらりとこの庭園を見渡せる広間に来られて話を聞かせていただいた。取材だから特別に…ということではなく、普段も時間があれば参拝者と話をされているそうだ。飾らない気さくな姿に「無為自然」という言葉を思い出す。
ここ本坊庭園は室町時代に雪舟によって造られたものが、江戸時代の元禄年間に回遊式の庭園へと手が加えられたもの。当時、清水寺は柳川藩の祈願寺であり、藩主が本堂に参拝の帰りに本坊庭園で休息し、 その折、 庭を回遊できるように回遊式の二段式庭園へと改装されたそうだ。 今はないが、 以前は上の段には休憩のための東屋があったそうだ。
この庭園の特徴は自然の持つ美しさと癒し。 滝の水音、野鳥のさえずり、緑陰を通るそよ風、 自然が奏でる一つ一つのものが観るものの心に安らぎを与えてくれる。
現在、清水寺では住職の息子さんが伽羅や白檀を調合して作るお香づくりのワークショップを行ったり、アイヌの笛の演奏会や瞑想の会など、様々なイベントを行っている。これは少しでも多くの方に清水寺のことを知ってもらいたいという想いからだそうだ。そうしたことをきっかけに清水寺の事を知り、この庭園を眺める楽しみを知る人が増えていくのだろう。
「庭園はありのままで自然の良さを引き出すためだけの最低限の手入れしかしません。だからいろんな生き物の姿が見られるし、季節での木々の色の移ろいを楽しめる。愛宕山まで一体となった風景を眺めたり、山から引いている岩清水の音や木々が擦れ合う音に耳を傾けたり。そういった過ごし方を楽しんで欲しいですね」と住職。
自然という言葉は「おのずからしからしむ」という意味を持ち、それは自己のはからいを打捨て真実の働きに任せ、自分自身を生ききるという仏教に教えにつながるものらしい。いつも何かしらに追われたり、考え込む時間が多いという方。日々の喧騒から離れ、庭園の風景を眺めることで心を落ち着かせるひとときを過ごしてみてはいかがだろうか。
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清水寺本坊庭園
住所:みやま市瀬高本吉1117-4
電話:0944-62-2001
営業時間:9:00~17:00
休:月曜、毎月18日 *11月は無休
P:あり