【フクオカ・メイド Vol.1】シリコーンゴムメーカー・SING
【連載企画】フクオカ・メイド vol.1
フクオカ・メイドのモノに注目し、その現場を訪ねる企画。今回は、太宰府市・宝満山のお膝元で「シリコーンゴム」の企画開発・製造をしている『SiNG』さんのもとへ。
鉱物から生み出されるというシリコーンゴムの大きな可能性と、マットなテクスチャーの可愛らしさを知りました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
日々使う製品の“元素”にまで思いを馳せることは、ほとんどありません。ところが『SiNG』を訪ねて、「シリコーンゴム」が「ケイ素」、すなわち元素記号Siという鉱物からできていると聞いて驚き!
しなやかな弾力をもつシリコーンが鉱物からできているなんて、製品を手にして、その意外性に興味をそそられました。
代表の中野英司さんが「シリコーンゴムの可能性を広げよう」と『SiNG』を立ち上げたのは、’11年のこと。人体に無害なことはもちろん、滑りにくくやわらかい質感で優れた耐熱性を持つシリコーンゴムは、幅広いシーンで活用できるといいます。
「お子さん向けや障がい者施設、医療現場にアウトドア…まだまだ使い道は広がっていくと思います」。中野さんがそう話す通り、『SiNG』のプロダクトはマグカップやキーリングといった生活雑貨から、ドアの取っ手といった家具パーツまで様々です。
ショールームの奥に隣接しているシリコーンゴム工場では、生のシリコーンゴムを練るところから、裁断し成形するまで、ほとんどの工程を見学できる
マットなテクスチャーに馴染む、深みのある「色」には特にこだわりを持っています。塗装ではなくシリコーンゴムそのものに着色するため経年変化による色落ちも少なく、微妙な調色も可能。
また新たな試みの一つとして、シリコーンゴムの内部にプリントを施し、上から透明のシリコーンを重ねるという新技術もあるとのこと。すでに自治体とのタイアップ商品に応用されていて、これからさらに広がりを見せていきそうな予感です。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
『SiNG』のショールーム兼カフェは’23年の4月末にリニューアルし、シリコーンの加工を間近に見ることのできる工場が併設されました。
「手に取って製品の良さを知っていただくだけでなく、製品ができる過程を見て、ものづくりの面白さを感じてもらえたら」と中野さん。
店は縁結びの神様を祀る竈門神社や、宝満山の登山口へと続く坂の途中にあります。参拝や登山の行き帰りに立ち寄って、実際に見て、触れてみるのがおすすめです。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
□□□□■□□□□SHOP DATA□□□□□□□□□■
『SiNG』ショールーム&カフェ『Si』
所:太宰府市内山956- 1
☏:092-555-2338
営:11:00~17:00
休:水曜 席:24席 P:あり(2台)
カード/可、PayPay可
インスタ:@sing_factory