【北九州芸術劇場クリエイション・シリーズ】松井周が描く“疑似家族の物語”『イエ系』10/26より公演開始!
松井周が描く“疑似家族の物語”
『イエ系』@J:COM 北九州芸術劇場・小劇場
北九州芸術劇場とアーティストが 2年をかけて創作に向き合い作品を立ち上げる「クリエイション・シリーズ」の第2弾は、劇団『サンプル』の松井周を作・演出に迎え、“未来の施設で量産される疑似家族の物語”を描きます。「家族」という関係は何を隠し、何をさらしてしまうのか? 現実と虚構、モノとヒト、男性と女性、 俳優と観客などあらゆる関係の境界線を疑い、踏み越え、混ぜ合わせることを試みている松井氏の演出に注目が集まる作品です。
“北九州に滞在しながらの作品づくり”“オーディションで選抜された地域の役者を中心としたキャスティング”などの特徴を持つ「クリエイション・シリーズ」。今回は、九州出身の上瀧雅大と日髙啓介の2名、そして114名のオーディション参加者から選ばれた10名が集結し、北九州と東京で公演を行ないます。北九州が誇る“ものづくり”の精神が生きた作品をぜひ劇場でご覧ください!
▼あらすじ
家族という共同体をつくることで様々な優遇措置が与えられる”再家族制度”が制定された北九州。ばらばらの単身者たちが疑似家族として認定を目指しトレーニングを受けているところに、ある日ほんとうの肉親が訪れ「自分たちは捨てられた」と訴えてきて…。
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▼松井周さんコメント
―2年間に及ぶ創作活動について
東京で生活しながらも「今自分がやりたいことはなんなのか」というのを常に考えながら過ごしていました。2年の間にいろいろと取材をさせていだきましたが、そのありのままを作品として出すというよりも、じっくり咀嚼しながら作品に落としていく作業ができたのは、すごく嬉しいです。
ーなぜ今回「家族」をテーマに?
多分ずっと僕自身が持っているテーマの一つに「家族」はあるんですけど、一方で家族に対する反発心というか…血のつながりに対して“縛り”のようなものを感じてきました。でも今はSNSなどの普及で、個人対世界という方向に向かっていますよね。何か間違えると、個人情報まで徹底的に晒されて、たたかれる…。そうなってきた時に、最小の共同体である家族がうまく機能すれば、もう少し生きやすくなるのではないかと。もう少し砕けて言うと、“擬態”ですよね。虫とか動物とかは天敵から身を守るために擬態しますよね。それはすごくいい防御方法だと思うんです。そういうもの、つまり疑似家族(=家族の擬態)を人間が選んでいくことができたら、生きやすくなれるのではないかと考えて、今回のテーマを選びました。
▼キャストコメント
椎木樹人さん(万能グローブ ガラパゴスダイナモス):僕は福岡に住んでいますが、俳優としてはこの北九州に育ててもらったと思うほど、“第二の故郷”のように感じています。こうしてみんなが集まって創作が始まると、「どうなるんだろう」という…でもそれはネガティブな気持ちではなくて、大海原に出て旅をしているような気分。目的地とか地図とかはなく、航路もわからない中で漂っている状況。どこへたどり着くのかを、お客さんと一緒になって探していくことになるのかな。正解が分からない創作が、とても刺激的で楽しいです!
高山実花さん:北九州芸術劇場にはずっと憧れがあって、大好きな場所です。劇場での企画だということでぜひ出たいと思い、オーディションを受けてありがたいことに今ここにいますが、決まってからずっと緊張で胃が痛くて…。(笑)でも始まってみたら本当に皆さんいい方で、楽しくお稽古をしています。10年ほど前初めて北九州に来て、地元の方々とお話しをしたときに、“変なことも受け入れてくれる人たちだ”と思ったんです。寛大で多用な価値観を持った、懐の深い人たち。きっとこの作品も北九州の方々に受け入れてもらえるだろうと思い、今から公演を楽しみにしています。
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▼公演情報
【チケット発売中】
公演日:10月26日(木)〜29日(日)
※公演スケジュールなどの詳細は公式HP参照
※26日は前売り予定枚数終了
会場/J:COM 北九州芸術劇場・小劇場
料金/一般3000 25歳以下2500 13〜19 歳1000♯チケピ♯ローチケ♯イープラス ※未就学児入場不可
作・演/松井周
出演/石本径代、小野彩加、椎木樹人(万能グローブ ガラパゴスダイナモス)、鈴鹿通儀、鈴木麻美(にわか劇団けだものの界隈)、高山実花、椿直美、寺田剛史(飛ぶ劇場)、中島晴美、福永知花/上瀧雅大、日髙啓介(FUKAIPRODUCE羽衣)
お問合せ/J:COM北九州芸術劇場 ☏ /093-562-2655(10:00〜18:00)