後継者不在のかまぼこ屋を継いだ若き4代目社長が成し遂げたいこととは?
伝統の味を引き継ぎ
後継者問題に悩む
企業のモデルケースに
Project 吉開のかまぼこ ~若い4代目社長が成し遂げたいこと~
◎どんな会社ですか?
食品添加物や化学調味料・保存料不使用のそのままでおいしく食べられるかまぼこを、一種類に絞って作っています(3本セット2980円)。
長崎産のエソを使用し、つなぎを足さないふんわりした食感が特徴です。
◎事業承継のきっかけは?
当社が後継者不在で休業、そのまま廃業しそうになっていたときに大学の授業を通して出会ったのがきっかけです。
美味しさや品質を追求する社長の職人魂に感銘を受け、「この会社を途絶えさせてはならない」と強く思ったことを4年前のことですが覚えています。
それから事業再生に取り組み、紆余曲折ありながらも多くの人に助けられ、最終的に会社を受け継ぎました。
◎現在の取り組み
製造についてはまったくの素人でしたので、今も会長のもととで技術を学んでいます。同時に商品のロゴの刷新やオンライン販売の強化など、私にしかできない新たな展開も進めています。
良い伝統は残しつつ、今のビジネスシーンに合ったアップデートができるよう取り組んでいます。
◎今後について
まずは4代目社長として当社をしっかり成長させることがテーマです。会長が元気なうちに製造から経営まで、前のめりに学んでいきます。
海外の人にもかまぼこを味わってもらえるように、魅力を発信していきたいです。また、当社の事例をもっと広範に知ってもらい、後継者不足に悩む会社の力になりたいですね。
特別な能力がない私でも、いろんな人の力を借りながら伝統を未来に残すことができました。
「若いあの人でもやれたんだ」というロールモデルになれるよう頑張ります。
吉開のかまぼこ 代表取締役社長 林田茉優さん
1997年、太宰府市生まれ。福岡大学のベンチャー起業論を受講し、後継者不足による企業の廃業に問題意識を持ち、プロジェクトチームを作るなどして活動。卒業後は地場の物流会社で働きながらも、事業停止していた『吉開のかまぼこ』の再生に寄与。2021年12月に同社の4代目社長に就任した。
Data
吉開のかまぼこ
住所:福岡市中央区今泉1-20-2
電話:092-715-0110