【フクオカ・メイド Vol.4】鋳物メーカー・(READYMADE) PRODUCTS
【連載企画】フクオカ・メイド vol.4
フクオカ・メイドのモノに注目し、その現場を訪ねる企画です。今回は鋳造に用いる型作りの技術を用い、様々なオリジナル商品を生み出している広川の「木型」工場へ。木型・砂型・金型…作る型の特徴に合わせて複数の製法を使い分けることで、より精度の高い製品を作り出しています。
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福岡発のダッチオーブンが全国のアウトドアシーンに広がっていると聞き、その製作現場を訪ねるべく足を運んだのは八女郡広川町にある『吉田木型製作所』の工場。ここではマンホールや橋の欄干などといった”鋳物“を作る際に、高温の鉄を流し込み固めるための”型“を製作しています。
制作過程を見学しながら「これは何の型ですか?」と尋ねると、返ってきたのは「私たちにもわからないんですよ」そんな思いもよらぬ言葉でした。
「職人たちは鋳物屋さんから送られる図面をもとに製作をしますが、工業用の精密機器に用いる型がほとんどですので、部品名から用途を想像することしかできません」。驚く私たちにそう説明してくれたのは、『吉田木型制作所』の常務取締役でオリジナルブランド〈レディメイド・プロダクツ〉の立ち上げ人である、吉田いずみさん。
「祖父が家業として木型屋を始めてから、およそ100年。今では木型に代わり、摩耗しにくい樹脂型や砂型、3Dデータから成形できる金型の製作がメインに変わっています。ニーズに合わせて変化しつつも受け継いできた技術を生かして、自社発信の商品が作れないかと考えたんです」。
そうして生まれたオリジナルのダッチオーブンは、細微なデザインの形成を得意とする特殊な砂型・シェルモールドの型を用いて鋳造される製品。人気の理由は女性でも扱いやすいサイズと重さ、細やかなデザイン。そして直火のほか、ガスとIHにも対応していることから家庭での利用にも向いています。
「鋳物は重くて扱いづらいというイメージを変えていけたら。これからも、いい意味で期待を裏切るような製品を作っていきたいですね」と吉田さん。今秋から、工場見学とダッチオーブンを使った料理体験のワークショップも始めました。ものづくりの現場を覗き、そこで生まれる製品に触れられる貴重な機会に、ぜひ参加してみて!
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□□□□■□□□□SHOP DATA□□□□□□□□□■
OUTPUT(直営店)
所:八女郡広川町新代1428-88
☏:1050-3748-0858
営:10:00~18:00
休:金曜
P:あり(2台)
カード/可、QRコード決済可