【ふくおかアグリライフ】ハロー！ヤンジェネ農家 みやま市 荒木さん
福岡のネクストジェネレーションな若手就農者
みやま市の荒木さんご夫妻はみやま市でみかんとねぎを育てる農家。夫婦で就職して７年目 になる。荒木さんはもともと大規模農家で働いていたが、結婚し4人目の子どもが生まれたタイミングで独立。パティシエだった妻さんとともにみかん農業主として再スタートを切った。
きっかけは地元の先輩の「おまえ、自分で農業せんと?」という一言。それまでぼんやりと考えていた将来に向け、一気に舵を切ったそうだ。「多少不安はありましたけどやってみないと何もわからないからですね。今考えてもいい決断だったと思います」と振り返る。
就農者が最初にぶつかる壁が、借りられる土地が見つからない問題。しかし荒木さんは独立後、すぐに畑を借りることができたそうだ。「多少条件が希望に合ってなくてもなんとかやってみよう!と行動することが大事。
最初からいろいろ考えすぎると動けなくなるんですよ」 農業に限らずすべての仕事に向かう姿勢として大切なことだろう。目の前のことに謙虚に一生懸命に取り組む。このスタイルを貫くことで、いろいろな人から畑を借りて欲しいという声がかかり、今では複数のみかん畑とねぎ畑を営むようになった。
彩さんも負けてはいない。前職の腕を活かし、2年前から規格外のみかんを使った手作りのゼリージャムの販売を始めた。山川みかんそのままのさわやかな味わいで、みやまの道の駅などの人気商品となっている。その味は評判を呼び、なんと今年、県主催の「ふくおか6次化商品セレクション」で福岡県農業協同組合中央会会長賞を受賞。今後は自宅に製造所を作り、よりたくさんの人に届けられるよう計画しているそうだ。
「私は生産、妻は加工の二人三脚。がんばって山川みかんをもっと盛り上げて、独立前に自分が育ててもらった恩を返していきたいですね」と荒木さん。信頼できるパートナーの存在と自分が作るものへの自信が荒木さんの夢を大きくした。これからは若い者たちの良き相談相手として、みやま市の農をともに盛り上げていくのだろう。