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【福岡の企業】金具類及び金釘無しの木製棺『LABO棺』<TAMOTSU Group>

TAMOTSU Groupの想い

福岡で唯一無二の商品を作っている会社「TAMOTSUグループ」会長による連載企画。今回は、金具類及び金釘無しの木製棺『LABO棺』についてお話しいただきました。

人の尊厳を守ること、自然環境を守ること。難しくてもあきらめることはできません。

一つ一つのお話を丁寧に、明確に、熱く語ってくださる山下会長。これまでの実績や経験のお話は、すべて山下会長の信念が間違っていないことを証明してくれる

 

 

仏様を傷つける金具類驚くべき棺の実態

《TAMOTSU Group》が開発・販売を手がけているオリジナル商品は2つ。強消臭・強脱臭効果や腐敗抑制効果のある『保のゼロ』と日本初の特許製品・金具類及び金釘無しの木製棺『LABO棺』だ。

「父を見送る時にも目の当たりにしたのですが、腐敗を防ぐため棺の中にはドライアイスが詰められ、遺体は冷たくかたくなってしまいます。また、ドライアイスは二酸化炭素の固体ですから、当然CO2を排出します。2つの問題をどうにかできないかと考え、かつて私が関わっていたファインセラミックスの技術から開発したのが『保のゼロ』です」と山下会長。かくして、《保のゼロ》を取扱う《株式会社TAMOTSU》が誕生した。

そして『保のゼロ』の普及に向けて務めるとともに、山下会長は全国の自治体を訪ねる。「環境に関することで何かお手伝いできることはないかと、全国150以上の自治体にうかがったところ、多くの自治体が火葬場から排出するダイオキシン類について問題を抱えていました。1つの棺には金釘など約150本もの金属が使用されており、燃焼する際にダイオキシン類が発生します。火葬は年間約140万回行なわれ、焼け残った金属類は年間約300トンもの産業廃棄物にもなっていたのです」。さらに現地調査の中、衝撃的な事実に直面する。「火葬炉の中で金釘や金具が飛散して、亡くなられた方の顔や身体を傷つけていました。また、遺骨の変色の原因でもありました。この話を葬儀社にも伝えましたが、どこも把握されていませんでした。全国の棺メーカーから取り寄せましたが、金属を使っていない棺はありません。日本が土葬から火葬に変わったのは約80年前。仏様を傷つけるという悲しい事なのに、なぜ今まで誰も改善しようとしなかったのか…私が解決しなければならないと感じました。これが『LABO棺』開発への動機です」。

想いと共感が支える新しい物への挑戦

開発は棺メーカーへの打診から始まったが、どこからも色よい返事はなかったとのこと。「『これまでずっとやってきたことだし、苦情を言ってくる人もいない。このままでいいんじゃないですか?』『底が抜けて遺体が下に落ちたらどうするんですか? 金具類を使わないなんて無理ですよ』…そんな話ばかりでしたね。ならば自分たちで作るしかない。そこで、福岡の職人さんたちや家具屋さんたちを集めて、『釘もタッカーも使わずに130kgの荷重に耐える箱を作ってほしい』とお願いしました。途中で棺だと気づかれるのですが、金具類がご遺体を傷つけること、環境に悪影響を与えていることなど現状をお話しするとわかっていただき、共感していただき、とことんがんばってくださいました」。

革新的な商品に対して、特許がないと粗悪な模倣品が市場に出回り価格破壊や価格競争が生じることも予測できる。山下会長はメーカーから『無理だ』と言われた技術に対しても粘り強く交渉や行動を重ね、20以上の特許を取得。それは利益の問題ではなく、『LABO棺』に想いを寄せてくれるご家族のためを思ってのものだ。2018年、『LABO棺』を取扱う《株式会社e・LABO》が設立された。

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正しい事をやり遂げる《TAMOTSU Group》

“人の尊厳 ”と地球環境を大切に想う心で商品開発を進める《TAMOTSU Group》。故人を想う棺であり、環境に良い棺である『LABO棺』も山下会長の熱い信念から生まれたものだ。「CO2による地球温暖化、ダイオキシンによる地球汚染といったことは決して大企業の問題だけではありません。様々なところで少しずつ排出しているものが大きな問題となっているのです。その中で火葬場からの排出削減に寄与するという意味でも、また故人のやすらかな旅立ちのためにという視点でも、私たちの商品開発の姿勢は間違っていません。『LABO棺』の開発も困難な問題に直面することはわかっていましたが、難しくてもあきらめることはできませんでした。正しいと思うことは絶対にやらなければならないのです。自分がずっとやってきたことを否定しないためにも!」。

山下会長は、自然環境にやさしく人にやさしい唯一無二の商品を責任を持って提供することを続けていくため、グループ内で1つの会社で取扱う商品は1点と決めている。これも「新しく作った物が続いていかなければ地球のためにはならない」という信念から生まれたもの。様々な企業のSDGsへの取組みが注目される昨今だが、そんな言葉さえもなかった時代から山下会長の想いはずっと変わらない。

 


お話しくださったのは、
TAMOTSU Group 会長 山下健治さん
鹿児島県出身。半導体の製造をはじめ各種産業に欠かせないファインセラミックスに関する研究開発に従事後、独立。
1989年にご遺体保全と環境保全に配慮した商品『保のゼロ』を取扱う《株式会社TAMOTSU》を、2018年に金具類及び金釘無し棺《LABO棺》を取扱う《株式会社e・LABO》を設立。

【今月の格言】

人生、より眺め良い場所を目指すれば
多苦多難な道となるが乗り越えれば
素晴らしい美観を眺めるだろう

 

TAMOTSU Group
株式会社TAMOTSU

[所] 福岡市中央区大名2-9-29
[TEL] 092-406-2318
[HP] https://www.tamotsu.work/
[Instagram] @tamotsu_2022

《TAMOTSU Group》は2つの商品に特化してよりよい世界を目指しています。
『保のゼロ』


清らかな空気の中でお見送りを
非常に小さな無数の穴を持つHBセラミックスが化学物質を吸着し、棺に入れるだけの簡単な作業で故人様を守る。売上の一部は植林など地球の環境保全活動に貢献

『LABO棺』

天想
天翔

金具類および金釘無し棺
『LABO棺』天九(てんきゅう)シリーズは『天翔』『天想』その他数種類が用意されている。間伐材を使用することで森林環境の改善にも取組んでいる

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