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【昭和レトロ洋食】50年前の中洲で始まった料理人歴 昭和の味と値段が叶う町の洋食屋さん『洋食八坪亭』

 

 

料理人歴50年超のオーナー・シェフ手島勝義さんがひとりで切り盛りする洋食屋さん。「うちは作り置きしないので、注文が入ってから一つずつ作るので、値段が安い代わりに時間をください」と手島さん。16歳の時に料理の世界に入り、中洲の『ニュー・フランス』で洋食のいろはを学び、仲間と立ち上げた店などを経て’10年にこの店をオープン。デミグラスソース、ドレッシング、マヨネーズまで手づくりだ。「料理するより仕込みが好きなんよね」。

 

 

今や絶滅危惧種!? 昭和の洋食『スコッチエッグ』(ライス・スープ付、9 0 0 円)。ふわっと柔らかくて自家製デミグラスソースの旨味がゆで卵と肉にまろやかにからむ

 

8割が常連さんで「お客さんに値上げを勧められるんだけど、いつ辞めるかわからないから料金を変えられなくて」。そう言いながらもポークソテーには〈雷山豚〉を使用し、付け合わせの生野菜はシャキシャキで、スパゲティまでもが美味しい!

 

「30〜40代の頃が一番脂が乗ってたね。54年の経験って言うけれど、昔のようには動けないから、調子が悪い時はお休み。昨日の昼も休ませてもらいました」と嘆きながらも、慣れた手つきでコショウを振り、軽やかなステップで移動する。取材に訪れた時は、寸胴の大鍋一杯にデミグラスソースを仕込み始めた時だった。牛スジ肉と野菜を煮込んだスープに大量の炒めタマネギを加え、野菜の甘味を足していく。店の壁や天井にもこのいい香りが定着していくようだ。大量につくっても、2日半も煮込めば、ソースの量は1/3になるので、一週間に2〜3回は仕込まなければ間に合わないのだそう。

 

 

食材から光熱費まで、値上げラッシュの昨今でも、「街の定食屋の感覚で食べてほしい」と、ご飯とスープ付きの日替りは700円(夜8 0 0 円)で頑張っている。

 

「ひとりだからできるけど、ひとりだから体がきつくなると、お休みさせてもらってるんよね」。長く店を続けてほしいからこそ、時間に余裕をもって訪れたい。「最近は若い人が現金持ってないでしょ?うちはカードもスマホ決済もしていないから、コンビニに現金を下ろしに行ってもらったりしてるんです」。しっかり現金も用意して行こう。

 

 

 

 

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掲載の内容は取材時のものです。取材日と記事公開日は異なる場合があり、メニューや価格、営業時間、定休日など取材時と異なる場合がありますので、事前に公式HPやお問い合わせにてご確認をお願いします。

 

洋食八坪亭

【所】福岡市中央区清川1-12-7
【☎】092-531-0720
【営】11:45~14:00/17:30~21:00
※ライスなくなり次第終了
【休】金曜、不定休あり【席】20席
【P】なし カード/不可

 

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