【パンとピクニック】『粉kona屋』(小郡市)
扉の前に並んでいると「チーン」と、
レジのレトロな音が聞こえてくる。
私の前に入店していた人のお買い物が終わったようだ。
お店の前にあるバス停のイスも印象的、
小郡市の住宅街の中に佇むここは『粉kona屋』
店内に入ると、
ぱんの香ばしい、いい香りに包まれて、
足を踏み入れた一歩目から幸福感。
店内に入ると、
店主さんが「いらっしゃいませ」と迎え入れてくれる。
レトロな店内に
どこか懐かしい空気を感じながら、
銀トレイとトングを持って、早速、お買い物スタート。
「しっかりと数えたことはないけれど、13品ぐらいかな?」と言って、
オープンしてから17年、時々限定のメニューも作っているが、
変わらないラインナップで並べられているぱんを紹介してくれた。
どれもぎゅぎゅっと固めのぱんは、
全粒粉を多めに使用したもの中心に
「自分好みのぱん」を焼いているのだそう。
この固めのぱんを味わえる秘密は、
店主さんが作った自家製酵母のみを使用していることだ。
さらに嬉しい安心のポイント!
『粉kona屋』さんのぱんは、添加物や砂糖は使わずに、
粉・酵母・水・塩のみで作られているものがほとんど。
天然素材にこだわっている。
ぱんに使われる具材も
「野菜ならば〇〇さんのものだから仕入れたい」と、
店主さんの信頼を得た人のものが使用されているそう。
安心感がぐっと右肩上がりだ。
こだわり抜かれたぱんを作るきっかけを聞かせてくれた。
「”ゆっくりと時間をかけてぱんを作る”
ってどういうことなのだろう…」と、
ふとした疑問から生まれたぱんづくりの道。
酵母の本を読み、家で独学のぱんづくりを始めた。
御縁があってカフェで、ぱんを焼いてみることに。
どんどんはまっていった先に
「自分の想いをもっとカタチにしていきたい」
という気持ちが大きくなり、今のお店を開業するに至った。
開店当初から変わらないメニューを支えているのは、
開店当初から来てくれているお客さん。
そして、コロナ禍に入ってから、
ご近所の方が増えてきた印象もあるのだそう。
メニューの中にも『キャラメルチョコ』などを始め、
数種類のメニューには通常サイズとプチサイズが並んでいる。
すこしずついろいろなぱんを楽しめる、
プチサイズがあるのはパン好きにはうれしいポイント。
ちなみに、ぱんだけではなくお店には、
店主さんお気に入りの食材を揃えたコーナーがある。
ここで目を惹いたのは“海苔”!
おにぎりの写真をInstagramへ投稿したところ、フォロワーさんから、
「その海苔は一体どこで購入しているんですか?」
との声が複数上がってきたことで、
福岡県柳川市にある『成清海苔店』の海苔を
お店で販売することになった。
安心の天然素材にこだわりつづけてきた店主が営む『粉kona屋』。
その安心感は、他ではなかなか味わえない。
これが、何度も足を運びたくなる秘訣だ。
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パンとピクニック
兜の形をした花立山(城山)の麓にある『城山公園』
4月は桜、5月はつつじ・藤、6月は菖蒲、夏は蓮、秋はイチョウなど
四季を通じて自然を感じることができるこの公園。
実は先程紹介した『粉kona屋』から車で10分程度で、
最近は粉kona屋で買ったパンをもってピクニックを
しているファミリー層や地元民も多いのだそう。
多目的広場や遊具施設、池ではボート遊び、BBQなども楽しめるので、
家族連れやカップル、女子旅の休憩にもオススメだ。
さらに車で10分のところに『九州歴史資料館』があり、
実はこちらでも買ってきたパンを楽しめるスペースがある。
勿論、中の資料館見学もお忘れなく。
ピクニックという訳にはいかないが、
雨の日などは資料館を満喫してテイクアウトしたパンはいかがだろうか。
『自家製天然酵母ぱん 粉kona屋』
[所] 小郡市美鈴が丘5-15-11
[営] 11:00-売り切れまで
[休] 日・月曜
[☎] 0942-75-6841
[P] あり
[Instagram] @kona57ya
【小郡市ってどんなところ??】
福岡県の中央部に位置し、南東を大刀洗町 と久留米市に、西は佐賀県、北東は筑紫野市と筑前町にそれぞれ接する。
鉄道は、西鉄天神大牟田線が市域を南北に貫き、小郡駅をはじめ7つの駅があり、東西に通じている甘木鉄道では5つの駅がある。
将軍藤や松崎の桜馬場、花立山など自然資源や歴史資源と連携した観光名所が見どころ。