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【インタビュー】福岡公演を控える私立恵比寿中学より、星名美怜と仲村悠菜が来福!「ファミリーの不安をすべて払拭できるようなツアーに」

10人体制になってから約1年半、新体制初にして8枚目のアルバム『indigo hour』が去る2月28日にリリースされ、現在は結成15周年イヤーを祝うツアー「私立恵比寿中学 15th Anniversary Tour 2024 ~the other side of indigo hour~」で全国を巡っている私立恵比寿中学。常に変化と進化を繰り返してきた彼女たちが今作で掲げたのは、“青春”。時に悩み、苦しみ、葛藤してきたえびちゅうの歴史があるからこその説得力を帯びたアルバムを完成させたメンバーは今、なにを思うのか。星名美怜と福岡出身の仲村悠菜に話を聞いた。

 

左から星名美怜、仲村悠菜

「何歳になっても青春していたい」
というのがえびちゅうのテーマ。
楽しい瞬間も、色々考える瞬間も青春なんです

 

―このインタビューの時点では春ツアーは初日の千葉公演と埼玉公演が終わったところです。最新アルバム『indigo hour』のリリースから2カ月弱が経ち、ライブでもパフォーマンスしたことでより客観的に作品を見られるようになったのではないでしょうか。

星名:今までのえびちゅうの方向性にはないもので挑戦的だったので、最初にファンの方々に届けさせていただいた時は凄く賛否両論色々あった作品なんですけど、今のツアーでは『indigo hour』の楽曲をそのまま全部やるわけじゃなくて、これまでのいろんな楽曲と折り混ぜながらパフォーマンスをしていて。やっぱりえびちゅうって今まで本当にいろんなジャンルの楽曲をやってきたので、そう考えると、どんな曲たちがあっても、それもまた違うジャンルに挑戦しているだけというか、これまでやってきた私たちの動きとは変わっていない感じが凄くあって。実際にライブでは今色々調整しつつやっているところはあるんですけど、たとえばオートチューンがかかっている『DRAMA QUEEN』を、ライブではオートチューンをかけない方がこの楽曲的に今のえびちゅうに合うんじゃないかとか、そういった変化を少しつけながらライブでお届けしています。『indigo hour』はとても綺麗な1枚に仕上がっている印象が私的にもあって、そこと今までの楽曲の混ぜ方というのは、新しいニュアンスとしては結構面白いんじゃないかなと思います。特に1曲目の『Knock You Out!』は、本当にあんなにガチラップする日が来るとは思ってもいなかったので。 でも、コールをファンの方が覚えてきてくださって。コール動画を出したんですけど、結構難しいんですよ。

星名:だけども、ちゃんと皆さん覚えてきてくださって、そういうのも凄く嬉しいなって思いますし、いろんなジャンルのものを自分たちにしかできないアイドル文化に落とし込めていけたらいいんじゃないかなと思います。

仲村:このアルバムは最初から最後まで通して聴くと良さが伝わるんじゃないかなっていうのを、改めてたくさん考えていて。1曲目の『Knock You Out!』でカマして、1年前にリリースした『kyo-do?』で凄く良いラストになっているなってとても感じるし、『kyo-do?』もですけど、今回ライブで印象が結構変わる曲が多いなと。音源で聴くのも凄く良いんですけど、ぜひライブを観に来て聴いてほしいなって思います。

 

―特にライブで印象が変わった曲はありますか?

仲村:『TWINKLE WINK』ですね。音源だと結構オシャレな感じのディスコソングだったんですけど、ライブでやってみると盛り上がるハイテンションな曲になっていたのと、『DRAMA QUEEN』もライブでは少しエーショナルさが増えると感じました。

―仲村さんにとっては、今作が加入後初アルバムだったわけですよね。

仲村:初めてのアルバムだったから、もう何もかもわからない状態でレコーディングしていたので、自分なりに一生懸命考えてやっていたんですけど、今回のアルバムでは『BLUE DIZZINESS』で落ちサビのパートをいただきました。これまでのえびちゅうの楽曲で、昔の曲もそうですけど落ちサビを歌ったことがなかったので、そのパートをもらったのが凄く嬉しかったし、それを機に歌詞の意味もちゃんと考えてレコーディングするようになったので、そこが成長できたかなと思います。

 

 

―“永遠に中学生”というコンセプトを掲げて活動している私立恵比寿中学ですが、先行リリースされた佐藤千亜妃さん作詞の三部作『BLUE DIZZINESS』、『CRYSTAL DROP』、『TWINKLE WINK』では改めて青春の焦燥や葛藤、そして前進し続ける姿が描かれていました。『BLUE DIZZINESS』の星名さんのパートでは〈大人になんて なりたくないな とは言え もう子供もイヤ〉という言葉が印象的でしたが、「大人になりたくない」と言っていた人も年齢を重ねると大人の気持ちも徐々にわかってきますよね。10代から活動してきて現在は20代の星名さんからすると、響き方が変わってきそうだと感じました。

星名:この楽曲って、パッと初見では高校生とかの思春期の女の子たちのために作られた曲のように見えるんですけど、たしかに私たちの世代にも別の意味で刺さっていたりして。私も、色んな意味で思ったより大人になっていないなと感じました。 17、8歳の頃と比べて知識は増えているかもしれないけど、考え方とかは変わっていないし、実際に自分も周りにいる人がメンバー含め変わっていないので、自分が年取ってる感じがしないというか(笑)。「何歳になっても青春していたい」というのがえびちゅうのテーマの1つでもあるんですが、それって誰でもそうなのかなと思って。楽しい瞬間が1番青春だったり、でも1番色々考える瞬間も青春だったりすると思うので、凄く目まぐるしく、なんかグルグルしている感じとか、そういう部分とも凄くリンクしていたりとかして。意外と幅広い世代の方に伝わる曲になっているんじゃないかなと思います。

 

―三部作で言うと、『CRYSTAL DROP』の印象はいかがでしょう。歌詞は切なく大人びていて、メロディは1990年代後半から2000年頃の雰囲気を感じました。

星名:SPEEDさんですよね。わかります…!

―『White Love』感ありますし、王道のJ-POPバラードでもあるなと。今聴くとちょっと新鮮な聴き心地ですよね。

星名:私も初めて聴いた時はSPEEDさんと、あとKARAさんの『ウィンターマジック』も思い出して、SPEEDさんはもっと前ですけど、それこそ自分が中学生の頃に聴いていたような音楽がまた巡り巡って最先端として来るのか、と。その頃の音楽性が今の流行りのK-POPとかに落とし込まれたりとかしているみたいで、それって若い世代の子たちは新しいって感じるんですよね。それが不思議だなと思って。やっぱりトレンドって巡るんだなって思うのと、そういう巡るものって凄く聴き馴染みだったり耳馴染みの良いものだったりするので、ライブでやっていても1番感情が乗りやすい曲だなと思います。

仲村:私は結構大人の曲だなと思ったというか、どこか懐かしい感じはするんですけど、まだSPEEDさんがどんなものかとか具体的にわからなかったので、初めて聴いたサウンドという印象でした。でも『BLUE DIZZINESS』もそうですけど、年齢差があるグループの私たちからしても等身大で歌えるし、多分お姉さんたちからしても等身大というか、自分の気持ちで歌える、昔のことを思い出しながら歌えるっていうのが凄く良いなって思いました。ライブでやるとまた感情がこもって、アルバムの中でも特に感情大爆発できる曲です。

 

―では、「挑戦的」という言葉もありましたが、お二人にとって特にチャレンジだった楽曲は?

星名:『Knock You Out!』はやっぱり挑戦だったなって。梅田サイファーさんとのツーマンライブがきっかけで生まれた曲で、レコーディングにも作曲されたKennyDoesさんが来てくださったんですけど、とにかくリズムが難しいというか、KennyDoesさんの感性で作ったリズムだから「わかんないよね?」ってご本人にも言われて。その時に「これは本当に挑戦だな」と思いました。普通にやっちゃって元々のカッコよさが自分のせいで失われたらどうしようとか、ライブの時とかも凄く思います。「ただラップをやっているように伝わっていたら嫌だな」というか。ご本人が凄く思いを込めて作ってくださったので、そこをちゃんと自分が届けられるようにしなきゃというのはとても思います。

 

―KennyDoesさんからは細かいディレクションがあったり?

星名:そうですね、私のクセやリズムがやっぱりあるみたいで、レコーディングの時に一緒にやってくださって。私が「えぇ…、わかんない…」みたいな感じで言ったら、「じゃあ1回仮歌作るわ」と言って、そのまま私のパートでレコーディングしてくださって。「これ聴きながらやってみて」と言ってくださって、本当に優しかったです。しかも、えびちゅうが好きって言ってくださっているので、私たちのパーソナルの深い部分も知ってくださっているから、凄く愛情のある歌だなと感じています。

 

―〈自分のブランド/自分がブランド 切込隊長〉の箇所は特にキラーフレーズですよね。

星名:めっちゃカッコいいフレーズをいただけて、私も本当にお気に入りで。ただ、あそこのリズムが1番難しいんです。

 

―仲村さんはいかがですか?

仲村:私は『Summer Glitter』かなと思っていて。『Summer Glitter』は音源が公開された時にわりとザワついた気がするというか。

星名:うんうん。

仲村:賛否両論ありましたね。今までとは違ったリラックスしたチルな感じで、メンバーも新しい歌い方に挑戦できたなと思うし、曲自体もファミリーの皆さんは「あまり聴かないジャンルの曲だ」という方も多かったので、チャレンジしたなって思いました。

 

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【Information】RELEASE & LIVE

【Profile】私立恵比寿中学…真山りか、安本彩花、星名美怜、小林歌穂、中山莉子、桜木心菜、小久保柚乃、風見和香、桜井えま、仲村悠菜からなる10人組の女性アイドルグループ。活動コンセプトは“永遠に中学生”。2012年に『仮契約のシンデレラ』でメジャーデビュー以降、全シングルがオリコントップ10入り。2024年2月28日に結成15周年イヤーを飾る8thアルバム『indigo hour』をリリース。2025年3月20日(祝・木)のさいたまスーパーアリーナ公演が決定している。

 

【LIVE】福岡公演チケット発売中
日時:2024年5月12日(日)16:00開場 / 17:00開演
開場:福岡市民会館
料金:指定席8200円 学生指定席7200円
問い合わせ:キョードー西日本
電話:0570-09-2424

※「私立恵比寿中学 15th Anniversary Tour 2024 ~the other side of indigo hour~」の詳細はコチラから

 

【RELEASE】

◎発売中
Album『indigo hour』
Sony Music Labels / 初回生産限定盤A(CD+BD) 11000円
初回生産限定盤B(CD+BD) 9000円
通常盤(CD) 3300円

※『indigo hour』の詳細はコチラから

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