【インタビュー】Fuku Spo – アビスパ福岡 ／ 松岡大起
MF 松岡 大起（Matsuoka Daiki・
背番号88）
ゴールやピンチを
防ぐ局面に必ずいる
選手であり続けたい
第4節・FC東京戦で、プロ6年目にして初ゴールを挙げた。育成年代から注目され続けてきた松岡大起は、現状を冷静に見つめ、新天地アビスパでさらに大きく羽ばたこうとしている。
アビスパのサッカーが
自分に合うと思い決意
高校２年時に鳥栖で２種登録選手となり、翌年に高校生ながらプロ契約を結んだ。２０２２年には20歳でＡ代表入りも果たした逸材。順風満帆だったサッカー人生だったが、昨季はブラジルで公式戦出場なしに。そんな彼が日本復帰に選んだのがアビスパだった。
「一番は僕を求めてくれたことです。ブラジルで試合を経験できなかった中でも評価をしていただきました。そして『このチームでしっかり戦いたい』と思いました。難しい時期に救ってもらったという感覚があるので、プレーで恩返ししたい気持ちが強いです。
鳥栖U-18出身なので（加入前は）ライバル心しかありませんでした。でも、１人のサッカー選手としてアビスパの試合を見て、僕に合うんじゃないかと感じました。実際に入ってからも、足りない部分を学ばせてもらえるチーム、スタッフ、環境だと感じました。今は毎日前向きに取り組めています」。
臨機応変さが身につき
勝敗に関わることを学んだ
試合にこそ出られなかったが、ブラジルで彼は何を得たのか？「ブラジルでは悔しさと難しさがある日々を送りました。ベンチ入りしてチャンスが来るのでは？と思うこともありましたが… … 。そんな中でも常に100％の準備を続けたことはプラスになっています。この経験は僕にしかできなかったことだと思います。１シーズンを通して練習だけに取り組みましたし、そこでブレずにまっすぐに戦ってきました。この経験はこれから生きると思いますし、実際に試合でも出ていると感じます。『成長して戻ってきた』と思ってもらえるよう、日々プレーしたいと思っています。
ブラジルに行き、考え方が変わりました。元々、僕は時間などキッチリしたことが好きですが、ブラジルだと臨機応変に対応しなければいけません。サッカーでは個の能力を求めれます。特に点を取る、ピンチで守るという勝敗に関わる部分で結果を出さないと認められませんし、ずる賢さや体の使い方、駆け引きを学び、メンタルも強くなったと思います」。
プロ6年目にして初のゴールについては、こう振り返る。「やっと取れました。あのゴールはただのゴールではなく、自分の殻を破るゴールだったと思います。以前の僕だったら、あのポジションにいなかったと思います。先ほども話しましたが、ブラジルでは点を取るか、しっかり守るなど大事な仕事をしないと認められません。その経験が生きたと思います。
初ゴールを決めて、改めて点を取るのは難しいと思いました。ボールの流れや味方と相手の位置、こぼれてくる場所などいろんな要素があって決められるので。だから、得点王はすごい。あの試合では今季積み上げてきたものが出せました。周りから『こういうプレーもできるんだ』という見方に変わればいいなと思います」。
チームの勝利に貢献し
それが五輪代表に
夏にはパリ五輪が開催される（ 取材時出場権未獲得）。その代表に選ばれることを視野に入れているが。「現時点で選ばれるのは難しいと思います。オーバーエイジや海外組などもいますから。でも、サッカーをやっている以上、最後まで諦めずにやりたい。その前に、まずはチームの勝利にフォーカスしてプレーします。それがその先につながればいいなと。前向きにやり続け、チームで試合に出て、アシストやゴール、ゴールを守るなど大事な局面に必ずいる選手であり続けたいと思います。常に自分と向き合い、チームが良くなるためにチームとも向き合っていきたい」。
最後に今季の目標を聞くとこういう答えが返ってきた。「目標は心の中にあります。これまで口にしたことを達成できていないので言いません。シーズンが終わってから振り返り、話しますね（笑）」。
松岡選手のプライベートに迫るQ&A
Q.オフの過ごし方は？
A.プレミアリーグや代表戦などを観ています。気になった場面を見返し、自分だったらとイメージしながら観るので、観終わるのにめっちゃ時間がかかります（笑）。それと私生活で髪型やツメなどを整えるようになり、掃除も好きになりました。清水翔太さんやTENSONGさんのライブにも行きましたよ。音楽から元気をもらっています。
Q.行きつけのスポットは？
A.鯛茶で有名な『割烹よし田』が大好きで昼に予約して行きます。鯛茶漬けがめっちゃおいしいし、いろんな食べ方ができるじゃないですか。それにおひつで出てくるご飯がおいしいので最高です！ 『鯛皮パリパリサラダ』もおすすめです！