【気になるリノベ – Vol.12】築120年以上の古民家を、お客様がゆっくりくつろげる農家レストランに!
古い建物をリノベーションしたからこそ、唯一無二の空間づくりは真似したくなるヒントがいっぱい。
今、気になるリノベーションを掘り下げます。
お客様の気持ちに寄り添い
思いを汲んだプランを提案
福岡県宗像市上八地区。2023年10月、海にも山にも近い風光明媚な山間に、一軒の農家レストランが誕生した。
店主の占部真二さん・翠さんご夫妻はともに福岡市内のホテルの厨房で経験を重ねた実力の持ち主。今から約8年前、奥さまの実家だった築120年以上の古民家を住まいとしてリノベーションし、いつか店を持つときのためにと店舗用のスペースを残しておいたという。数年後、独立に向けての準備を始めようとしたとき、2人は[リノベスタジオ]を含むいくつかのリノベ会社の話を聞くことにした。
「リノベスタジオさんが初めて来てくださったときのことは、今でも鮮明に覚えています。というのも、その日は大雪警報が発出されるほど天候が荒れていました。あのような日に来てくださったことは好印象でしたし、その後も迅速に対応してくださり、私たちの思いを汲んだ提案をしてくださったリノベスタジオさんにお願いさせていただくことにしました」。
一方、徳山さんは、当時のことをこう振り返る。「お二人にとって初めてのお店で不安も大きかったかと思います。これまでの経験上、できるだけ予算は抑えた方がいいとお伝えし、必要なところには予算をかけ、一部はセルフリノベなどをしていただくなど、可能な限り予算を抑えつつ、お二人の思いをカタチにするプランを提案させていただきました」。
住居らしさを排除しつつ
住宅兼店舗のメリットも残す
「お客様は専門家ではないため、自らの言葉で的確に説明するのは難しいもの。だからこそ、何気ない会話を重ね、趣味や好みを聞きながら、私たちが図面や言葉を通して具現化していくことを意識しています」と、徳山さんは言う。
「最初に伝えたのは、ゆっくりくつろいでもらえる親しみやすい店にしたいということでした」と、占部ご夫妻。高い天井や歴史を感じる梁を活かしつつ、落ち着きがありお客様にとって居心地の良い空間であるために、断熱や給排気などの機能面は品質が良い素材や設備をセレクトした。
「商売である以上、利益を上げなければいけません。そのためには、お客様に“いいお店だな”と感じてもらうことが重要です。今回のケースは自宅兼店舗ではありますが、生活感が見えてしまうと店舗らしさが損なわれるため、いかに生活感を見せないかを意識しました。多角的に考え、最適な落としどころを見つけるのも、私たちの大切な仕事だと考えています。」と、徳山さんは続ける。
住居らしさを排除したものの、住まいと店舗を隔てる壁には、リノベ前から設えられた小窓があり、今も活用されている。
「仕事中も子どもたちの様子が感じられ、子どもたちも私たちも安心です」。
住宅兼店舗ならではのメリットが大いに活かされている。また、現在は見えなくなったが、厨房のタイルの裏の壁には子どもたちと一緒に大きな木の絵を描いたそう。
「今後については店舗を増やすなどの事業拡大は考えていません。それよりも、『ココに来たから人生が変わった』、『ココでの出会いが転機になった』など、人々の生活や人生の起点となるような店を長く続けていけるといいなと思っています」。
「今は隠れて見えなくなってしまいましたが、この大きな木に見守られていると思うと心強いですね」。このように、家族の気持ちに寄り添ってくれる姿勢があることは、同社が支持される理由の一つ。「徳山さんや担当の椿さんが親身になってサポートしてくださって、本当に心強かったです」と占部ご夫妻は言う。
[ 取材協力 ]
リノベスタジオ
リノベンチャー株式会社
[所] 北九州市小倉北区片野新町2-1-4
[☏] 093-383-8815
[HP] https://renovestudio.co.jp
[Instagram] @renovestudio.co.jp
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掲載の内容は取材時のものです。取材日と記事公開日は異なる場合があり、メニューや価格、営業時間、定休日など取材時と異なる場合がありますので、事前に公式HPやお問い合わせにてご確認をお願いします。
【Contadino URABE (コンタディーノウラベ】
[所]福岡県宗像市上八1483
[☏]0940-62-1129
[営]11:00~OS14:00/17:00~21:00
[休]日・月曜
Instagram:@contadino_urabe