【ふくおかさん家のうまかもん】『元岡トマト』の生産者が語る福岡市内産野菜の美味しさ!~Produce of Fukuoka City~
福岡市で作ってます!!
人口165万人を誇る九州一の大都市・福岡市だが自然豊かな街でもあり、さまざまな農林水産物の宝庫でもある。
『元岡トマト』『博多ブロッコリー』『博多かぶ』の生産者が語る福岡市内産の野菜の美味しさ!
【元岡トマト🍅】
四季を通して楽しめる真っ赤なまるい幸せ
福岡市西区元岡エリアで栽培されており、季節を問わず、安定供給される「元岡トマト」。
様々な苦労を重ねながらトマト作りに挑む
礫耕栽培農家の富永孝文さんを訪ねました。
安定した美味しさを提供できる礫耕栽培
『元岡トマト』は、糸島半島の東部に位置する福岡市西区元岡エリアで昭和40年代から栽培されているトマト。元岡礫耕(れきこう)とまと部会部会長・富永孝文さんのハウスを訪ねた。「岡エリアでは、土に苗を植える土耕栽培」を行なっている農家さんが3軒、火山際を使った「礫耕栽培」を行なっている農家さんが私も含めて12軒です」。「礫耕栽培』は、土の代わりに火山礫(簡単に言うと軽石)を敷き詰めたものに水と肥料を合わせたものを加えて苗を育てる栽培法。
全国的にもとても珍しい栽培法とのことだが、メリットは多い。「水と肥料を合わせた養液は足りなくなった養分を調整しながら循環させていますから水と肥料の調整がやりやすくて無駄がないんです。また、火山礫は水はけがよくて衛生的ですし、3年に一度くらい水で洗えば半永久的に使うことができます。とてもエコな栽培法だとも言えますね。開花してから40日後に収穫。管理がやりやすいので四季を通して美味しいトマトを安定して出荷できるのは私たちの強みですね」。
大きく育ったトマトは青いうちに収穫され、出荷される。そして、店頭に並ぶ頃には追熟して真っ赤に染まり食べごろに。酸味と甘みのバランスがいい味わいは生で食べるのが定番だが、「ごはんを炊く時にトマトを丸ごと入れて、塩やコンソメをちょっと加えておき、炊けたら混ぜて食べると美味しいですよ。厚めに切って焼いて食べてもいいですね!」と富永さんに教えていただいた。
日々の工夫と努力で美味しいトマトを!
ハウス内には少しまるっこい、見慣れないハチが飛んでいる。「受粉のためのマルハナバチです。ただ、暑い日が続くと飛ばないこともあります。その時は私たちが手作業で花ごとに受粉作業をやっていきます。9000本ほど栽培していて、そこに花が咲いていくのですが・・・気の遠くなる数になりますね」。他にも気温が高いと着果率が低下したり、肥大して割れてしまったりと収穫の減少につながる。今夏の異常な暑さに大変なご苦労をされたことだろう。また、トマトの収穫はすべて手作業。低い位置にあるトマトの収穫は腰をはじめ肉体的な負担も大きく、決して楽な作業ではない。
取材時、頭上から涼しげな風が吹いてくるのを感じた。ハウスの上方に透明の大きなダクトがあり、そこから送風を行っているのだ。「寒くなったら今度はハウス内を暖めます。生産農家は四季を通して美味しく食べていただけるトマトをつくるために、みんなそれぞれに工夫して努力しています。店頭に並ぶトマトを見て『ちょっと高いなぁ』と感じられることもあるかもしれませんが、私たちの努力を理解していただき、食べていただけるとうれしいですね」。いつでもトマトを食べられるのは、生産者さんたちのがんばりがあればこそ。「福岡市で育てられている『元岡トマト』って美味しいね!」。その一言のために富永さんたちは今日もトマトに向き合っている。
JA福岡市
元岡礫耕とまと部会 部会長
富永 孝文さん
福岡市出身。「トマトの花は黄色やオレンジ色でとってもきれいなんですよ」とやさしい笑顔の富永さん。最近、メロン栽培にもトライ中!
◆Instagramでも生産者さんや飲食店の情報をお届けしています!
うまかもん @umakamon_fukuokacity
※掲載の内容は取材時のものです。取材日と記事公開日は異なる場合があり、メニューや価格、営業時間、定休日など取材時と異なる場合がありますので、事前に公式HPやお問い合わせにてご確認をお願いします。