話題の浮世絵師?!山田全自動のインタビューでござる。
日常のふとした瞬間、誰もが感じているような“あるあるな光景”を浮世絵調の俳画にしたインスタが話題となり、中毒者続出中の山田全自動。
一体、何者…?と、調べたところ、福岡在住で、個人的に昔からよく覗いていた福岡のちょっと変わった観光スポットや路上ネタを紹介している人気サイト『Y氏は暇人』のY氏=山田全自動だったことが判明!これは何だか色々気になる!しかも書籍発売!?
ということで、ステレオコーヒーで展示会初日を迎えた山田全自動氏に直撃インタビューを、いざ敢行でござる!
ー活動を始めたのはいつごろからで、きっかけは何だったんでしょう?
Y氏は2011年からで、山田全自動も実は同じくらいの時期に始めたんです。最初はイラストの練習として、こっそり友達だけが見る様な感じで描いていました。続けるうちに、楽器を演奏している人を昔風に書いたら面白いんじゃないかな?と思い付いて、それをアップしたら、それだけSNS上で少し反応が良かったんです(笑)。知り合いからもイラストをもっと伸ばしたがいいと言われたんですが、途中2年間、山田全自動としては休止していました。そんな時にインスタでイラストをあげる人も多くなり、また再開してみたら?とのアドバイスをもらって、去年の末からアップするようになりました。《Instagram @y_haiku》
ーそこから短期間で、一気に国内外のメディアでも話題となり、書籍発売まで至りました。実際どんな気分ですか?
こんなに見てもらえるようになるとは正直、思わなかったですね。海外とか全く考えてなかったです。中国、アメリカとか、あとバルト三国のリトアニアからも日本文化が好きなので展示していいですか?とか連絡がありました(笑)。海外でも、通じるものはあるようで、「カップラーメンを外で食べると美味しい」とか、翻訳されて面白いって書かれていて、あ、これ日本人だけじゃないんだって思いましたね(笑)。
ーやはりメディアに出て変わった部分はありますか?
BuzzFeedっていうサイトが最初に取り上げてくれて、それがLINEニュースで配信されて、フォロワーが8万人くらい一気に増えてびっくりしました(笑)。その後に掲載されたサブカル系のサイトの記事が、またLINEニュースで取り上げられて今に至ります。
ー『Y氏は暇人』の更新や、webデザイナーなど色々なお仕事をされてますが、日常生活が気になります。山田全自動さんとしての活動が急に増えたのでは?
ぼーっとした時間は基本ないし、テレビも見ないです。でも、好きなことをやらせてもらってますし、意外と僕自身の日常に今のところ変化はないです。(山田全自動としての)仕事量は少し増えましたが、絵ばっかり書いてるというわけでもないですよ(笑)。ただ周りの状況は、変わったかもしれないですね。
(出版元のぴあ担当M氏)騒ぎ立ててすみません(笑)!
ーY氏は暇人じゃないですね(笑)
あ、そうですね(笑)。
ーネタはどういうときに思いつくものなんでしょう?言葉の言い回しも絶妙ですよね。
半分は自分の経験で、半分は人間観察とか、思いつきですね。携帯に全部メモっておいて、そこから文言や言い回しを決めます。絵に文字を乗せる時は、結構気を使っていて、改行の場所とかキレイにくるように文言を考えてレイアウトしたりとか。当たり前のことでも、言い方を変えると面白いんですよね。僕は「〜感」とか、好きで良く使ってしまいます。
ーiPadで絵を描くと聞きましたが、あの絵のタッチをどうやってタブレットで描くのかも気になります。
このペンがすごく優秀で、筆圧を検知してくれるんですよ。(と、サラサラと実演!)“入り抜き”って言うんですけど、入りを太くして、抜きをすっと細くすると和風っぽくなるんです。
ーもともと、和風の絵に興味あったんですか?和服の柄とかも考えるの大変そうですが。
最初は正直そうでもなかったんですが、描きながら「輪郭は細く書いて、服のラインは太く描くと和風に見えるな」みたいな発見や、コツを掴んでくるほど、興味が湧いてきて面白くなりましたね。柄も、文字と同じく実は意外と気を使ってるんです。例えば、注目させたい人の柄は白にしたりとか、あと自分で「えっ?!」ってなってる人の柄は、ちょっと渦巻きにしたり(笑)。もちろん例外もありますけど、基本自分の中でルールがあります。
ー絵に添えてある「〜でござる」の一言も、「そうそう!」って気持ちを代弁してくれて気持ち良いです(笑)。
書籍化する時に、最初はイラストだけの予定だったんですが、この「〜ござる」の一言はやっぱり入れて欲しいなと思ってお願いしました。
ー自分で”これはお気に入り”というネタはありますか?
会社勤めしていた時代があるんですが、お客さんや社員におじさんが多い販売系の会社で、あんまりパソコンも必要ないし学ぼうとしないから、実際扱おうとすると、僕たちではあり得ない「えっ?」みたいな事が起こったりして、それが妙に可愛いんですよ。そんな、一生懸命やってるのに何か笑える“可愛いおじさん”が好きですね。
そんな山田全自動さんオススメの可愛いおじさんネタは、9月8日発売された『山田全自動でござる』の<第一章おふぃすあるあるで候>を見てみてね!
インタビューでお邪魔したSTEREO COFFEEの個展初日も大盛況!インタビュー中も多くのお客様が来場していました。また、会場には見に来た人たちの“あるあるネタ”を自由に書き込める掛け軸も。もしかしたら山田全自動の俳画に採用されるかもしれないとのこと!さあ、みんな、どんどん書き込みにいくでござる!!!
山田全自動イベント情報
9/6(水)〜24日(日)山田全自動個展@STEREO COFFEE
10/28(土)トークイベント@六本松 蔦屋書店 ※9/26(火)の蔦屋書店オープン時よりパネル展も開催予定とのこと。
10/1(日)には山田全自動の出身地である佐賀藩の肥前夢街道に常設館「山田全自動館」も開館!(顔ハメ パネルも登場するらしい!)
『山田全自動でござる』本体価格:1,000円(税別) 判型:四六判 128ページ
全国主要書店にて絶賛発売中!
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※電子書籍版同時発売 本体価格:800円(税別)
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