上毛町「盆栽芸術にも迫る壮麗な春の樹形」
*本記事の取材は緊急事態宣言前に実施されたものになります。宣言解除後のおでかけ先候補としてお楽しみください。
春の大地に生えた柿の木の姿はとてもきれいです。すべての葉を落とし、防虫のために皮を剥ぎ、枝だけが白く輝く様はまるで鹿の角のようで神々しい!大地から太く生えた主幹は大きく二つ三つの主枝に分かれ、川の流れを遡っていくかのように側枝、結果枝へと展開していきます。そんな枝ぶりは盆栽芸術にも迫る壮麗さで、葉も実も付いてない柿の木がこんなにも美しいとは思いもしなかったです!😲
幻の柿と言われる「川底柿」。地元原産の渋柿で「あおき」という渋抜き処理をすることで、とても甘い柿になるそうです。
原井で富有柿、川底柿、太秋柿を栽培している中園さん。彼女がつくった柿はドライフルーツとなって道の駅でも販売されています。
秋の収穫期は9月~12月です。収穫が終わると早々に来季に向けて準備が始まります。その最初の重要な作業となるのが剪定です。どれくらいのサイズの柿をどこにどれだけ結実させるのか…新しい枝が出て、蕾が出て、花が咲いて、実が育つまでをイメージしながら、不要な枝を落とさなければならないのです。
柿の木の樹形は自然のままの形ではありません。これらの形は、大地から吸い上げた養分を余すところなく柿の実まで届けるため、生産者と柿の木が共に作り上げてきたカタチです。柿栽培の歴史を物語る樹形なのです。