Fuku Spo – アビスパ福岡/長谷部 茂利
長谷部 茂利(Hasebe Shigetoshi)監督
アビスパにはポテンシャルがある
選手もクラブも監督さんも下部組織も非常にポテンシャル、力のあるクラブだと感じていましたし、実際に力がありました。それでもうまく行かない時はあると思います。昨季に関してはそれが順位に出てしまったという印象です。しかし、すべてがうまく行っていなかったわけではないでしょうし、うまくいったところもあると思います。持っているポテンシャルを最大限に生かすことが私の使命です。
(監督のオファーを受けた時は)率直に嬉しかったです。先ほど言いましたようにポテンシャルはあるので、うまくいかなかった部分を改善すればきっとうまくいくと感じています。それはやりがいのある作業です。
目標はJ1昇格 勝ち点81を目指します
サッカーの試合には11人が出て、交代選手もいます。その全員で目指すサッカーをできるようにしていくだけですね。特別なことをするよりも、選手たちがひとつのチームになる。クラブの代表として11人がピッチに立つわけですから。そういう意味ではチームワークや一体感が大事です。そのためにやることだったり、自分たちの約束事、色を合わせる、同じ絵をイメージできるか、そういうところを合わせていければいいと思います。そのために戦術以外で大事なことは、意識を持つことですね。自分一人で何かをしようとするのではなく、チームでJ1昇格をという同じ目標に向かうことが大事です。その中で「こういう時にはこうしよう」と合わせることが大事になります。1つも合わないのに2つ、3つと合わせることは無理ですから。逆に1つ合ったら、2つ目を。それができたら3つ、4つと合わせられることが増えていきます。それが攻撃の時や守備の時、右サイドの時や左サイドの時など。大事なことは、チームで合わせるという意識ですね。
選手たちのアグレッシブな姿勢、プレーをみなさんに見て欲しいと思いますし、選手たちにも要求しています。そのために大事なことは、他人から言われてやるのではなく、自分から行動を起こすこと。目指すサッカーや戦術のガイドラインは私たちコーチングスタッフから提示しますが、やるのは選手たち。プレーする選手たちが自ら次のプレーを選んで走り出したり、守備をしたりすることをやって欲しいですね。そうやってひとつのプレーが自分からできるようになると、他のプレーでも自分から動くという意識を持てるようになります。もしそのプレーが間違っていたら、「そこの判断は違うよね」と私たちから教えることができます。誰もがアグレッシブに動くようになれば、あとはそれを合わせて、質を上げていくだけです。そうすれば私の狙っているプレーになるし、チームになっていくと考えています。狙っているチームとは、攻守ともにアグレッシブなチーム。アグレッシブなプレーをする選手がいつも決まっていて、その選手が良いプレーをしたらチームの良いプレーが出るというのではなく、全員がアグレッシブにプレーできるようになり、プレーの局面局面でアグレッシブにプレーする選手が代わり、それに他の選手が連動するようにしたいですね。どんなに強い相手でも、どんなに弱い相手でも、どんなに良いプレーをチームがやっても、試合では必ず守備をする時間と攻撃をする時間があります。その両面でアグレッシブにプレーする。もちろん、ボールはつなぎたいです。つないでいる時間に失点することはありませんから。でも、自陣のペナルティエリア内でボールをつなぎ、ビルドアップのうまさをひけらかすようなことは必要ありません。
目標はJ1昇格です。数字としては勝ち点81を目標に設定しました。この数字を達成したらJ1に昇格できると思います。勝ち点81という数字がJ1昇格のための目安だと思います。昨季18位だったチームがJ1昇格を達成するのは簡単なことではありません。そのために必要なことは、先ほど話したようなチームになり、目の前の試合で結果を出していくことです。
●ファンのみなさんへ
ファンやサポーターのみなさんには、とにかく選手たちの後押しをしていただきたいと思います。声援を送っていただくことで、選手たちは走れるでしょうし、苦しい試合や難しい試合を引き分けや勝ちに持っていくことができると思います。どんな試合も大事ですが、特にホームでは勝利を目指してアグレッシブに戦います。サポーターのみなさんからの期待を感じています。それに応えてくれるのは選手たちです。私は選手たちが試合で活躍できるようにやりますので、選手たちの活躍にご期待ください。
開幕戦は、アウェイで行われる北九州とのダービー。これは大事な一戦ですし、ホーム開幕戦となる磐田戦も大事です。勝ち点3という意味ではすべての試合が同じですが、シーズン開幕戦とホーム開幕戦は今季を占う大事な試合です。応援よろしくお願いします。