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Fuku Spo – アビスパ福岡 /中村
北斗

中村 北斗(Nakamura Hokuto)
ディフェンダー・背番号 22

経験のある選手が 多く入ったことが大きい。

今年はJ1から降格して1年目ということもあり、サポーターのみなさんの期待を感じています。アビスパに戻って来た2015年には、これほどの期待を感じませんでした。

今季のチームは、経験のある選手が入ってきたことがチームにとって大きなことですし、そういった意味でこれまでのアビスパとの違いを見せることができていると思います。冨安健洋など若い選手にとっても、経験のある選手のプレーを間近で見ながら練習や試合ができるのはプラスだと思います。

個人としてはまだ出場試合が少ないですが、試合に出たらまずチームのためにプレーすることを大前提に考えています。自分のプレーを見てほしいという思いは二の次ですよ。若い頃は、ドリブルからシュートに持ち込むところを見てほしいという思いがあり、今でもドリブル突破にこだわりはありますよ。

 

結婚して相手の話を聞くようになった。

最初に前十字靭帯を負傷したときは昇り調子のときだったので、「あのケガがなかったらどんな選手になったんだろう?」って思ったことはあります。でも、あのケガがなかったらうまくいっていたか?といえば、そうとは限らないですよね。今思えば、あの頃のプレーは雑でしたし、ケガして終わっていたらそれまでの選手だったということですし、ケガをしても登りつめている選手もいますからね。

北京五輪代表に選ばれなかったときに挫折感はありませんでした。その前のトゥーロン国際大会に出場しましたけど、あまり良いプレーができず、五輪代表に入るレベルにコンディションが戻っていないと感じていたので。淡々とした性格ですし、ケガなど悪いことが起きたあとでその過程を考えても仕方ないじゃないですか。積み重ねていけば必ず報われるとも思いませんし。ただ、2012年に右ヒザの手術をしてからは体のバランスを意識して練習するようになりました。

結婚したことも変化したひとつかもしれません。早く結婚したいと思っていて、24歳のときにしました。子どもが生まれたら、テレビで見るように「子どものためにがんばろうと思うんだろうな」と想像していましたけど、あの頃はまだ若かったのでそういう意識は少なかったですね。キツい練習をしているときも子どもの顔は浮かばず、「自分のため」と思って取り組んでいました。ただ、今は「試合でプレーしている姿を子どもに見せたい」と素直に思いますし、子どものことを思ってがんばれます。

2015年に戻ってきたときは、「アビスパのために」という思いがより強かったですね。副キャプテンという役目もありましたし、活躍できれば戻ってきた意味もある。アビスパをJ1に上げることがサポーターへの恩返しになると考えていました。若い頃もチームのためにと思っていましたが、よりチームのことを考えるようになりましたね。それが変化じゃないですか?それは親になったことも影響していると思います。我を通すことがなくなりましたし、相手の話を聞くようになりました。若かった頃は相手の意見は聞いたり、考えたりせずに、「なんでできないんだよ!」って思っていましたから(笑)。

今は若い選手ができるようになることを前提に話しています。考えさせたり、答えを出したり、そのときの状況を考えながら話すようにしています。だから、一緒に練習してきた若い選手が試合に出たらうれしいですよ。もちろん、「自分が出たら、違う色を出せる」という思いもありますし、そういう思いがないと監督も戦力として考えられないですから。

 

J1で戦えるチームを 目指してやっています

アビスパや僕のプレーを楽しみにしてるサポーターの方がいらっしゃると思うし、応援してくださる人がいるから、がんばろうという思いがより強くなります。そんな人たちにプレーで恩返ししていきたいと思っています。J1昇格は今季の最低限の目標だと考えているので、チームが勝つためにプレーします! 本当なら昨季J1に残留したかったんですが、今季ここまでそういうチームになれるようにやってきていますので、レベルファイブスタジアムに足を運んで応援し、僕たちをサポートしてください。よろしくお願いします。

※シティ情報Fukuoka 2017年8月号本誌掲載

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