【嘉麻市】知る人ぞ知る、極上のぶどう。
福岡県といえば、ぶどうの王様・巨峰の一大産地。
そんななか、嘉麻市に極上のシャインマスカットを育て、
直売している生産者がいる。
約60年間、3代にわたって作り続けているぶどう。
その美味しさは、食べた人から口コミで広がり、
今や知る人ぞ知るものとなっている。
「祖父が今から約60年前にぶどうの苗木を植えたのが始まりだと聞いています。当時は10軒くらいの農家がぶどうを作っていたらしいです。でも当時からぶどうを生産し続けているのは、今はウチともう1軒くらいですね」。こう話すのは『金﨑ぶどう園』の3代目金﨑大樹さん。嘉麻市は盆地のために寒暖の差が大きく、これがぶどうの甘さを高めるために一役買っている。こう聞くと嘉麻市はぶどうの栽培に適しているように感じられる。しかし、中山間地域に属するため、年間日照時間が他の生産地に比べると短く、生育のスピードが遅い。そのために生産を続ける農家が少なかった。先代の父・寛治さんも当初はぶどうの他に米なども作っていた。しかし、米作りに必要な農作業用の機械を買い直さなければならなくなったことを機にぶどう1本に絞ることにした。それから試行錯誤を続けながら今に続いている。
現在、『金﨑ぶどう園』ではシャインマスカット、ピオーネ、巨峰、クイーンニーナの4品種を栽培している。なかでも評判なのがシャインマスカット。大樹さんは、シャインマスカットが生まれた広島県で生産技術を学ぶ研修を受け、本場に負けないシャインマスカットを作るまでになった。「最高で糖度24度までいったこともあります。でもそれは別格ですね。ウチで作っているシャインマスカットは20〜23度くらいのものが多いですね」。通常、18度あれば十分に甘いが『金﨑ぶどう園』はそれを上回る。ちなみにメロンは13〜17度、イチゴは13度ほどだ。いかに『金﨑ぶどう園』のシャインマスカットが甘いかわかる。そのために毎年の土作りや剪定、芽かき、枝の誘引、形を整えるための摘粒など手間のかかる作業を地道に行う。
「収穫量を増やすよりも、本当に美味しいぶどうを作りたいですね」と大樹さん。『金﨑ぶどう園』のおいしいぶどうは直売所などで購入できる。
電話:0948-53-2303
営業時間:9:30~18:00
定休日:不定
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