【リノベの達人】何気ない会話をヒントにお客様の家づくりへの想いを形にしていきたい〈株式会社ホームランド〉
絶妙な距離感から
お客様の要望を引き出す
ホームランドは、設計もできる女性プランナーをお客様の窓口にしている。それは、女性ならではの心配りや気づきを大切にしたプランをご提案したいという想いの表れからだ。その第一線に立つ二級建築士でインテリアコーディネーターの黄文静さんも、「お客様のご要望を理解し、(お客様が)まだ気づいていない細部まで気を配って提案するのが、私の仕事だと思っています」と、同じ想いで施主に寄り添っている。そのために大切にしているのは、お客様との距離感だという。ハウスビルダーのスタッフとお客様という、仕事ありきの接し方ではなく、人間対人間として長くお付き合いできるぐらい、何でも話せる関係性を築くことが黄さんのスタンス。「どんな年齢層のお客様相手でも、どこか気の置けない友人のように、何でもない世間話も楽しめる間柄を構築していきたいと思っているんです。その中で、お客様が家づくりに求められていること、本当に叶えたい空間がどんなものかが、見えてきますからね」と黄さん。
ある施主は、多忙で打ち合わせの回数があまり取れなかったことや黄さんの人間性が信頼できると感じたことから、内装や設備の選定を全面的にお任せしたとか。それは、依頼する者にとってとても勇気のいることだが、黄さんはその期待に完璧に応え「イメージしていた以上の提案内容だった」と大喜びされた。それができるのも、打ち合わせから設計、提案まで全工程を黄さんが担当していたから。そして、穏やかで聞き上手な黄さんの人柄あってのことだったように思う。「相談前にはある程度調べてから行かないと⋯と思われている方も多いですが、細かく考えなくて大丈夫ですよ。今の家で感じている不自由さ、憧れの生活スタイル、予算。その程度お話してくだされば、私たちがしっかりお手伝いします」と黄さん。その声を信じてみることが、いい家づくりの第一歩になるかもしれない。
WORKS FILE 01 福岡市西区・I邸
自然の優しさが響き合い
安堵感に包まれる場所
木の柱や珪藻土の白壁から放たれる和の温もりを活かし、リビングとダイニングに重厚感のある自然石を貼った。その石壁に娘さんが手がけたアート作品を掛け、優美で芸術的な空間に。窓には木製のサッシの内窓を取り付け、高気密のあたたかな空間を実現。もともとの和の魅力も活かしつつ、心落ち着く古い和風家具を取り入れ、それを引き立たせるように空間は茶×白をベースに穏やかな空気感を放つ世界観を表現。デザインと機能性を加え自然の優しさが息づく素敵な住空間へと再生。
Renovation Data
築年:24年
専有面積:21.945㎡
設計期間:約2週間
施工期間:約2週間
WORKS FILE 02 福岡市城南区・M邸
西洋と東洋の文化が混在する
昭和初期のモダンさがテーマ
17年間住み続けたという3LDKのマンションを大規模リノベーション。西洋と東洋の文化が混在する昭和初期のモダンさをテーマに、カフェを思わせる空間へと生まれ変わらせた。壁に断熱材を入れ、床に小国杉の無垢材を敷くことで、冬の寒さも改善。暮らしやすくなった家には、奥さまのお母さまが作ったというステンドガラスや、ご実家から運んだ古い照明器具など、思い出の品々も活かされている。
Renovation Data
築年:17年
専有面積:72.25㎡
設計期間:1ヵ月半
施工期間:約3ヵ月
OFFICE DATA▶▶
株式会社ホームランド
住所:福岡市中央区薬院2-4-15
電話:092-724-9133
https://www.home-land.co.jp/
*本記事は
「フクオカリノベ 2020 no.04」より抜粋して掲載しています。
https://www.fukuoka-navi.jp/51879