【LOVE CHIKUGO】静かで厳かな祈りの時を。隠れキリシタンゆかりの教会。

2020年10月01日 公開

稲穂で黄金色に染まる筑後平野に、涼やかな風が吹き渡る初秋。実りの秋、スポーツの秋、芸術の秋と、まさにお出かけのベストシーズンを迎えた筑後エリアへGO！

●大刀洗町／今村天主堂

のどかな田園風景が広がる大刀洗町。民家がひしめく小路を進むと、突如そびえ立つ赤煉瓦造りの荘厳な建物は、天を仰ぐ八角形の２つの塔がとても印象的です。

上空から見ると、より一層その高さが伺えます。100年以上経った今も現役の教会と聞いてびっくり！この今村地区は、“隠れキリシタンの里”で知られ、1867年に、浦上の４人の信徒たちにより、潜伏信徒が発見されたそう。

美しい双塔ロマネスク風様式の今村天主堂は、長崎を中心に多くの教会堂建設を手掛けた「鉄川与助」の設計・施工により、大正２年に完成。歴史・芸術上、または学術的に価値の高い建造物として、2015年7月に、国の重要文化財として指定を受けました。

さっそく入堂すると、高いリヴ・ヴォールト天井やステンドグラスなど、教会建築の最高水準傑作を目の当たりにします。とりわけ、ステンドグラスの美しさが際立ち、太陽の光が多彩なグラス色に染まり、堂内を神秘的な光で包み込んでいます。これらのステンドグラスの一部は建設当時フランスより輸入されたものだとか。

また、リヴ・ヴォールト天井は、別名「コウモリ天井（柳梁天井）」とも呼ばれ、空間を天井へと導くゴシック様式の教会に多く用いられています。

今村天主堂は今もなお、祈りの場として人々を迎え入れています。神聖な堂内で、心静かにお祈りを。凛とした空間に、心が落ち着くことでしょう。

祭壇中央の大天使聖ミカエル像やフランス製の聖絵「十字架の道行」など、目に入るものすべてに魅了され、内なる神聖な心が呼び起こされるようです。入場は無料ですが、国の重要文化財でもある歴史深い教会を後世に残すため、1人100円の献金にぜひご協力を。

なお、大刀洗町役場では無料で自転車を貸し出すサービスも！役場から自転車で今村天主堂を訪れた後は、「大刀洗サイクリング」へGO！筑後平野が広がる大刀洗町は、急な坂道や凸凹な山道とも無縁。自転車で思いっきり駆け抜けたくなるまっすぐな道が伸びています。ただし、自転車は数に限りがあるので予約しておくと安心です。

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お出かけの際は、新型コロナウイルスの感染拡大状況を十分ご留意のうえ、マスクの着用やこまめな手洗い、混雑している場所では人との適切な距離の確保など、感染予防をしっかりと取っていただくようよろしくお願いいたします。