映画『OVER DRIVE』 東出昌大、新田真剣佑、羽住監督舞台挨拶に熱狂!
『海猿』シリーズ(’04〜)、『暗殺教室』(’15・’16)で知られる羽住英一郎監督の最新作『OVER DRIVE』。公道を駆け抜ける自動車競技“ラリー”に命を懸ける檜山兄弟が所属するスピカレーシングチームの挑戦を描く、熱くスリリングなドラマだ。「北九州を舞台にした映画が撮りたかった」と言う監督とともに、檜山兄弟の兄で、メカニック・篤洋を演じた東出昌大、天才ドライバーの弟・直純役の新田真剣佑が来福。T・ジョイ博多の舞台挨拶に登壇した!
応援グッズを手にした熱いファンが、今か今かと待ち受ける満席の会場に3人が現れると、音量計があったらメモリを振り切るくらいの絶叫!みんな目がマジ!
北九州で長期のロケが行われた今作。東出・新田が開口一番「ただいま!」と手を振ると、「おかえりー!」という黄色い声援。
—今回ラリーの映画でメカニックを演じた東出さんは、撮影前にどんな準備をされたんでしょうか?
東出:監督がクランクインの1カ月半前に、実際の車をばらしてもう一度組み立てるというのをメカニック全員でやろうと言ってくださって。
監督:実際に映画の中で使っている南アフリカのチャンピオンマシーンを実際にバラして、組み立てて、映らない作業もすべてやれるようにしました。
東出:僕は車のことは全然わからなかったのですが、やってみると楽しくなって、ハマッてしまいました。
—アドバイザーの方が「このままラリーに出られるチームだ」とおっしゃったそうですね。
監督:そうなんです。
東出:マッケン…じゃなくて直純が思い切りアクセルを踏めるように、ボルト1本でも締め忘れたら直純が危ないので、そういう誠意をもってやっていました。…愛しの弟!
(東出&新田が見つめ合って笑うと場内から悲鳴と歓声が!)
—撮影中もこんな熱い兄弟愛が?
新田:アニキとしてのアニキは…(笑)、最初、人見知りでとっつきにくい人かな?と思ったのですが、仲良くなるにつれ、一緒にふざけてくれたりするアニキでした。
東出:レーサーとメカニックは陽と陰だと思うのですが、(新田は)その陽の部分を担当してくれた太陽のような存在です。
—兄弟の絆を強くするために2人でしたことはありますか?
東出:四六時中一緒にいました。おはようからお休みまでずっと一緒。(ざわめく会場)
何、コレBL系じゃないですよ! なんだったらバチバチやり合ったりもしているので(笑)!
—監督から見た2人はいかがでした?
監督:ずっと一緒でしたよ。北九州で一緒のジムに行ったり、ホテルの自転車を借りて片方が走って片方が伴走したりしていました。
東出:フロントに行って「すみません、自転車貸してください」って言ったら、遠くからマッケンが「アニキの分の鍵、ココにあるよー♪」って(笑)。
新田:「もう借りてるよー♥」って(笑)。
(場内、2人の仲の良さに観客はキャーキャーと大興奮!!)
—ロケで1カ月以上、北九州に滞在されたそうですが、印象に残っていることは?
新田:『チャチャタウン小倉』に行きました。(北村)匠海と(森川)葵と、アニキと、チャチャタウンの観覧車に乗りました。
(場内からひぇーーーー!と悲鳴のようなざわめき)
東出:狭い、狭い(笑)
新田:この人が大きいから、観覧車がすごく小さく見えました(笑)。
(場内爆笑)
東出:すんごい笑われてる(笑)。僕らが大きいからパンパンになってました。
—東出さんの中での思い出は?
東出:“北九州で撮った映画”ではなくて、“北九州じゃなきゃ撮れなかった映画”だと思います。今日のお客さんもすごく盛り上がってくださっていますが、映画のエキストラの方たちも、炎天下の中おつきあいくださって。ラリーに熱狂するシーンがあるのですが、一緒になって盛り上がっていただいて、本当に素晴らしい方たちと撮影できて良かったと思います。
—監督と言えば北九州でのロケをたくさんされていますが、ついに北九州を北九州として撮影できた映画です、
監督:全国を転戦しているラウンドの最終決戦が北九州という設定です。映画の中に“ものづくり”への思いが込められていて、僕は工場が好きなんですが、もの作りのモチーフとして北九州の工場を撮ることができて、やっぱり北九州って絵になるな、と思いました。本当にこの映画を楽しんで参加してくれて、尊敬の念を込めて“馬鹿”という単語を使うとしたら、“ラリー馬鹿”、“メカニック馬鹿”を、北九州の“映画馬鹿”が“役者馬鹿”になって、一緒に作ることができました。
—東出さん、新田さんそれぞれからお二人を見て、役者馬鹿なところはどこでしょう?
東出:全部!マッケンはずっと直純でいたので、ずっとゾーンに入って撮影していたと思いますし、そういう弟がすごく嬉しかったです。車なので、マジで命懸けてやってんだな!という感じでした。
新田:1カ月以上北九州で生活を共にしていたので、いつ直純で行っても篤洋で受け止めてくれるので、僕は安心してお芝居ができました。
(東出、会場を見て)
東出:エキストラで参加してたってボード出してくれてる人が…。北九州でエキストラ参加してくれた人ー!?あ、こんなにいる!帰ってきたよ〜♪おかげさまで、いい映画になりました! ありがとうございます!!
新田:ありがとうございました!
—完成した映画を観てグッときたシーンはありますか?
新田:たぶん、僕ら世代、20歳前後の人は、こんな映画観たことないと思います。監督の言う「海猿超え」じゃないですが、本当にハリウッド映画を観ているような感じがして、僕は鳥肌が止まりませんでした。
東出:正直、ここまで来たら、言葉はいらないな、と思います。清々しい気持ちになって帰っていただけると思います。
—監督、これは北九州で撮ろうということだったんですね?
監督:そうなんです。馬鹿になりたかったんで、北九州のみんなと撮りたかったんです。
—まだ観ていない人にこの映画の良さを伝えてください。
新田:間違いなく、観終わった後、兄弟が欲しくなると思います。
東出:可愛い弟でしょう(笑)? そうですね、題材がラリーですが、構えないで大丈夫です。ラリーをまったく知らない人にも必ず届く映画です。新しい扉が開かれると思います。
監督:僕自身はモータースポーツが好きなのですが、好きな人はホンモノが描かれているし、逆に知らない人は、それがまた新鮮、0.1秒でも相手より早くゴールしようといろんな人がいい意味で馬鹿みたいに頑張っている。一生懸命やっている人の姿ってカッコイイと思うですね。そういうカッコイイ男たちを描きたかったんで、そこは本当に観てもらえれば、わかってもらえると思います。
—確かに男性がとても格好良かったです。お2人のオススメポイントは?
新田:匠海ちゃん!匠海の目のお芝居が素晴らしいんです。言葉がないシーンでも本当にいい目をするんです。大好きです。
—ドライバーは目しか見えないこともありましたね。
新田:ヘルメットかぶって目しか見えない状態で芝居をさせてもらっていたんですが、素晴らしい魅力の持ち主です。北村匠海…。
東出:冒頭にラリーカーが砂利道を疾走するシーンがあるのですが、要潤さんに「撮影いかがでしたか?」と聞いたら、「いや、超痛かった!」とおっしゃっていて。砂ボコリがすごくて、石が巻き上げられていたのですが、完成した映画を観た時に、「うーわっ!これはヒドイ!!」と思いました(笑)。
司会者がそろそろ…と締めようとしたら、東出さんが、いや、まだいいですよ!僕ら、今日はゆっくりこちらで泊まりなんで!と自ら質問コーナーに!
キャンペーンで来たことしかなくて、福岡での宿泊は初めてという真剣佑。「だから今日はアニキと監督とゆっくりご飯食べたいです」
—かわいい弟ですねー?
東出:でしょ(笑)!? 申し分ないというか、ね。
—共演してお互いの印象は?
東出:マッケンは、台本を読んで早くアニキに会いたいと思ったそうで、この作品への思い入れが強すぎて、また縁あって共演した時にそれが邪魔にならないといいなと思うくらいです。
新田:それくらいずっと兄弟でいました。まるではじめから知っていたように。
東出:僕は今回長男役なのですが、実生活では2人兄弟の弟なので、アニキってこんなに大変なんだと感じました。
新田:逆に僕は弟がいる長男なので、弟ってこんなにやりたい放題できるんだって思いました(笑)。
監督:オフでは2人とも弟みたいなキャラでしたね。楽しかったです。みんなで一生懸命映画のことだけ考えて、馬鹿できたんで。
東出さんが「皆さんの心の中でこの作品が走り出すとうれしいです。今日はありがとうございます」と最後の挨拶。いったん退場したと思ったら、新田さんが携帯をもって3人揃って戻ってきて、客席を入れた自撮りを始めたりと、ハッピーサプライズもあって、観客も笑顔でいっぱい!自由で和やかな舞台挨拶でした〜!
映画『OVER DRIVE』は6月1日(金)よりTOHOシネマズ天神ソラリア館他にて全国ロードショー