子どもたちがのびのび遊べる！理想を超えた、自慢のわが家ができました

2020年12月04日 公開

玄関を入った瞬間、聞こえてくる元気な声。その源を探すべく進んでいくと、なんと壁一面に、カラフルなホールドがレイアウトされたクライミングウォールが！「こんなに楽しい家が建てられて、本当に満足！」と語るのは、施主のS夫妻。実はここにたどり着くまでに、約6年の月日を要していたのだ。
「もともとここに暮らしていた両親が別の場所に家を建て、私たちが暮らすことになったんです。最初はリフォームでもいいかなと思ったのですが、間取り全般を変える必要があったし、何より夏は暑くて冬は寒い。それなら建て替えようと・・・」。でもそこから、理想と現実の間で悩まされることに。
「数カ所に相談したうえで話も進んでいたのですが、窓が大きく取れなかったり、間取りに引っ掛かる点があったり・・・。やっぱり、理想通りには行かないのだなと家づくりが嫌になりかけたんです」。そんな時、ある家の棟上げを偶然見かけたご主人。そこにいたのが『棟生工務店』の代表・吉富さんだった。実は以前もコンタクトを取ろうとしていたが、社長兼棟梁の吉富さんは、常に現場で不在のことが多く、「縁がないのかな」と諦めたのだとか。でもこの出会いを機に、S家の家づくりがどんどん楽しいものになっていく！

 

2階の踊り場につくったクライミングウォール。レッスンにも通っているお姉ちゃんは天井まですいすい。ホールドは、ルート設置に詳しいご主人が配置を考えて、取り付けてもらったそう

 

光がたっぷり差し込むリビング。階段が3人のきょうだいのお気に入りの場所。隣接する洋室には、念願のファミリークローゼットを設置した

 

シャープなガルバリウムの外観に、幹裏に施した木目がマッチ

 

玄関には靴や上着、スポーツ用品などをスッキリと収納できる大型のクローゼットを

改めて家づくりをスタートさせたSさん。奥さまの手にはこれまでずっと温めていた自作の「間取り図」があった。
「広々としたリビングに大きな窓、ファミリークローゼットに広い脱衣所・・・。欲しいもの、全部書き込んでいました(笑)。その上で、例えば“システムキッチンは、家の顔にもなる存在だから妥協しない方がいいよ”とか、“リビングにうづくりの板は雰囲気があっていいけれど、洗面所や子ども部屋にだと目のように見えてしまうから、そこには別の板を採用しましょう”と言った風に、プロならではのアドバイスをどんどん加えてくれるんです」。またご主人も「全て、お願いする前に先回り。階段の板1枚1枚にも丁寧に向き合い、建築関係の義弟もその仕上がりに“わかっとんしゃあね！”と、いたく感激していました(笑)」。そうしたやり取りを続ける中で、「家づくりが、凄く楽しいものになってきた！」と夫妻。
そして2020年6月、待望の新居での暮らしがスタート。自然素材の囲まれた家で猛暑の夏を過ごして感じたことは、「とにかく涼しい」ということだ。「朝、エアコンを入れるとすぐに全館が心地よい温度になりますし、夜は扇風機だけで十分。空気もすごく循環しているようで、化学成分に敏感な母が訪ねてきた時も、“この家、すごく居心地がいいね”と太鼓判を押してくれたんですよ」。
「あきらめなくて、良かった！」。
家族にぴったりの家を得た一家の笑顔が、家中で輝いていた。

 

キッチンダイニングは、やはり家族みんなの集まるところ。お子さんたちにとっては時にここが勉強の場にも

 

システムキッチンは「グラフテクト」。「“新色”と聞いて、つい選んじゃいました(笑)」と奥さま。使い勝手も最高だとか

 

床は提案された2種類から、幅が広めのアカシアをセレクト。夫妻が家具店で一目惚れしたというデニムクッションのソファがマッチ

 

2階踊り場。「大きな窓からは、月が見えるんですよ」とご主人。奥の2部屋は子ども部屋

 

1階の洋室は客間として利用。畳を置いて和室にする考えも

 

庭に面したウッドデッキは、幅をやや広めに取ったことで第2のリビング的なスポットに。幹を広く出してあるので影ができ、涼しい

 

建具もすべて造作。引き戸なども、スーッと扱えて心地よい

 

男の子2人の部屋には、2つの部屋の間に行き来ができるクローゼットを設置。細々したものはここにしまえるので、居室はいつもスッキリ

 

クローゼット内の棚はすのこ状で通気性抜群。「細かな仕事に感動です」とご主人