【映画『あいあい傘』舞台挨拶】倉科カナ「ハンカチじゃ足りないかも…」
東京セレソンデラックスが’07年に上演した舞台を映画化した『あいあい傘』。本作の公開を記念して、熊本出身で主演の倉科カナが岩倉プロデューサーと共に舞台挨拶に登壇! 「本当に熱い想いが詰まっています」と、大勢の観客の前でその胸の内を語った。
—九州の方に観ていただく現在の心境はいかがですか?
倉科:とても熱い想いを込めた映画なので、今日初めて観ていただくことをとても嬉しく思っています。特に九州の方は心根が熱くて愛が溢れている印象なので、観ていただいたらハンカチじゃ足りない気がするんですよね。タオルケットぐらいの方がいいかも(笑)。
—倉科さんが演じた主人公のさつきは感情の振り幅の大きい女性ですよね。
倉科:今回の撮影は長回しを多用していて、感情の揺れ動きも表現しやすかったです。役者さん同士の芝居のグルーヴ感がとてもあって、舞台のようでしたね。結構アドリブとかも多くて。私たち役者はいいんですけど、スタッフさんは長回しで失敗できないから、とても緊張感のある現場でした。
岩倉:私はこの作品ができあがって、倉科さんの代表作にしたいと思えるほどでした。元々は11年前の舞台が原作なんですが、さつきは可愛らしさもそうだし、芯の強さなど色んな面を抱えたキャラクターなので、とても難しい役なんですよね。長回しで撮るということも最初から決まっていたので、それに挑戦できる人は誰かなと考えた時に、「倉科さんでいこう」ということでオファーさせていただきました。
倉科:オファーをいただいて、絶対にやりたいなと思いました。私はさつきちゃんと境遇が似ている部分もあって、凄く理解できたし、他の女優さんがもしさつきちゃんを演じていたら「私が誰よりもさつきちゃんを理解できる!」と思うであろう、強い気持ちが生まれました。さつきちゃんとして撮影期間を生きることができたから、私はあまり苦労はなかったです。ただ、アドリブが多かったということで、たとえ演技中にミスがあってもそれも全部拾ってアドリブとして新しい形に変えたりしていたんですよ、撮影を止めないので。
—出演者の皆さんは固い結束で結ばれていたんですね。
倉科:そうですね、キャストはみんな仲が良くて、プロフェッショナルな方たちばかりなので、お互いを信じ合えていました。じゃないとアドリブなんてできないですから。
—これから映画をご覧になる方へ向けて、最後にメッセージをお願いします。
倉科:本当にいっぱい愛が詰まっていて、去年の夏に熱い想いを込めて撮影した作品です。大切にしようと思っていた人やものでも、日々過ごしている中で見失ったりすることも多いですよね。私たち人間は忘れていっちゃうから。この映画を観ていただいて、ちょっと歩みを止めて自分の周りの大切な人やものを見つめ直す機会になればいいなと思います。本当に温かい映画になっています。
■映画『あいあい傘』10月26日全国ロードショー
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