Fuku Spo – アビスパ福岡／金森健志
金森健志（Takashi Kanamori）
ミッドフィルダー・背番号37
地元の声援をパワーに変えて
あのジンクスに終止符を。
J1でクラブ史上初のリーグ戦4連勝という快進撃を魅せるアビスパ福岡。そんな中、5年前のJ2降格の屈辱を知る金森健志は、常にチームのことだけを考えて試合に臨む。
福岡で試合すると 不思議な力が湧いてくる
５年前、アビスパがＪ1に昇格して、一年でＪ２に落ちた年のことを僕はいまだに忘れられません。サッカー人生で一番苦しかった年ですね。Ｊ１で4勝しかできなくて…当時、僕が中心で試合に出ていたので、すごく責任を感じていました。それから鹿島アントラーズ、サガン鳥栖に移籍して、今シーズンついに地元福岡に戻ってきました。福岡に帰ってきた理由はもう福岡LOVEだからです（笑）アビスパからオファーが来たらすぐ帰ろうとずっと思っていました。僕がプロ生活をスタートした場所だし、たくさんの思い入れがあるクラブなので、即決でしたね。メンバーはガラッと変わって、当時一緒にやっていたのは城後さんと石津さんだけなので、そういった点では全く違うチームになったなと思いました。逆に変わってないところは、クラブハウスとか、スタジアムの雰囲気とか、ピッチの匂いとか…帰ってきたときは懐かしいなと思いましたし、そこは変わっていなくて安心しました。（編集：第5節の鹿島戦でのゴールシーンが印象的でした。）本当は古巣相手にゴールを決めても、基本的に喜んじゃいけないっていう暗黙の了解みたいなものがあるんですけど、それを忘れちゃうくらい嬉しくて！ もしゴールを決めたとしても、絶対喜んじゃいけない、ゴールパフォーマンスも絶対しないって心に決めていたんですけど、いざ得点すると相当嬉しかったですね。僕は福岡出身なので、たくさんの応援を力に変えられるのが強みだと思っています。やっぱり福岡で試合すると不思議なパワーが湧くというか…その強みを生かして、チームに貢献していきたいですね。
常に前を向いて チームとして成長し続けたい
今シーズンの目標は、Ｊ１で10位以内に入ることと、個人的にはより多くのゴールに絡んでチームの勝利に貢献することです。アビスパが目指すのは、しっかり守って、カウンターで仕留めるサッカー。相手に合わせて様々な戦術を練っているので、一試合一試合本当に成長してきているし、選手たちもかなり手ごたえを感じていると思います。試合中は守備のことを特に意識しています。後半になったらアビスパが点を取っている試合が多いので前半は絶対に失点しないことが重要。それも選手みんながわかっていると思うし、前半無失点なら勝てる可能性が高いという感覚を掴んできましたね。ここまでＪ１で戦えるようになったのは、全員が同じ方向を向いて進んでいるから。Ｊ１で勝つことが自信になってそれがいいプレーに繋がっているんじゃないかな。同じポジションにいい選手がたくさんいて、チーム内競争も激しくなってきました。その分、試合に出場した選手がしっかり結果を残さなきゃいけないし、お互いに切磋琢磨しあって、いい相乗効果が生まれていると思います。
編集部からのQ&A
- 休日の過ごし方は？
基本的に寝てますね（笑）コロナで出かけたりできないので、寝ているか、サッカーを観るか、ゲームしています。疲労回復のため、昼寝も入れて一日10時間くらいは寝ています。あとはヨガもやっています。YoutubeでB-lifeのまりこさんのヨガを毎日やっていますよ！去年コロナ禍で自宅でトレーニングをしなきゃいけない時に、何かすることないかなと思って始めました。初めてから、痩せたし、体のキレが良くなってきました。体も柔らかくなったし、おすすめです！クラブハウスでも毎朝やってます！
- 行きつけのお店は
僕ウナギが大好きなんですよ。（編集：ウナギ？先月号で志知選手も好きって言っていましたよ）え、志知選手！？ まじですか？（笑）福岡にあるウナギのお店を巡っていますね。だいたい一人で行きます。少し寂しいですけど。チームの中で仲がいいのは山岸選手ですかね。この状況でご飯とかもまだ行けてないのですが…独身同士ですし、話も合います！
サポーターの皆さんにひとこと！
これからもＪ１での厳しい戦いが待っているとは思いますが、勝つときもあれば、負けるときも必ず来ると思います。なかなか勝てなくて苦しい時期もあると思いますし、そういう時こそ、みんなで一丸となってアビスパを応援してほしいです。今、勝ち点を積み上げるごとに自信もついてきているので、このいい流れを続けられたら必ず目標の10位以内に残れると思います。サポーターの皆さんに勝利を届けられるよう、全力で戦いますので応援よろしくお願いします！
〈PROFILE〉
金森健志
生年月日 1994年4月4日 身長171cm 体重74kg 出身地 福岡県
’13年、高卒ルーキーとしてアビスパ福岡でJリーグデビュー。’16年に鹿島アントラーズ、’19年にはサガン鳥栖に移籍し、J1でプレー。そして遂に今シーズン、完全移籍で地元福岡に帰ってきた。好きなゲームはプレステの「コールオブデューティ」。
文・取材／岩井咲里香