Fuku Spo – 福岡ソフトバンクホークス/岩嵜翔
岩嵜 翔(いわさき しょう・背番号17)
この活躍を待っていた!快速右腕・岩嵜が完全復活。
新・守護神として鷹の勝利を守る
2度の手術や不調に長く苦しめられてきた岩嵜翔が、開幕から好投を続けている。森(唯斗)と(リバン)モイネロの離脱により、交流戦以降は抑えとして鷹の勝利に貢献。7月には約4年ぶりにお立ち台に立つなど、プロ14年目の右腕が存在感を放っている。
プロ14年目 新・守護神として
個人的には開幕から徐々に調子が上向き、いい方向に進んでいるなという実感があります。要因として大きいのは、ボールの精度が良くなっていることですかね。昨年よりもストレートの球威が上がり、余裕を持って投げられている感覚があります。
プロに入って今年で14年目、年齢も32歳になるので、昨年12月から1月にかけて、改めて体づくりに力を入れました。トレーニング前やトレーニング直後には炭水化物やタンパク質を摂取し、食事の量自体はあまり変えず、回数を増やしました。今季はその成果が出ていると思います。ストレートの球威が上がれば、打者は僕に対して「ストレートのケアをしないといけない投手」という認識が定着し、他の球に対する意識が薄くなります。そうなれば、今以上に打たれにくくなると思うので、ストレートの球威は今後も追い求めていきたいところです。球速に関しても、もっと出したいという気持ちはありますが、さすがに160kmは未知の領域。全くイメージができません(笑)。
これまでは先発、中継ぎとしてマウンドに立ってきましたが、今季は抑えとして9回に起用される場面が増えています。先発の時は週に1回だったので、投げない日に気持ちを抜きすぎてしまうことがありましたが、今は毎日ゲームに入っていけるので、緊張感もありますが、やりがいも大きいです。せっかく大事な場面を任せてもらっているので、森(唯人)や(リバン)モイネロが怪我を治して戻ってきても、今のポジションを簡単に渡すのではなく、ライバルとしてやれたらなと思っています。今のまま9回のマウンドに立ち続けことと、1年間ずっと一軍で投げることが目下の目標。大きな目標は、2年、3年と連続で結果を残すこと、そして1年でも長くプロで活躍することですね。
第一子誕生で意識に変化
そう思えるようになったのも、昨年8月に第一子の娘が誕生したことが大きいですね。自分だけの人生じゃないというか、奥さんや子どものためにやらないといけないという想いが、自分を奮い立たせています。昨シーズンは開幕を一軍で迎えたものの、上手くいかず、7月には登録を抹消されました。苦しい時期だったんですが、そのタイミングで子どもが産まれてくれて、気持ちが一気に変わりました。トレーニングに関しても、以前は体力を維持するため、という意識でしていたんですが、今は少しでも上手くなりたい、少しでも良い投手になりたいという想いで向き合っています。取り組み方や意識が、以前とは全く変わったような気がします。娘が「パパはプロ野球選手なんだ」ってわかる日までは、活躍を続けたいですよね。最低、あと5年は必要でしょうか(笑)
入団してから「どんな場面、どんな点差、どんな展開であっても、チームのために精一杯の投球をする」という信念でマウンドに立ってきました。この14年の間には怪我や不調を抱え、チームに貢献できない期間もありましたが、その経験があったからこそ今の自分がいます。今後は、これまでの苦境が糧になっていると言ってもらえるようなピッチングで、リーグ優勝、日本一に貢献したいと思います。応援よろしくお願いします。
Qよく行く飲食店は?
子どもができてからは、座敷があるお店に行くことが増えましたね。外食する時は焼肉に行くことが多いので、中央区の「利花園」や「焼肉武田や」をよく利用しています。
Qオフの楽しみは
コロナ禍でまだ結婚式ができていないので、今年はそれがメインになってくると思います。奥さんが結婚式を一番楽しみにしていると思うので、できるような状況になっていたらいいなと思います。
<プロフィール>
2007年高校ドラフト1巡目でホークスに入団。入団4年目の11年に開幕ローテーション入りを果たし、プロ初勝利を含む6勝。17年には72試合に登板し、最優秀中継ぎを受賞した。開幕一軍入りした今季は6月より抑えとして活躍。