【リノベの達人】「居場所」を明確に。 工夫を行なえば、モノや生活は輝き出す。『リノベスタジオ』徳山さんのお仕事

2021年10月27日 公開

リノベの達人

リノベスタジオ　リノベンチャー株式会社
徳山 武／Takeshi Tokuyama

安心感からスタートして
家づくりを楽しもう

創業から約６年、古材などを取り入れた多様なデザイン、インテリアコーディネートなどトータルの提案が評価され、北九州近郊のリノベーション会社として認知される存在になった[リノベスタジオ]。仕事に集中できる空間として提案する「ハコオフィス」が、北九州市の新商品創出事業に認定されるなど、行政や大学、企業など多方面からも注目されている。

家づくりにおいて、ＯＢからの声でよく聞かれるのは「安心感」だ。

「リノベーションは初心者にとって分からないことが大半です。スタート時点で不安要素を取り払い、家づくりをいかに楽しんでもらうかが肝。お金のこと、土地探し、耐震・耐久性の問題など、気になる点はすべてクリアにしてから、間取りやデザインについてざっくばらんに話し合っていきます」と、徳山さんは、入口から風通しのよいプロセスを大事にしている。

戸建てとマンションのリノベーションの需要だと、[リノベスタジオ]では半々だという。「戸建てリノベは、土地や庭を持ちたい、周囲を気にせず暮らしたいという方に好まれます。あとは、当初、新築を考えていた方が、予算を抑えたいから建売を検討したけれど、今ひとつピンとこない。じゃあ、リノベーションがいいかもと話を聞きに来られる場合もあります」。

一方、マンションリノベは、希望するエリアに住みたいという人向き。何をより優先したいか、ヒアリングから導き出し、助言してくれるので、安心してポジティブに家づくりを始められる。

イメージの共有を大事に
効率よく負担を和らげる工夫

ベースが決まれば「暮らしを楽しむ」をテーマに、その建主の世界観を引き出していくことに集中。その際、徳山さんが大事にしているのが「人とモノの居場所」を希望に合わせて、つくっていくこと。

「この軸さえしっかりブレなければ、あとは足し引きの作業です。例えば、シューズコレクターなら、棚板にお気に入りの靴を並べて見せる収納を提案。愛車の自転車も飾っておける実用的なスペースを確保するなど、〝居場所を明確にする〟ことで、モノや生活が輝き出すように工夫していきます」。

これまで数々のリノベーションの実績を積み重ねてきた[リノベスタジオ]では目下、「カタログから選べるリノベーション」を準備中。「イメージの共有はプロでもやはり難しいところがあるんです。ですから、提案する幾つかの標準パターンから好みを選んでもらい、個々の要望を足し引きしていければ、まず建主の方の打ち合わせ時間や費用といった負担の軽減につながります。施工側も説明図に沿って工事ができ、スムーズになるし、資材もある程度安く仕入れられる。コストや工期に反映されて、よい循環が生まれていくと思うんですよ」。

曖昧さや食い違いを防ぐことで、「より自分たちが何をしたいか」に時間とお金をかけられる。建主だけでなく、家づくりに携わる皆にとってプラスになる[リノベスタジオ]の進化するリノベーション。これからの展開が楽しみだ。

Works  File

ペット可の分譲マンションをフルリノベーション
土間やベッドスペースなど
ゾーニングで暮らしを快適に。

「将来、ペットを飼える住まいで暮らしたい」と、築33年の分譲マンションを購入した一人暮らしのFさん。

仕切られた窮屈な間取りを「真っ白で開放的な空間」にオーダー。ポイントは、居住空間を区分けしたメリハリ。ベッドスペースが緩やかにつながる縦長のLDKを中心に、シューズクロークとクローゼットルームのある広い土間、ランドリースペースに分かれ、すっきり快適に暮らせる動線を意識。

「こだわりのモノを主役にできる、希望通りの家が叶いました！」。

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リノベスタジオ　リノベンチャー株式会社
徳山 武／Takeshi Tokuyama
1969年生まれ、北九州市小倉北区出身。中学生の頃、夏休みに友人と作った船の模型がものづくりの原点。社会人になり、様々な業界に携わる中で店舗の内装を機に建築の世界へ。現場での経験を積み重ねリノベーション専門の会社を立ち上げる。モットーは「生活を楽しむを創る」。一人ひとりのライフスタイルをくみ取り、悩みを解決し、最適なリノベーション方法を提案する。

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