【一歩入れば別世界！】老舗四代目が創出した上質な空間

2021年12月20日 公開

参道にある創業70年超の老舗梅ヶ枝餅店『かのや』。焼きたての梅ヶ枝餅を作っている店先のすぐ横に、『Shokudou & Chaya』の入口がある。ガラス張りの大きな引き戸をスライドすれば、思った以上に広い空間が広がる。シックで落ち着いた店内には、美しいランプシェードが点在し、色とりどりの花が目を引く。凛として静かな雰囲気は、参道の喧騒から隔絶された別世界だ。

「この場所にあったらいいな、という店を作りました」と教えてくれたのは『かのや』四代目の加野正洪さん。扉ひとつ隔てただけで、静かな音楽と茶香炉の香りに癒され、時間の流れまでもが変化しているよう。ここでは雷山豚やジビエなど、3種類のメインが選べるランチプレートに、有機栽培の日本茶、スウィーツが楽しめる。

『糸島産雷山豚のグリル 茶塩とカボス』1600円。

大胆なリニューアルだったけれど、意外にも家族の反対はなかったそう。「それより、今までサービスで出していたお茶を有料にすることの方に抵抗があったようです。でもコーヒーは有料が当たり前なのに、おかしいなって。こういう時代ですから、健康やウイルス対策を考えて、有機栽培の本当に美味しいお茶を味わっていただきたいです」。希少なオーガニックのお茶とスウィーツのマリアージュは、体験して初めて広がる世界だ。

店舗デザインから生け花、壁に飾られたドライフラワーに至るまで、空間づくりをすべて自分でプロデュース（ドライフラワーも手作り！）している。太宰府という街の奥深さ、懐の深さを感じられる場所だ。