【舞台挨拶】TVドラマ、舞台、そしてついに映画化！『めんたいぴりり』福岡先行公開

2019年01月17日 公開

普段何気なく食べている辛子明太子。そこには、成功の陰に知られざる家族の絆や激動の昭和があった！
日本で初めて辛子明太子を製造し、販売した『ふくや』の創業者・川原俊夫さん。商標登録も製造法特許も取得せずに、地元同業者に製造方法を教え、博多の名物として定着するきっかけを作った博多を代表する人物だ。その川原さんの人生をモデルに戦後の混乱期を乗り越え、経済は復興から成長へとシフトしていく昭和を背景に描いた感動物語が『めんたいぴりり』。主演の海野俊之役に、福岡出身の博多華丸。その妻である千代子役に同じく福岡出身の富田靖子。2013年にTVドラマ化、その後、舞台化もされた福岡では知らない人はいない「めんたいぴりり」が、遂に映画化となり、全国公開に先駆け、この1月11日（金）に福岡にて先行上映がスタートした。

舞台挨拶の会場となったのは福岡市博多区、JR博多シティ内のT・ジョイ博多。登壇したのは、主演の博多華丸、富田靖子、山時聡真、増永成遥、瀬口寛之、井上佳子、福場俊策、そして江口カン監督の８名。登場を待ちわびた客席からの拍手喝采に続き、博多華丸より順番に挨拶した。司会は福岡で活躍中の博多華丸と同期のケン坊田中！

まずは華丸より「無事NHKを終えてたどりつきました。大吉に『行くな』と止められたんですが、その腕を振り払って帰って参りました！」とひと笑い。「クランクインのときには公開の日なんてくるのかなと思っていましたが、無事に今日を迎えられて嬉しいです」との挨拶に続き、妻・千代子役を演じた富田靖子さんからは「今、舞台袖で待っている10分ほどの間、撮影のときよりみんなが緊張していたのですが、聡真くんが撮影のときより大きくなっていたり成遥くんが男前になっていたりして、みんながピカピカになって今日再会できたことがとても嬉しいです。そして今日ご覧下さった皆様、ぜひ会場を出られたら、素敵な感想を博多の街に振りまいてください」と、役柄同様しっかり者のお母さんのコメントをしてくれた。

華丸演じる海野俊介の長男・健一役を務めた山時聡真は、「普段は優しい役柄だけれど、ここぞという場面で男らしさを発揮したシーンが印象に残っている」とコメント。次男・勝役の増永成遥は「（先ほど富田さんが言われたように）いい感想を博多に広めてください」と誰よりも大人びたコメントを発した。「そういうのは大人がやるけんいいったい」と突っ込む華丸が本当の父親のようだった。

ドラマ、舞台、映画と進化してきた中で「いい意味で成長していないメンバー」と華丸がコメントすると「舞台には参加していませんが、映画で久々に再会して、みんなが大人になっているなぁと感じてちょっぴりの寂しさはあったんですが、凄く頼もしくて『映画だから頑張らなきゃ！』という気負いがなくなってよかったです」と富田が各人の成長ぶりをフォロー。いい夫婦のコンビネーションに胸キュン！

江口カン監督は「やっと公開できて本当に嬉しいです。しかもどこよりも早く博多の皆さんに観て頂けたことが何よりです」と挨拶。「最初のドラマから足掛け5年。当時『いつか映画になるといいね』と語ってはいましたが、実現して感慨深いです」と述べたあと、「ちなみに当時から映画化は実現しようと思っていましたか？」という質問に「はい、半分くらいは」との回答で、当初からかなり具体的に構想があったことを話してくれた。また福岡でのロケが多かったことについて江口監督から「たくさんのロケ地で撮りましたしたくさんのエキストラさんに出て頂きましたが、特に山笠のシーンは僕も博多の人間なんで『誰よりもかっこよく山笠を撮っちゃろう！』と意気込んで８回走ってもらったら最後のほうはみんなの目が血走っていましたね」と博多っ子ならではの想いとエピソードが飛び出した。

最後に華丸より「『うわー、行こうと思ったら終わっとった！』という博多の人あるあるにならないように、ぜひみなさん周りの人にちょっとだけ耳打ちして頂ければと思います」という笑いに溢れた〆の挨拶で舞台挨拶は終了。5年に渡る「ふくのやファミリー」としてのチームワークやあたたかい人間模様が色濃く描かれている『めんたいぴりり』。ぜひ、劇場で楽しもう！