【塚原建築設計事務所がつくった新築住宅】(福岡市)ゆとりと愛着が生まれる土間リビングのある暮らし
土間、薪ストーブ、ヴィンテージ家具…
それぞれの要素が見事に調和し、
ご夫婦の理想がたっぷりと詰まった空間は
時間がゆっくりと流れるような心地よさに溢れていました。
理想を柔軟に聞き入れる自由度の高さに惹かれた
土間リビングにアンティークの家具がセンスよく配され、薪ストーブがじんわりと家中を温める。福岡市からご主人の地元である田川郡にUターンし、ご実家の敷地にマイホームを建てた。家づくりにあたって住宅メーカーや工務店5~6カ所に話を聞きに行き、最終的に依頼したのが[塚原建築設計事務所]だった。
「これまでの経歴や実績から、理想と現実(要望やコスト)といったさまざまな要素をシンプルだけど濃密な空間にまとめ上げるセンスを感じて依頼しました」とご夫婦。パートナーが決まっていざ本格的な家づくりに向けてスタートを切った…が、ご夫婦の理想には相反するものがあり壁にぶつかることもあったそう。
「私はどちらかというと見た目よりも機能重視。防寒対策を重複したかったんです」と奥さま。一方でご主人は「僕はヴィンテージのインテリアが好きなので、それが似合うオシャレな空間にしたかった。見た目重視ですね(笑)。薪ストーブも置きたかったのでリビングには土間を入れたい。これは譲れませんでした」。
その他にも広いリビング、来客があっても顔を合わさずにお風呂や洗面が利用できる動線、床には無垢材…自分たちの希望をそのまま盛り込んでも雑多な家になったかも。想像もしてなかった提案でバランスを整えてもらえる設計のプロに依頼してよかったと感じているそう。
上下階で領域を分けて見た目と使いやすさを両立
1階は土間リビングとダイニングキッチン。2階はお風呂・洗面所・個室・セカンドリビングという間取りにして、上下階で生活の場とくつろぎの場とに領域を分けた。昼間にはたっぷりと光が注ぐように、木製の造作大型窓を南向きに設けた土間リビング。薪ストーブの煙突を2階の寝室内に通したことで、ストーブを付けた時には1階だけでなく2階も効率よく温まり真冬でもポカポカ。広い土間があっても寒さは気にならないという。
実際に置く家具やインテリアは事前にサイズを図って、ぴったりと収まるように設計したのも“オシャレ見え”のポイント。1階の壁はヴィンテージ家具や間接照明が映えるような落ち着いた色味の珪藻土クロスをセレクトした。打ち合わせの際には設計事務所のVRを使って室内の雰囲気や、段差、天井の高さなどの細部もチェックしながら家のイメージを固めたのも、工事後に思ったのと違うと後悔することもなく良かったそう。
ご夫婦それぞれの“ほしい”が詰まった家は、見た目も使い心地も、居心地も抜群。生活にも心にもゆとりをもたらす、スローライフが叶いそうだ。
一級建築士事務所 塚原建築設計事務所
[所] 福岡県福岡市中央区渡辺通5-23-3-205
[☎] 092-753-7641
[HP] http://tsukaharasekkei.com/web/
※この記事は「ふくおか・さが 家づくりの本No.54」より抜粋して記載しております。