【福岡麺本2022 – vol.11】試行錯誤を重ね地域に根ざしたうどんを発信！『あずみうどん 朝倉店』

2022年06月14日 公開

麺も出汁も総菜も
すべて手づくりの極上うどん

福岡にはさまざまなうどんがある。

豊前うどん、博多うどん、筑後うどん…それぞれに特徴があり、県内でも地域やお店によってこうまでも違うことに驚かされる。中でも、米と麦の二毛作が盛んな筑後地方には、古くからうどん文化が根付いており、出汁も麺もトッピングも、それぞれに工夫が凝らされていて、バリエーションも充実している。

さて、今回訪れたのは、大刀洗町を拠点に３店舗を展開する『あずみうどん朝倉店』。1983（昭和58）年に大刀洗で創業し、約40年、地元で愛され続ける名店だ。久留米エリアにも同名のうどん店があるが、こちらは会長が大牟田店で修業し独立したお店。出汁や麺の改良を董ね 、進化させている 。

丁寧にとられた出汁と手打ちの麺の相性バツグン。水源も豊富なため麺も出汁も美味しくなる。

特筆すべきは 、系列３店舗ともにそれぞれ味や麺の太さが違うこと 。たとえば麺 。大刀洗本店は客がひっきりなしに訪れるため茄で置きが基本。オーダーが入るたびに温めて提供する 。一方 、朝倉店には生地の熟成庫があり、半日から 一晩寝かせることで 、よりもっちりした食感に 仕上げている 。

「それぞれの店舗で麺を打っており 、太さや厚みが異なります 。また 、カツオと昆布でとった天然だしはキリッと濃い味。素材の旨味が効いたコクのある味わいで 、麺との相性も抜群です 」と 、店長代行の中村さん 。店舗ごとに味わいが異なるため 、自分好みの一杯を見つけられるのも面白い。

ところで 、「あずみうどん』の特徴といえば 、手づくり惣菜の食べ放題があること 。常時４、５種類が揃うが、なかでも人気を集めているのが 、マカロニサラダだ。地元のテレビ番組が取材に来たことのある 、創業時からの人気メニュー。まずお店に入ると惣菜コーナーヘ行き、マカロニサラダを取ってうどんを待つというのが 、あずみ流の楽しみ方なのだ。

一番人気の『 肉うどん』にごぼう天をトッピングして 、かしわおにぎりをつけると850円。惣菜は無料なので、1000円でもお釣りがくるリーズナブルさもありがたい。

肉うどんごぼう天トッピング　670円
生のゴボウに衣をまとわせじっくりと揚げることでサクサクとした食感に！甘辛く炊いた肉は中毒性があり、スープとの相性も抜群！肉汁を吸ったごぼう天は旨味たっぷり！

周辺は自然豊かで近くには道の駅や公園もある 。週末ともなれば子連れも多く、家族連れがゆったり過ごせる小上がりもあり、朝倉店には『おこさまセット』も用意されている。
「これからも地元に寄り添いながら 、地域に愛される店づくりをしていきたいですね」。40年近く愛され続ける理由の一端が垣間見れた。

ざるそば　520円　かしわおにぎり　180円
独自の配合で製粉したそば粉で打つ喉越しの良い蕎麦も評判。ネギは朝倉産でつゆも自家製。夏の暑い日のほか、年越しそばとしても人気だ

カツ丼　750円
大ぶりのとんかつを卵で綴じた『カツ丼』。出汁が効いていて旨味たっぷり。+100円でミニうどんをつけることができる

※掲載の内容は取材時のものです。取材日と記事公開日は異なる場合があり、メニューや価格、営業時間、定休日など取材時と異なる場合がありますので、事前に公式HPやお問い合わせにてご確認をお願いします。
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