糸島産山田錦でつくった、おいしいお酒。『高橋商店（八女市本町）』
伝統と革新を両立させ
広く愛される酒造りに挑む
1717（享保2）年に創業した、300年以上の歴史を誇る老舗の酒蔵。代表銘柄『繁桝』は福岡の酒好きにはもはや説明不要の人気商品。あらゆる料理に合わせやすい“辛口”を追求した日本酒を造り続けるのが蔵の伝統であり、理想の味を実現するために、素材にもとことんこだわり抜く。
まず、仕込み水に用いるのは矢部川の伏流水。豊富なミネラルを含む中硬水が酒の発酵を進め、辛口の味わいを引き出す。そして酒の命ともいえる酒米には、糸島産山田錦を中心に筑後地方で栽培される吟のさとや夢一献を使用。その酒米を使った麹づくりが長けていることが蔵の強み。
実は、蔵元の『高橋商店』は、造り酒屋を始める前は味噌や醤油などの麹づくりを家業としていた。
その強みを進化させるため、現19代目当主の中川拓也さんは新しい試みに挑む。2018（平成30）年には昔ながらの木造りの麹室を新設し、発酵の温度や時間をデータ化して管理を徹底。同時に職人頼みであった感覚的な部分を数値化することで技を継承する取り組みにも力を入れる。さらには国際的な食品衛生管理に関わる「HACCP」の導入を進め、世界に飛び出す下準備も整える。新しい挑戦を次々と続ける同蔵から、目が離せない。
『糸島産山田錦でつくった、おいしいお酒』
＜純米大吟醸40 繁桝＞
720ml 3300円
純米酒の芳醇な味わいと合わせて大吟醸らしい華やかな香りも堪能できる贅沢な純米大吟醸。今秋、ラベルをリニューアル
＜大吟醸しずく搾り 繁桝＞
720ml 5500円／1800ml 1万2000円
山田錦を40%まで磨き上げ、圧力をかけず自然に滴る「しずく酒」だけを集めた贅沢な酒。果実に似た華やかな香りとすっきりとした味わいが特徴
＜大吟醸 箱入娘＞
180ml 1200円／720ml 4000円／1800ml 1万1000円
山田錦を40%まで丹念に磨き上げた、蔵を代表する銘柄。辛口でコクのある飲み口と吟醸香が特徴
＜純米大吟醸50 繁桝＞
720ml 2100円／1800ml 4200円
ほんのりとした果実香と、ふくよかな味わいのバランスが絶妙。常温もしくは冷やがおすすめ
＜繁枡 純米吟醸 酒是日本魂＞
720ml 1800円／1800ml 3600円
日本酒が心と体の糧として生活に潤いと活力を与える「幸せの力水」となることを願い造った酒