【インタビュー】Fuku Spo – 福岡ソフトバンクホークス/野村大樹
野村大樹(Nomura Daiju・背番号55)
得点圏打率は脅威の5割!
気持ちを乗せた熱い打撃でリーグVに貢献を
チャンスで野村大樹が打席に立つと、ワクワクする。ファンの間ですっかり、“結果を出す男”という印象が広がっている4年目。未だ本塁打はないが、実は長打力も魅力的な将来の4番候補に、今季にかける思いを聞いた。
与えられたチャンスを最大限に活かしたい
1年目は三軍からのスタートで、当時三軍監督の藤本博史監督に打撃の指導をしていただきました。昨年も二軍でお世話になったので、藤本監督が一軍監督に就任すると聞いた時は嬉しかったですね。就任当初から、期待する選手に名前を上げてもらっていたので、自主トレ中から、早く一軍に上がらないといけないという思いは強かったです。
開幕は一軍で迎えられたのですが、すぐに落とされ、二軍でチャンスを待ちました。二軍でめちゃくちゃ調子が良かった訳ではないのに、6月に再登録してもらえたのは、コロナなどのチーム事情が大きかったからだと思います。だから、他の選手が戻ってきたから二軍へ、ということにならないように、絶対に結果を残そうと思っていました。今も一軍にいられることは嬉しいですし、このまま最後までいきたいです。
試合では代打で起用されることが多いので、1打席1打席集中することを大切にしています。勝負強いと言われますが、自分としてはまだまだ。「代打だから」とか「絶対打たないと」と思って追い詰めすぎないように、自分のスイングをすることに徹しています。毎日、何回も打席に立つチャンスがあるわけではないので、後悔しないスイングをしたいです。
成績で一番追っているのは打点。そこが一番、チームの勝利に貢献できる部分だと思っています。長打にも自信があるので、本当は本塁打も狙いたいんですが、代打でそこを追求するのは違うかなと。実際、一軍の打席に立っても、「遠くに飛ばすのは難しいな」と思ったことはないので、レギュラーで出られるようになったら、本塁打もバンバン狙っていきます。
将来目指すのは三冠王。満員の声援がパワーに
ホークスに指名されたのは、ちょうど4年連続で日本一になった年。そんな常勝軍団にドラフト指名されて、光栄だと思いました。今年も優勝争いができる位置にいるし、一戦一戦大事に戦えば、絶対に優勝に届くと思います。今年は、球場に満員までお客さんが入っていますよね。入団してからこれまでほぼコロナ禍にいたので、満員の球場でプレーするのは、高校2年の甲子園以来なんです。声援が大きいほど力が発揮できるので、この雰囲気はとてもパワーになっています。球場の帰りにファンが出待ちしているのを見ると、「プロだな〜」なんて思ったりもしています(笑)
憧れの選手は、三冠王にも輝いた、王貞治球団会長と落合博満さん。お二人の著書は全部読みました。読書は好きで、中学時代は通学にかかる片道2時間半を利用して、年間100冊は読んでいました。今はずいぶん減りましたが、それでも月に3〜4冊は読みます。
ホークスに入団して一番良かったことは、松田(宣浩)さんの元気の良さを生で見られたこと。テレビで見たまんまでした。その松田さんから、晴れて「よしこ」の愛称が付けられ、すっかりチーム内でも「よしこ」が定着しました。「ガンバレルーヤ」のよしこさんに似ているというのが由来で、僕も似ていると思います。ファンの皆さんも、気軽に「よしこ」と声をかけてください。残りの試合も打撃でチームに貢献していくので、応援よろしくお願いします。
プライベートに迫るQ&A
Q.福岡のどんなところが好き?
食べ物が美味しいですよね。何を食べても美味しいですが、もつ鍋が好きです。『おおやま』と『前田屋』がお気に入りです。
Q.最近おすすめの本を教えて
住野よるさんの「君の膵臓を食べたい」です。初版は2014年ですが、最近読み直したら、やっぱりいいなって。何度読んでも泣けました。映画を見たという人も、ぜひ本を読んでほしいです。
<PROFILE>
2018年ドラフト3位でホークスに入団。中学時代はU 15日本代表として活躍。高校通算68本塁打に裏打ちされる長打力が持ち味。今季は開幕一軍入りを果たすも、一度2軍に降格。6月から再び一軍に上がり、主に代打で実績を残している。