【ローカル企業とSDGs】創業から120周年。地域一帯企業として明るい未来を築く。『株式会社 大賀薬局』
“くすりを減らす薬局へ”
大賀薬局からはじめる薬育
2022年11月1日に創業120周年を迎えた『大賀薬局』。福岡に住む人なら調剤薬局として、ドラッグストアとして、美のトレンド発信基地として、様々なシーンで接点を持つ企業。
ここ数年、同社が力を注いできたのは、地域一帯企業を合言葉にエンターテインメントを通じて発信する“薬育”。超高齢社会、少子化問題、医療費問題など、医療業界を取り巻く問題や課題は山積み。残薬問題だけを見ても、病院で処方されても飲まずに廃棄される残薬は、年間1000億円分あるといわれており、早くから問題とされていた。
「残薬問題は身近なテーマです。風邪薬を1週間分処方されても症状が改善したことで2日分しか飲まなかったという人も多いのではないでしょうか。ただ、薬を最後まで飲まなかったことで症状が悪化し、二次治療が必要になるケースも少なくありません。そんな身近な残薬問題にもっと多くの方に目を向けて欲しいと、『薬飲んで、寝ろ』を決め台詞にする薬剤戦師オーガマンをコーポレートヒーローに起用しました」と話すのは、5代目社長の大賀崇浩さん。
以来、年間130回ほどのイベントを企画し、薬育を啓蒙するヒーローショーのほか、保育施設で正しい手洗いやうがいを子どもたちにレクチャー。今年はなんと100の保育施設を訪ねた。2020年には、薬剤戦師オーガマンを含む地域連合軍ドゲンジャーズを結成。地場企業が限界を超えてつながる地域連合軍を通じて、地域に豊かさを還元したいと考えている。
SDGsを意識した
オリジナルのモノづくり
近年は身体にやさしく環境に良いとされるモノづくりにチャレンジ。二酸化炭素の吸収量が多く、栽培を通じて地球温暖化に寄与するモリンガを使用した商品を展開。薬箱の木と称されるほど注目を集めるモリンガの石けんや歯磨き粉、オイルなどを開発し、多くの人の悩みに応えている。また、アルコールフリーの除菌アイテムとして大豆の脂肪酸と温泉水でつくる『SSSEN』シリーズを開発。大学でのエビデンスや特許を取得したアイテムは、発売から話題を呼んでいる。
「今後も健康や予防に関するアイテムを福岡から全国、世界へと発信したいですね。アジア各国が豊かになった今、その先には健康や美容への関心が高まる時代になるだろうと海外進出を視野に入れ、マレーシアに法人を設立しました。また、国内ではローカルヒーローのビジネスモデルを拡大することで人々の行動変容を起こし、地域課題の啓蒙や地域経済の活性化に貢献したいと考えています」と大賀代表。
今も変わり続ける『大賀薬局』から目が離せない。
株式会社 大賀薬局
住所:福岡市博多区博多駅前3-9-1 大賀博多駅前ビル3階
TEL 092-483-8777(代)
https://www.ohga-ph.com/